FWでつかまった球が打てない? そんな人はスプリットハンド感覚でスイングがオススメ!
オジサンだって、まだまだ飛ばしたい!【人気コーチ・大西翔太のFW&UTアイアンの飛距離アップレッスン!】
フェアウェイウッドやUT、アイアンもしっかり飛ばして、ゴルフをもっと楽しみたい! そんなシニア世代のゴルファーたちに大西翔太コーチが飛距離アップのコツをアドバイスするシリーズ。第5回は5番ウッドや7番ウッドで真っすぐ飛ばせるようになるポイントをお届けする。
構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/船橋カントリークラブ
ちゃんと当たらない、球が右に飛ぶ。そんな人にはスプリットハンドドリルがオススメ
前回まではフェアウェイウッドの中でも特に難しい3番ウッドの打ち方や飛ばしのコツなどを解説してきましたが、今回は5番ウッドや7番ウッドの飛ばしについてアドバイスしていきたいと思います。
3番ウッドが打てるようになれば5番ウッド、7番ウッドはそんなに難しくないです。ロフト角が多いぶん、ボールが上がりやすいですからイージーに感じられるはずです。
3番ウッドよりも距離が少し落ちるとはいえ、クラブの番手なりにしっかり飛ばしたいですよね。そのためにはスイングスピードを上げるよりもミート率を上げるのが一番の近道です。
ボールにちゃんと当たらない、右にばかり飛んでしまうのはスイング軸がブレたり、アドレスの前傾角度がキープできていないなどの原因が考えられますが、結局はカラダの回転と腕の振りがリンクしていないためにインパクトの打点がなかなか安定しないのです。
5番ウッドや7番ウッドのショットの確実性をもっと上げたい。そんな願いを叶えてくれるのがスプリットハンドドリルです。両手を10~15センチほど離してグリップし、素振りする練習です。腰くらいの高さのハーフスイングでボールを打っても効果的です。
この練習を繰り返すとインパクトエリアで左手グリップの小指側やグリップエンドを支点にして、両腕を入れ替える感じでクラブを振り抜く感覚がつかめます。
カラダの回転と腕の振りがリンクした正しいフェースターンをマスターしよう
このように両腕を入れ替えるようにターンさせる動きがアームローテーションです。両腕の回旋によってフェースがターンし、ボールがつかまりやすくなります。スプリットハンドドリルはカラダの回転と腕の振りの同調のマスターに大きく役立ちますから、ボールが右に飛んでしまう、つかまりが悪いといった問題点を一気に解決してくれるのです。
「アームローテーションって腕を返せばいいんでしょ?」そう思っているとしたら、ちょっと待ってください。スプリットハンドドリルでは、手先だけの動きにならないように注意しましょう。
カラダの回転を止めて腕だけを返したり、インパクトエリアで手首をこねたりするのはNGです。ロフト角が多めの5番ウッドや7番ウッドでアームローテーションを入れすぎるとフェースがかぶって当たり、左に引っかけたりフックがきつくなりすぎたりするからです。
ボールが右に出やすい人はフェースが開いて当たるのを修正するために、最初のうちはアームローテーションを強めに入れてもいいです。
ただし条件としてフォロースルーではグリップエンドがお腹のほうを指し、クラブヘッドのトゥが上を向くようにしましょう。グリップエンドの向きがカラダから外れたり、フェースが地面を指すほど両手を返しすぎたりしてはいけません。
プロたちもスプリットハンドドリルをよくやりますが、アマチュアの方々とは目的が違います。プロたちはボールがつかまりすぎて左に飛ぶのを嫌がるので、アームローテーションがきつくなりすぎないようにスプリットハンドドリルをします。
人によってはボールのつかまりをよくするための練習にもなるし、つかまりすぎないようにするための練習にもなる。要は目的を間違えないようにすることです。
どちらにしても目指すところはカラダを回転しながら、カラダの正面で腕を回旋するという「キレイなアームローテーション」にあります。アームローテーションといってもほとんどナチュラルな動きといってもいいくらいですから、腕を過激に返さないようにしましょう。
そこを理解できれば5番ウッドや7番ウッドのショットが今まで以上に正確に飛ばせるようになるはずです。もちろん3番ウッドの上達にも直結します。
大西翔太
おおにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方、青木瀬令奈のコーチ兼キャディをつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、安田祐香のメンタルコーチとしても24年の初優勝、25年の2勝目に貢献。
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