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ラウンド中の「ちょっと試してみよう」はNG? ゴルフ上達に大事な“試す勇気”と“試さない判断

今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【27】

2025/10/18 ゴルフサプリ編集部

ラウンド中にふと「昨日読んだレッスンをちょっと試してみよう」と思ったことはないだろうか。ところが、そんな軽い気持ちでスイングを変えると、たちまちスコアを崩す原因になる。練習場とコースはまったく別物。プレー中の“思いつきスイング”がなぜ危険なのか、そしてどうすれば安定したプレーにつながるのか。プロコーチ・今野一哉が解説する。

完璧なショットを打つことより、ミスを通して自分のゴルフを知ることが大切

ゴルフサプリ 今回のテーマは「ラウンド中に読んだばかりのレッスンや思い付いたことをを試すのはアリか、ナシか?」です。
今野 「昨日読んだレッスンを試してみよう」って、誰しも思ったことあると思うんですよ。ただ、そのレッスンって“尖った条件付き”の話が多い。ゴルフメディアのレッスン記事は目を引く内容にしようと、ある特定のシチュエーションを前提にした話になりがちなんです。だから、同じような状況じゃないと、うまくいかないことも多いんですよね。
ゴルフサプリ 確かに、状況別のレッスンなどはそうしたことがありそうですね。
今野 あとは、練習を重ねて作り込みを行なっていないような技術をいきなりつけ焼き場で試したとてうまくいくとは言えないですよね。
ゴルフサプリ それはそうですね。でも、「試すこと」自体は悪くないんですか?
今野 いいと思います。ただし、“結果を求めて試す”のはNG。「これはどんな結果が出るのか」という情報収集のつもりでやるならアリです。試して失敗しても、それが経験値になりますからね。
ただし、重要な場面で試すのは絶対ダメ。たとえばコンペの最中とか、ベストスコアを狙うラウンドでは封印しましょう。あくまで“練習の延長”としてやるのがポイントです。
ゴルフサプリ なるほど。じゃあ、試すなら「成功を狙う」のではなく「学ぶためにやる」と。

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今野 そうです。僕がよく言うのは、「今のミスは、来年の技になる」ということ。ミスも経験の一部で、そこから修正力が磨かれる。逆に“完璧なナイスショット”って、何も得られないんですよ。外した経験をどう次に活かすかが、上達の本質です。
ゴルフサプリ 練習場ではうまく打てても、コースでは全然違うんですよね。
今野 その通り。みんな練習場のマットの上ではナイスショットを打てるけど、芝の上ではそうはいかない。
特に、芝の抵抗やライの違い、風の影響を感じながら打つ経験が圧倒的に足りないんです。例えば、56度や58度のウェッジでラフに浮いたボールを打つとき、「練習場で80ヤード打てる番手だから」と思っても、実際は全然届かない。ラフではボールの浮き方や沈み方で距離のロスがまったく変わるんですよ。
ゴルフサプリ そうした経験、確かにあります。
今野 だから、スコアを作るのは「練習場の再現」ではなく「コースとのすり合わせ」なんです。たとえば普段70〜80ヤードを58度で打っている人でも、ラフでは52度や50度を使ってみる。そうやって“使える距離感”を増やしていくことが大切です。
これぐらい浮いてるとこれぐらいロスする、逆に沈んでると飛ばない。そういう実戦的な“感覚の引き出し”を増やすことが、上級者への道なんですよ。
ゴルフサプリ でも、ラウンド中って「今日こそいいスコアを出したい」と思っちゃいます。
今野 そこが難しいですよね(笑)。でも、ラウンドすべてが“勝負の日”じゃなくてもいいんですよ。「今日は実験ラウンドにしよう」と決めておけば、心に余裕も生まれます。大事なのは“試す日”と“勝負の日”を自分で分けることです。
ゴルフサプリ “試す勇気”と“試さない判断”、その両方が必要ということですね。
今野 まさにそれです。ミスは成長の入口。「試さなきゃ上達しない」「でも試すタイミングを間違えると痛い目に遭う」、そのバランスを取ることが、上級者への第一歩ですね。

今野一哉(こんの・かずや)
JGTOツアープレーヤー。18GOLFプロデュース / キッズゴルフ代表。アマチュアゴルファーの指導やジュニアゴルファーの育成に力を注ぎながら、各ゴルフメディアで活躍中。蝶ネクタイスタイルはゴルファーへ「サービスし、尽くす」と言う意味を表す。


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