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アイアンとウェッジのシャフトは同じほうがいい? セッティング別の最適7パターンを解説

吉本巧のゴルフギア教室 第88回

2025/10/11 ゴルフサプリ編集部

アイアンセットのウェッジではなく、単品ウェッジをセッティングに加えるのが一般的となっている昨今。アイアンとウェッジのシャフトは揃えたほうがいいの? それとも違っていてもいいの? という疑問を持ったことはないだろうか。その疑問、プロコーチ・吉本巧に解消してもらおう。

アイアンとウェッジ、シャフトの替え方には7つのパターンがある

プロや上級者のクラブセッティングを見ると、アイアンセットとウェッジでシャフトを替えています。どんなふうに替えているのか、みなさんはよくわからないと思いますが、実は替え方には7つのパターンがあって、そのどれかにハマっています。ということで、ここではそれをA~Gに分けて順に見ていきます。話をわかりやすくするために、アイアンセットはロフト44度のピッチングウェッジ(以下PW)までとし、そこに48度、52度、56度のウェッジ3本を加えたセッティングを例にします。

Aパターン アイアンセットと同じシャフトでウェッジまで統一

ゴルフを始める時に買うセット売りクラブによくあるパターンです。全番手で統一感が生まれ、一気通貫同じイメージでスイングできますので、ビギナーの方にはいいセットパターンです。ただ、カーボンシャフトの場合はおすすめできません。しなりとねじれが共に大きいカーボンは、飛距離は出ますが安定性に乏しくなるから。飛ばす必要のないウェッジでは安定性が命です。それが失われてしまうので、このパターンはスチールシャフトに限定したものと考えてください。

Bパターン ウェッジ3本のシャフトをアイアンセットと別にする

アイアンセットとそこに足した3本のウェッジのシャフトを別にし2種類のシャフトを導入するパターンです。48、52、56度には同じシャフトを入れます。アイアンとウェッジ、ヘッドで分けるセッティングともいえ、あとからウェッジを足す場合はこのパターンが多くなります。

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Cパターン 48度までアイアンセットと同じシャフトを入れる

52度と56度、2本のウェッジだけシャフトを替えるパターンで、中上級者のセットに多く見られます。シャフトは2種類になりますが、この場合フルスイング用とそれ以外とに分かれます。すなわち48度まではフルスイングし、52、56度はコントロールショットやアプローチでメインに使う、といったように意図的に用途を分けるセッティングです。52、56度の2本は、少し重めで硬いシャフトを入れるといい流れになります。

◾️Dパターン 52度までフルスイング仕様にする

Cパターンにフルスイング仕様のウェッジを1本足したパターンで、52度までをフルスイング仕様にするセッティングです。逆に言うと、56度ではフルスイングしない。例えばバンカーやラフからなどグリーン周りのアプローチ専用として使います。こちらもシャフトは2種類。C、Dの2パターンは安全性の高いオーソドックスな組み合わせといえます。

Eパターン 52度と56度にそれぞれ違うシャフトを入れる

アイアンとウェッジで3種類のシャフトを導入する上級者向けのパターンです。48度のウェッジはアイアンセットと同じシャフトを入れ、52度と56度にはそれぞれ違うシャフトを入れます。Cパターンと同様に48度はフルスイング仕様。52度はフルスイングせずコントロールショットやアプローチに、56度はバンカーやラフなど至近距離のアプローチに特化した使い方をします。3本のウェッジが目的別に差別化されるため統一感が薄くなり、番手によってスイングや打ち方を変えなければいけない可能性が出てきます。状況によってウェッジを使い分ける人向きです。

Fパターン 48度と52度は同シャフト、56度は別のシャフトを入れる

アイアンセットで1種類、48、52度で1種類、56度で1種類、計3種類のシャフトが入ります。48度と52度を同じにするのは統一性をもたせてタテ距離をコントロールをするため。プロや上級者には多いパターンで、この2本で100ヤード以内をコントロールし、56度は例えば30ヤード以内といったようにグリーン周りから寄せワン以上を狙うようなイメージのセッティングです。

Gパターン ウェッジ3本それぞれで違ったシャフトを入れる

3本のウェッジそれぞれに違ったシャフトを入れることで、アイアンセットを含めてトータル4種類のシャフトが導入されます。一つのパターンとして紹介してはいますが、かなりマニアックで、正直おすすめできません。ここまで替わると打ち方に変化が必要となるためスイングが対応しきれないからです。

ということで、最後のGパターンを除いた6つが現実的に考えられるシャフトパターンとなります。ゲームの組み立て方でセレクトするのがベストですが、イメージ的には、上達してきたらBかC、中上級者はCかD、こだわりが強ければE、Fといった感じになると思います。

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。

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