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「APEX UW」の3代目はどんなクラブ? 初代、2代目との違いを石井良介が比較試打!

「飛距離・スピン量・落下角度」トータルバランスが向上した3代目「APEX UW」【PR】

2025/09/18 ゴルフサプリ編集部

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2023年モデルから約2年を経てリニューアルがなされたキャロウェイの「APEX UW」。2022年1月発売の初代から数えると今作は第3世代となるが、初代、2代目とも、いまだに根強い人気を誇る。そこでここでは、初代から「APEX UW」を愛用している令和の試打職人・石井良介が、初代、2代目、3代目を徹底比較。最新バージョンの特徴や性能をつまびらかにする。

初お目見え以来、手放せないクラブになった「APEX UW」

まずは、「APEX UW」を使ったことがないゴルファーのために、また初代・2代目・3代目にどのような違いがあるかをより深く理解してもらうために、初代・2代目について“初代ユーザー”の石井良介が解説する。

「”すごく画期的なクラブができた!”というのが初代「APEX UW」が発売された時の私の率直な印象でした。当時は慣れていなかったせいもあり7番、9番などのショートウッドは打球が上がりすぎてコントロールするのに難儀していました。かといってユーティリティ(以下UT)ではスピン量が足りなかったり、引っかかったり、シャフト選びも難しかった。上がりすぎないショートウッド、もしくは、もっと安定して飛ぶUTがほしかったのです。
また、私は番手が下がるごとに歯が出てくるのがウッド、トップブレードが寝てくるのがUTと棲み分けしていますが、当時はいずれも構えづらくラインも出しづらかった。そんなスキ間を完璧に埋めてくれたのが、形状、サイズともに偏りのない絶妙な作りの初代「APEX UW」でした。シャフトについては特にUTに合うものが見つかりませんでしたが、「APEX UW」にウッド系のシャフトを刺すと素直に動いてくれた。以来「APEX UW」は手放せないクラブになりました」

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写真左が3代目「APEX UW」、中央が石井良介も愛用した初代、右が2代目。

アマチュアには好評も“何か違う”という思いが抜けなかった2代目

「2代目は初代のイメージが一新されましたが、私は初代のシャフトを流用しました。すると打球が強くなった。スピンが少なくなって飛距離が出たのです。初代は男子プロ寄りの設計コンセプトだったので女子プロは使っていませんでした。女子プロ用には、もう少し打ち出し角があったり、強い弾道で飛んだ方がウケる。そんな位置付けで登場したのが2代目「APEX UW」で、上田桃子プロが使って女子プロ界に広まりました。アマチュアゴルファーにも評判がよく、私のお客さんは喜んで使っていましたが、私は“何か違うぞ”という思いが抜けず、初代に戻して2代目はお客さんに譲りました」

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「そんな経緯があったので3代目がどう変わったのか興味津々。私が「APEX UW」に求めるのは、ある程度の打球の高さとスピン量で、基本的には打った球がグリーンに止まってくれなければダメです。同時に短いパー4のティショットや、2打目で長い距離を打つ時、ラフから距離を稼いでグリーンの近くに運ぶなど、困った時にも使うクラブで、その用途は多岐に渡ります。そうなるとトータルバランスの高さが不可欠で、その点、初代はすごくハイレベルだったので、そこがどうなっているかが3代目の出来を判断するポイントになります」

ヘッドが薄く、お尻の形がシャープになって球が上がりそう

さて、ここからが本題、まずは見た目の違い。アドレス目線で見ると初代と2代目はよく似ているが、3代目はカーボンクラウンということもあり、クラウン部にラインが入っている。石井良介は、3代目のアドレスルックをどのように感じたのだろうか。

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●見た目のAPEX UWらしさ
1 初代「APEX UW」
2 2代目「APEX UW」
3 3代目「APEX UW」


「これはあくまで私見ですが、「APEX UW」らしい見た目、という点では初代、2代目、3代目の順で、3代目はキャロウェイの他のブランドのUTっぽくなった感じがちょっとだけします。具体的にはヘッドがペタッと薄くなってシュッとした印象。お尻の方がシャープになって打ち出し角も高そう。見た目にはカッコいいシェイプです。逆に言うと、初代と2代目は全体的に丸くてややボリュームがあるように見える。復活したステップ・ソールのデザインは初代より3代目のほうがカッコよくなったと思います」

