ボディターンだけじゃつかまらない! スライスを直すカギは前腕のねじり戻しにアリ!
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.35
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはボディターン。おじさんゴルファー代の多くは「スイング=ボディターン」で育ってきた世代だが、いまだにボールがつかまらずスライスで妥協している人が多い。そんな人はボディターンより意識すべきことがある、というお話です。
スライスするのは腕が右にネジれたままインパクトするから
ボディターンスイング。懐かしい響きですよね。1990年代はボディターンの全盛期。手先ではなく体の回転で打つと言われていました。これはドライバーがパーシモンからメタルに、アイアンがマッスルバックからキャビティバックに移行する時期に「もっと積極的に体を使って振ろう」的な方向性を示したものでした。その方が新しいクラブやボールの特性を生かせたのです。
ところが、なぜかボディターンだけがクローズアップされ、おまけにプロが「スイングでは手を使わない」と言い出したため、アマチュアゴルファーには体だけ回して打つという感じで解釈され、額面通り手や腕を使わずに打つ人が出てきました。プロにとっては手を使っている意識がないだけで、実際には使っている(動いていると言うべきでしょうか)のですが曲解されてしまったのです。
手や腕が動かないとヘッドはターンしないのでスライスします。体を速く回すほどクラブが遅れてさらにスライスします。何とかしようとフックグリップを取り入れた人も多かったですが、それでもスライスは止まりません。なぜかというと、フックグリップにしたところで、ダウンスイングで腕が右にねじれた状態のままインパクトに向かったら、それまでとは何も変わらずフェースが開いたまま打つことになるからです。
要はフェースの向きをコントロールしているのは手や腕、正確に言うとヒジから先の前腕のねじれだということ。ボディターンにしても同様で、体を回すのは大いに結構ですが、ダウンスイングで前腕が右にねじれたままだとフェースが開いてボールがつかまらないのです。
ボディターン主体のスイングでスライスする人は、ダウンスイング~インパクトで前腕をねじり戻すこと。フックグリップでそれをやるとフェースが閉じてボールが左に飛びますから、そうなったらグリップをスクエア方向に戻しましょう。前腕をねじる時は右腕をねじり戻せばOKです。テニスなどラケットでボールを打つ時はフェースを閉じるイメージがないとボールを打ち返せません。これと同じイメージでクラブを振れば前腕が正しく動き出します。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
ダフりそうと思ったら、肩のラインを地面と平行に! 「ティを高くしよう」は大間違い
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、...
左ヒザの屈伸運動はヘッドスピードアップに効果あり! 積極的にやってみよう!
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、...
スイング軌道をアップライトからフラットにしたらスライスが直った!? これって試す価値あり?
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」...