高機能なハイテク系アイアンを擁する海外ブランド

アイアンの販売データを見ていくと「スリクソン ZXi」シリーズやブリヂストンの「B」シリーズが、ずっと上位に入っていました。ドライバーは“外ブラ”がゼッタイ的に優勢なのに対して、なんでアイアンは日本の2ブランドが強いのか? ということを私なりに勝手に考察してみました。

大きなポイントが価格帯です。実際のところ、ゴルフクラブは外国ブランドも含めて値上がり傾向にはなってきていますが、実は二十数年前と定価はさほど変わっていない、というか、ほんの少しの上昇です。二十年前だって、アイアンが1本2万円くらいしていました。

そういう背景の中で、少しずつ上げているのが国産ブランドです。そして、そこと同等のモデルとか、同じゴルファーをターゲットにした外国ブランドのモデルが、中空や複合など複雑な構造による高機能という付加価値をつけて、打ったときに結果が伴うという高額なアイアンが多いです。

価格が2割ほど抑えられても十分に満足できる

それはあくまでも、ほぼ同じゴルファーを対象にしたモデルです。1本の価格(税込)で言うと、ピンの「i240」(3万1900円~)、テーラーメイドの「P790(´25)」(3万1900円)、キャロウェイの「Xフォージド」(2万9700円)といったモデルは3万円前後。対して日本のモデルで言うと、ダンロップの「スリクソン ZXi5」(2万5300円~)や「スリクソン ZXi7」(2万4200円~)、ブリヂストンの「241CB」(2万4200円)や「258CBP」(2万4200円~)は、2万円台の半ばです。

というように、価格差が2割くらいあります。前述したように価格が高いのは理由があるので、そのことに対していっさい否定はしませんし、その効果を考えれば「よくできているモデル」として評価しています。
ただ、それらの対象ゴルファーが、高機能の恩恵を感じられるかどうか、という点で考えると「外ブラ系より2割ほど安価な国産アイアンでも、同等の結果が得られるな」と感じているから、国産アイアンが売れているのではと推測しています。

前作や前々作のアイアンもターゲットに入る

この傾向が今後も続くかどうかは分かりません。ただ、今の流れを踏まえて言うと、アイアンに関してもしもボクが述べたことが当たっているとしたら、前作や前々作のアイアンも購入ターゲットに入ってきます。機能的にも、アイアンに対してそこまでの高機能を求めていなければ、最新モデルじゃなくても必要とする結果は得られるでしょう。

念を押して言わせてもらいますが、最新の高機能なアイアンに対しては極めて肯定しているという立ち位置の中で、そこまでの高機能を必要としないのであれば、前作や前々作までですから4年くらい前までのモデルも含めて、アイアンを買い替えるときの購入対象にして良いんじゃないでしょうか。
注意点としては、中空系のアイアンに関しては“最新”のほうが良いです。それだけ中空が進化していると言えるでしょう。

鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。