タイトリストのゴルフボールフィッティングをアマチュアが体験! 自分に合ったボールを使えばスコアは大きく変わる!
ゴルフの全プレーで使う唯一のギアがボール。本来、ボールが決まらなければクラブのフィッティングもままならない。なのにほとんどのアマチュアはボールに無頓着。タイトリストのボールフィッター曰く「ボール目線で見るとクラブが合っていない人がほとんど」だという。そんな現状を踏まえてタイトリストがアマチュアを対象に行ったボールフィッティングの模様を取材した。果たして適正ボールを手にしたアマチュアのゴルフは変わるのか?
6人のアマチュアがボールフィッティングを初体験
ボールフィッティングに参加してくれたのは、川原万徳さん(42歳/平均スコア85)、古井戸一郎さん(51歳/平均スコア95)、篠原紀之さん(58歳/平均スコア85)、松谷英樹さん(53歳/平均スコア75)、谷中恵さん(36歳/平均スコア85)、和田康平さん(29歳/平均スコア83)(五十音順)の6人。アベレージは80~90台で、みなさんボールを気にしているものの、確信をもって使うところまでは至っていない。そんな人たちにとって世界No.1ボールをフィッティングし、ラウンドで試せるのはまたとない機会。ということで、勇躍この企画に応募してくれた。
ボールを変えるとスコアが変わるは本当か? ボールフィッティングで見えた「適正ボール」の重要性
ボールはゴルフの全プレーで使う唯一のギア。しかし、多くのアマチュアは無頓着で、機能や特性を気にせず不特定多数のボール...
フィッティングは(1)座学(2)練習場での実打・フィッティング(3)ハーフラウンドの順に進行したが、座学の前に参加者から、ボールについていくつか質問が出た。全てのアマチュアゴルファーが抱く疑問なので、まずはその内容を紹介しておこう。質問に答えてくれたのは、タイトリストのゴルフボールフィッティング マネージャー・向井伸吾さんだ。
Q1 芯がズレているボールはあるの?
A 工業製品である以上、誤差がゼロとは言い切れませんが、芯がバラバラではそれこそ大問題です。そのため特許を取得したラインでのみボールを製造しています。さらにタイトリストでは製品をレントゲン検査にかけて合格したものだけを出荷していますので、信じていただいて結構です。
Q2 ボールの寿命はどれくらい? 買い置きはしないほうがいい?
A 表面のコーティングに少し傷がついたぐらいでは性能に全く影響はありませんが、ウレタン素材が出て傷がついていたら替え時。ウレタンに傷がつくと性能が変わるからです。
買い置きについては直射日光を避け、温度変化の少ないところで保管すれば5年はもちますが、徐々にではあっても劣化は進行しますので、2年以内に使いきるようおすすめします。車の中に置きっ放しが一番良くないので、それは避けていただきたいです。
Q3 ボールは2年くらいでモデルチェンジがありますが、何が変わるの?
A モデルチェンジでは、素材、構造、カバー、ディンプルパターンなど全てが変わります。例えばスピン量を最適化と飛距離アップを目標に開発した場合、一部だけ変えても成果は得られません。仮にできたとしても、打感が違ったらいくら性能がアップしても使えませんよね。変化を感じずに性能がアップしているのが理想で、それは全部を変えないとできないことなのです。
スコアはグリーンに向かって打つショットやアプローチに左右される
質問によって参加者の熱心さが伝わったところで座学に突入。以下の3ポイントがスペシャリストから提示された。
1 ボールの重要性
タイトリストの調べでは、ゴルフに熱心な人でも同じボールを使わず、ボールでスコアが変わると考え実践しているのは20%程度ということ。そこでボール性能の違いがスコアに反映されることを独自のデータをもとに紹介。100を叩く人はパーオン率が低く、短い距離のアプローチが残る傾向がある。つまり、ドライバーとパッティングでの差よりも、圧倒的にグリーンに向かって打つショットやアプローチによってスコアが左右されるということが示された。
2 正しいボールの選び方
1で示されたように、いかに早くグリーンをとらえるか、さらにピンの近くに止められるかがボール選びのキーポイント。そもそもボールは、全クラブでパフォーマンスを発揮できるように作られている。いわゆるディスタンス系ボールとプロV1ファミリーは飛距離がほとんど変わらない。仮に変わったとしても2ヤード程度。飛んだとしてもグリーンを狙ったショットやアプローチで止まらなければスコアアップは望めない。重要なのは各番手に合ったスピン量になるボールを選ぶことだと伝授された。
3 ボールに対する誤解
アマチュアの多くがボール選びの拠り所にしているヘッドスピードだが、実はボール選びには関連性がない。
というのも、ヘッドスピードといっても我々が把握しているのはドライバーのそれ。ゴルフではさまざまなヘッドスピードでボールを打つので、ドライバーが飛んだとしても他のクラブで適正な性能を発揮できていない可能性が高い。かといってスピンがかかればいいかというとそうではなく、各番手を適正値の範囲で打てるボールがベスト。一般的には7割がスピン量不足、2割が適正で、1割が過多。スライスを打って適正値になるような人が大多数ということだ。
ボール選びにおけるポイント
1 ボールは1つに決める
2 トータルパフォーマンスの高いボールを選ぶ
3 ヘッドスピードでボールを選ばない
座学の後は、実打によるボールフィッティング
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