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佐久間朱莉がツアー史上最多差タイで圧勝! メジャー制覇級大躍進の気配!?
【「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」最終日】
日本女子ツアー「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」最終日(26日、兵庫・マスターズGC)は8打差の首位からスタートした佐久間朱莉が67で回り、通算25アンダーまで伸ばして今シーズン4勝目を挙げた。2位との差、11ストロークは72ホール大会での史上最多タイ。年間女王にも大きく近づいた完勝は“海外メジャー”制覇級の大躍進を期待させるものだった。(写真/Getty Images)
走も、隙のないゴルフ
8打差からスタートした最終日は、まさにひとり旅でした。
10番までに4バーディを奪うと、注目は2004年の「日本女子オープン」で不動裕理が作ったツアー記録。2位との11打差を更新するか、となりました。
13番パー4で今週二つ目のボギーを叩き、続く14番パー3はティショットがグリーンをショート。記録へのプレッシャーがかかり始めたかと思われましたが、チップインバーディを決めると、続く15番パー5もバーディで不動の記録に並びました。
ツアー史上初の快挙で年間女王に大きく近づく
今シーズン4勝目で獲得ポイントは2279.11に。
2位の神谷そらは第1ラウンド途中で棄権したためポイントの加算はなく、差は541.47ポイントに。
シーズンの残りは5試合となり、初の年間女王に近づいたといえます。
初日から首位を守り通しての完全優勝は5月の「ブリヂストンレディス」に続いて2度目。
同一シーズンに4日間大会で2度の完全優勝はツアー史上初の快挙です。
まさに女王の強さを見せた佐久間には、4年前の大会を制して“年間女王”となった古江彩佳のような大躍進がなるかに期待です。
今大会V→“年間女王”→アメリカ進出→メジャー制覇と繋げた古江彩佳
あれ? 2020~21年シーズンの「賞金女王」は稲見萌寧では?? と思った方もいるでしょう。
確かに、その通りです。
また「女王」の前が古江と稲見で違っていますが、これは誤植 ではありません。
現在は各大会で獲得したポイントの合計によって「年間女王」が決まりますが、2020~21年シーズンまでは獲得した賞金の合計額によって「女王」を決めていました。
ですが、このシーズンの賞金額は最高が「アース・モンダミンカップ」(2021年開催)の3億円から6000万円と、実に5倍もの開き…
そうなると、どの大会で勝ったか。あるいは好成績を収めたかによる運不運が起こります。
そのためツアーの大会を「国内メジャー」(優勝400ポイント)、「4日間大会」(同300ポイント)と「3日間大会」(同200ポイント)の3つのグレードに分類。
さらに賞金ランキングには反映されなかったアメリカLPGAツアーのメジャー5大会での成績も順位に応じて3日間大会の倍のポイント(優勝なら800ポイント!)が加算されるようになりました。
2020~21年は「賞金ランキング」から「ポイントランキング」に切り替わる前の最後のシーズンでした。
一方でポイントによるランキングも2012年から集計されており、6勝を挙げ、46試合で一度しか予選落ちのなかった古江が1位だったのです。
古江は翌月に「TOTOジャパンクラシック」でも優勝。この年はコロナ禍による渡航制限尾影響で日本ツアー単独開催となったためLPGAツアーの出場資格を得ることはできませんでしたが、年末のQシリーズ(予選会)を突破して翌年からアメリカを主戦場に。
そして昨年の「エビアン選手権」でメジャー覇者となる大躍進をしました。
「TOTO」で優勝すればアメリカ進出も!?
佐久間に話を戻すと、今後の目標について「年間女王になるには5勝したいと思っているので、あと5試合でひとつでも勝てたらうれしいなと思います」と、はっきりと「年間女王」を口にしました。
またアメリカLPGAツアーについては「Qシリーズを受けるつもりはないですし、向こうを拠点にするという思いは今のところないです」とのコメントでした。
しかし「TOTOで勝ったら向こう(アメリカ)に行くのも視野に入るのかと思います。(可能性は)ゼロではない」と、昨年の竹田麗央。一昨年の稲見萌寧と2年続けて日本ツアーの選手が勝っている、再来週に滋賀県で開催されるLPGAツアー「TOTOジャパンクラシック」に優勝すれば、アメリカ進出もあり得ると話しました。
今や日本選手がメジャーで勝つことも珍しくなくなりました。
圧倒的な強さを誇る佐久間のプレーをアメリカで見てみたい。
そして、古江のような大躍進をするのかを見てみたい、と思わせる圧勝でした。
(文/森伊知郎)
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