ラフが深い150ヤード地点で7番アイアンを選ばない理由は? スコアを落とさないための状況判断
もう少しでシングルがシングルプレーヤーになった話
残り150ヤード、いつもなら7番アイアン。でも、ボールが深いラフにある場合は、その選択が大きなスコアロスにつながる可能性があります。今回はラフの状況判断のポイントとクラブ選択について説明させていただきます。
深いラフから残り150ヤード?
先日、ゴルフを始めたばかりの友達とラウンド中にこんな話になりました。ゴルフ友達から「前のミドルホールで残り150ヤードだから7番アイアンを持ったけど、深いラフの抵抗に負けて10ヤードぐらいしか飛ばなかった。残り距離だけ考えて7番アイアンを選択したのが失敗だったのかな?」と聞かれました。
私は「ラフがどれぐらい深かったか見ていないけど、結果から判断するとクラブ選択の失敗だよね。ヘッドスピードが速い人を除いて、アマチュアゴルファーが深いラフから6番アイアンとか7番アイアンで芝の抵抗に負けないように打つのは難しいよね」と答えました。
ゴルフ友達は「何番で打てば良かったのかな?」とさらに質問してきました。私は「芝の状況にもよるけど、8番か9番かな。ラフが相当深い場合にはウェッジでラフから脱出することを最優先することもあるね」と答えました。
みなさんは、深いラフはアマチュアゴルファーにとっては難しいですよね。私も正直苦手です。クラブが抜けなくて距離が稼げなかったり、フライヤーして飛びすぎたり、とにかく距離感を合わせるのが難しいです。
我々アマチュアゴルファーは深いラフからショットをする機会が少ないので、ラフの状況判断とそれに応じたクラブ選択がなかなかできないのが原因だと思います。今回はラフの状況判断のポイントとクラブ選択について説明させていただきます。
ラフの状況判断の3つのポイント!
まずは、ラフの状況判断の3つのポイントを説明させていただきます。
ボールの沈み具合
ボールが芝に深く埋まっていればクラブが届きにくいため、強引に距離を稼ごうとするのは危険です。一方、芝の上に浮いていれば比較的クリーンに打ちやすく、距離を稼ぐチャンスになります。例えば、ボールの半分より上まで芝がかぶさっている場合にショートアイアンやウェッジでラフから脱出を優先させる方が無難です。芝がボールの半分より下ぐらいであれば、ミドルアイアンやユーティリティで打つことも可能です。
芝目
芝には順目と逆目があります。順目はグリーン側へ進行方向に向かって芝が伸びている状態です。一方で逆目はティーイングエリア方向に芝が伸びている状況です。順目では多少ダフッてもヘッドが芝の流れに沿って滑ってくれるのでボールが飛びやすくなります。一方で、逆目は芝が逆立っているので抵抗が強くなります。クラブの抜けが悪くなり距離がかせげなくなったり、フェース面がコントロールできずにひっかけやスライスが出やすくなります。
ライ
ラフだけでなくどのシチュエーションでもライをチェックします。左足下がりやつま先下がりの傾斜ではラフの抵抗だけではなく、体勢も不安定になりやすく、ミスショットのリスクが高くなります。
状況判断に応じた適切なクラブ選択が重要!
残り距離だけでなく、ラフの状況判断を踏まえて、クラブ選択をします。私のゴルフ友達を例にすると、ボールが沈んでいて、逆目のラフだったと推測できます。ライはフラットですが、ラフからのショットとしてはかなり難易度の高い状況です。残り150ヤードなのでグリーンを狙いたくなりますが、スコアを優先するなら3打目で得意距離が打てるフェアウェイにレイアップするのが有力な選択肢です。残り100ヤードぐらいのフェアウェイにレイアップするならウェッジで打つことができますので、相当深いラフでも安全に脱出できると思います。
また、同じ残り150ヤードのラフからでも、芝がボールの半分より下ぐらいで順目の場合は7番アイアンではなく8番アイアンで打つことが選択肢になります。ラフが深くないので普通にショットを打つことはできますが、通常よりもキャリーが少なめでランが多めになります。8番アイアンでグリーン手前の花道から転がしてグリーンオンさせるのが安全な攻略ルートになります。
深いラフからの残り150ヤードは、残り距離だけでクラブ選択をすることはできません。まずはラフの状況判断を適切に行い、ショートアイアンやウェッジでラフから安全に脱出することを優先するのか、8番アイアンでグリーンオンを狙うのかを選択することになります。深いラフからのショットはなかなか練習する機会はありませんので、失敗から学んで同じミスをなるべく繰り返さないようにすることが重要だと思います。
それでは、引き続きアマチュアゴルファー目線で役立つ記事を投稿できればと思っていますので、次回の投稿を楽しみにお待ちください。
もう少しでシングル(ペンネーム)
東京都内在住の40代のサラリーマンゴルファー。2011年にゴルフを始め、現在のJGA/USGAハンディキャップは7.5。2020年にはヘッドスピードアップにチャレンジし、42.4m/sからスタートし、61.0m/sまでアップ。2020年からシングルプレーヤーになる過程を記録するために、ブログ「シングルプレーヤーへの道は遠い?」を運営。
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