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自分だけのウェッジセッティングの作り方。基準となるのはPW? それともSW?

鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第84回

2025/09/18 ゴルフサプリ編集部

ショートゲームのクラブを充実させたいけれど、どのロフトを何本セットすればいいのか、いまだに答えが見つからない。「50・54・58度がいい? いやいや、52・56・60度のほうがいいんじゃない?」。そういう人のためにカリスマフィッターの鹿又さんが、ウェッジのロフト選びをナビゲートする。

ウェッジのフォーメーションの決め方は2パターンある

「ウェッジのロフト選び」というテーマについて考えると、ボクは2つあると思います。

上の番手から考えていくのであれば、
(1)PWのロフトが何度かによって、そこから4~5度のピッチでウェッジを並べていく。例えば、人気の「スリクソン ZXi」シリーズのアイアンだと、同じPWでも「ZXi7」が46度、「ZXi5」が44度、「ZXi4」が43度、という違いがあります。いずれにしても自分が使っているPWに対して、距離のピッチが開きすぎないようにウェッジを考えていくパターンです。

もう一つは、ショートゲームに特化するなら、(2)自分が一番使いやすいロフトや得意なロフトを中心に据えて、そこから4~5度のピッチで上・下のクラブを組んでいく、というパターンが良いと思います。

得意なロフトを軸にして“扇状”に広げていくのもアリ

(1)のパターンは“王道”としてよく知られていることなので、説明は省きましょう。

(2)のパターンはどういうことかというと、いつも50ヤード以内のアプローチを58度でやっている人ならば、その下の62度がいるか・いらないかは、普段のラウンド条件によって変わります。50ヤード以内を58度一本で全て賄えるのであれば、その上は54度や53度があると便利でしょう。ナゼかといえば、例えば、奥のピンとかで球を転がしたいときに、58度のロフトを立てて“打ち方”でその球を打つよりも、シンプルに“同じ打ち方”で54度を使えば狙った球になるからです。
一方で、普段は50ヤード以内のレンジで、52度を使ってピッチショットをしている人ならば、その下を56度にする。56度にしたら、普段よりも球が高く上がって止まりやすくなるじゃないですか。それよりももっとスピンが入って球が止まりやすいウェッジが欲しいと思ったら60度まで入れる。
というように、自分にとって得意なロフトの弾道と使い方を考えて、上・下のクラブを広げていくといいと思います。

ロフトが寝れば上がって止まる、ロフトが立てば低く出て転がる

まだそこまでは考えていない人でも「アプローチで自分が一番使っているロフトは何度だろう」と振り返ってみましょう。そこからロフトが寝れば球が上がって止まる、そこからロフトが立てば球が低く出て転がる、とシンプルにイメージできると思います。
当初はよく「ウェッジ3本体制」という呼び方をしていましたが、ボク自身はずっと「50・56・60度」というセットで15年以上やっています。「52・58度」がスタンダードなころから、そういうロフト設定でゴルフをしていました。

そしてその当時、60度に対して嫌悪感を抱いている人に、アイアンのストロングロフト化も進んでいたので「50・54・58度」という3本のセッティングをよく推奨していました。それはPWが45度前後になっていってたからです。
そのころはお客さんに「54度の使い道が分からない」とか「ウェッジがいっぱいあると何を使ったらいいか迷う」ということを言われていました。だからこそ余計に、自分がいつも使うロフトの弾道に対して「球が上がって止まる」とか「球が低くなって転がる」とイメージできると、ウェッジの本数を増やしたときに迷いが少なくて使いやすくなるのではないでしょうか。

鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。

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