新作シャフトを入れてロングゲームを攻略する

通算14アンダーの完全優勝で、ツアー通算4勝目をマークした河本。その勝利を支えたのが、ゼッタイ的に信頼を寄せるギアだ。契約するキャロウェイのクラブを長く使うが、その14本を見ると新しいモデルと旧モデルをミックスしている。

ウッド系は最新モデルをバッグイン。ドライバーは「エリート ◇◇◇」の9度、3Wは「エリート」のハイロフト仕様となる16.5度。2本ともに、シャフトは前回優勝時(北海道meijiカップ)から変わり、フジクラの新作「スピーダー NX GOLD」(50・S)を挿す。

2024年に5年ぶりとなるツアー2勝目(NEC軽井沢72)を挙げたときにも入れていたシャフトであり、女子ツアーでとくに人気が高かった「スピーダー NX GREEN」の後継機種だ。その「スピーダー NX GOLD」は、未発表の段階(プロトタイプ)から多くの女子プロが入れて戦っていた。

ドライバーについて「持ち球はフェードですが、初速が速いしスピンが少なくてランが多く、球が強いんです」とコメントしていた。

手放せないUTとコンボ式のアイアンセット

かねてから女子ツアーではFWを多用するプレーヤーが目立つが、河本は3Wが1本で、その下はUTが2本。そして、アイアンは5Iからと、今どき女子プロの中では“男前なセッティング”だし、言い換えれば“アイアン好きのフェードヒッター”と見て差し支えない。

そのウッド型UTとアイアンは旧モデルが並ぶ。3U(19度)と4U(22度)は2016年モデルの「XR OS」。見た目の安心感があり、ミスヒットに寛容なラージサイズのヘッドだ。ちなみにこの4Uは、使い込んでミゾがなくなったため、キャロウェイのスタッフがメルカリで調達してくれたモノだとか。そして5I・6Iは「APEX PRO」、7I~PWは「APEX TCB」という、2021年モデルをコンボセットにしている。

アイアンのバックフェース下部に貼られた鉛が特徴的だ。5I・6Iはトウ~ヒールにかけて広めに、7I~PWは真ん中寄りに貼っている。これは「5I・6Iは難しいクラブでトウなどに当たってもいいので、鉛を広めに貼っています。7Iから下の番手は芯しか使わないので、スイートスポット付近の狭いエリアに貼ってます」という意図がある。

好調なショートゲームを支えるウェッジ&パター

大会終了時点(10/12)のスタッツを見ると「リカバリー率」でトップ、「サンドセーブ率」で4位と、ショートゲームで冴えを見せる。ウェッジは「オーパス」の3本セットだ。
レギュラーツアーのデビューイヤーとなる2019年から、48度、52度、58度というフォーメーションはおそらく変わっていない。モデルはスイッチしても、3本それぞれに使う状況や距離感などはほぼ同じように打てることも、ショートゲームの充実につながっているのかもしれない。
また、前回優勝時は同じヘッドでも、48度&52度と58度のシャフトを分けていたが、今大会は3本とも「NSプロ モーダス³ プロトタイプ」で統一。ウェッジ3本の振り感やタイミングをそろえたいという狙いがあったのだろう。

最後に「平均パット数」のスタッツは「パーオンホール」の分野で2位、「1ラウンド当たり」の分野で3位と、ともにトップランカー。今シーズンの開幕戦でも、ショートスラントネックの「ホワイト・ホット OG ロッシー S」を入れており、今大会もそのやわらかいフィーリングのパターでしっかり打ち切って、東名CCの高速グリーンを制した。

同世代の渋野日向子や原英莉花、岩井ツインズ、古江彩佳といった、海外ツアーを主戦場にする強豪選手が6人エントリーする試合でVをゲットした河本。「シーズンの最終戦で優勝して、年間女王になるイメージはできています」と自信をのぞかせるが、有言実行なるか!?