飛ばすなら2代目。シンプルにグリーンを狙うなら3代目がベスト

●グリーンに止めやすい順
1 3代目「APEX UW」
2 初代「APEX UW」
3 2代目「APEX UW」


「打ってみるとボールがフェースに乗る感じは初代が一番強く、2代目はパキーンと弾きます。3代目はというと、その中間。2代目に比べるとかなりコントロールできる感じがあります。ヘッドの抜け方は、3代目のソール形状が初代と似ていて抜けがよく、いろいろなライに対応できそうです。
また、一見してわかるように2代目だけネックが短い。ここからもスピンを減らして飛距離を伸ばす狙いがうかがえます。実際2代目はカキーンと吹っ飛んでいくイメージの打球ですが、初代は吹け気味の球が出ます。といってもマイナスではなく、ラウンド中は吹いてくれる球がほしい場面があって、それを意図的に打てるのはメリットの一つでした。3代目は初代ほどスピンが入りませんが、その割に落下角度がしっかりキープできていました。コンスタントに落下角度は40度台が出ていたのでグリーンには止まるでしょう。
それに比べると2代目は40度を割ることが多く、明らかに前のめり。データを見る限り、やはり飛ばしたい人には2代目が向いています。シンプルにグリーンを狙うなら3代目です

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「Ai APEX FACE」が3代目に大きなアドバンテージをもたらす

●飛距離とトータルバランス
1 3代目「APEX UW」
2 初代「APEX UW」
3 2代目「APEX UW」


「今回はロフト19度で3機種を打ち比べましたが、飛距離はどれもキャリー230ヤード前後。最もランが出たのは2代目で最大プラス15ヤードというデータでした。一方、一番ロフトの多い23度はキャリーで195ヤード。スピン量が4795rpmもありました。これだけあればグリーンで止まりますし、飛距離差もしっかり出せます。ちなみに私が使っている初代の21度はキャリー210ヤード、23度だと200ヤードで、後者は200ヤードのパー3のティショットでよく使います。3代目にシフトするとしたら、もうちょっと飛距離差を出したいので19度を入れたいと思いました。
飛距離の違いは、うまく当たったかどうか、いわば誤差の範囲だと思いますが、仮にアマチュアの方が打って芯を喰わなくても、3代目には「Ai APEX FACE」という強い味方があります。オフセンターヒットを補正してくれれば曲がりを抑えられるぶん飛距離ロスがなくなるわけで、ここは過去2代に比べると大きなアドバンテージになるでしょう。
加えて3代目は番手が下がるごとにクラブ長が0.75インチずつ短くなっています。ロフト19度で打ち比べている限りは振りやすさに大きな違いはありませんでしたが、短い方が当てやすいのは絶対的な事実ですから、ロフトが大きくなるほど3代目のほうが打ちやすくなるのは明白。アマチュアの方が使っても飛距離、方向性ともアップすると思います。また、初代は無条件に軟らかかった純正シャフトですが、3代目は軟らかいというよりは弾き感と吸い付きがいいので安定感という意味では3代目に分があると思います」

初代を愛用した人にも受け入れやすい絶妙な変化をつけた3代目

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「今回3代目の「APEX UW」を打って、コースに持って行きたいと思いました。私の場合、まずラウンドで試したいと思うかがスタート。たくさんクラブを試打していますが、そう思えるモデルは多くありません。その点「APEX UW」は見た目もカッコよく食指が動きました。基本的な立ち位置やコンセプトは初代を継承していて、ショートウッドとUTのいいところ取り、というわがままな願いを叶えてくれています。

一般的にはUTの方が強い球が出てアマチュアゴルファーには打ちやすいですが、男子プロが使うとなると、どっちつかずの面が多くなる。プロがアイアン型のUTを使う裏にはそんな事情がありますが、それでいうと今作の「APEX UW」は男子プロでも使えます。冒頭でも述べたようにヘッドスピードが速いゴルファーの穴を埋めてくれるピースとして、その存在意義は確実に高まっていると思います。

設計的にもシャフトの軸線と重心の深さがそれほどズレておらず、歯も出ていない。ヘッドは小さすぎても大きすぎても難しいですが、ちょっと小ぶりな感じもいい頃合いです。初代は男子プロがたくさん使い、飛ばしの要素が入った2代目で女子プロの使用率が上がった。3代目は初代を使っているプレーヤーにも受け入れやすい、ある意味絶妙な変化をつけています。アマチュアの方が試すならロフトの大きい番手から打ってみてください。結構パワフルな方もいるので、そういう方には特におすすめです。ある程度スピンを入れたり、球を止めたい方は3代目「APEX UW」が最適です

初代から3代目への進化、またそれぞれの違いをよく理解してもらえただろうか。石井良介の話から、3代目は初代に回帰した部分もありつつ、飛距離・スピン量・落下角度という点においてトータルに向上・進化しているということが伝わったのではないだろうか。


試打解説:石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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