アダム・スコットの最新セッティング! キャロウェイのマッスルバックは何!?
2013年の「マスターズ」をはじめPGAツアー通算14勝のアダム・スコットが10月は日本で「ベイカレント・クラシック」と「日本オープン」の2試合に続けて出場した。その後行われたジュニアクリニックの際に最新のクラブセッティングを撮影する機会に恵まれた。バッグの中には見慣れないキャロウェイのマッスルバックアイアンが入っていた!
ドライバーは「GT2」 ティショットではミニドライバーを多用
「アダムのクラブセッティングを撮影される方はどうぞ」。
イベントスタッフの方からそう言われたら、迷わずキャディバッグに駆け寄りました。
まずは長い番手からチェックするとドライバーはタイトリストの最新モデル「GT2」のロフト10度。可変スリーブのポジションは「C2」になっていました。
次はテーラーメイドの「BRNR ミニドライバー」と「Qi10」フェアウェイウッドの5番と9番という構成です。
ミニドライバーについては「3Wより飛距離が出るし、PGAツアーではティショットでいつもドライバーを使えるわけではないので、90%はミニドライバーを使っています」と説明します。
「BRNR」のロフトのポジションは「スタンダード」よりも、ひとつ「HIGHER」側になっていました。
アイアンはキャロウェイのプロトタイプ
アイアンは、3番がタイトリストの「T250」。
そして5~10番はシンプルなマッスルバックの形状に、バックフェースには「CALLAWAY」の文字とVマークが入っている見慣れないものでした。
スコットは自身のアイアン感について「ツアーではキャビティを使う選手も増えてきているけど、私はトラディショナルなブレード(マッスルバック)を使う方が好きです」と語っています。
一方でこのアイアンについては「ヘッドが少し大きく、ミスに寛容なものを使っています」と説明しました。
5月にはタイトリストの「681.AS」を使っていたが…
スコットは今年5月にはインスタグラムで、自身のイニシャルが付いたタイトリストの「681.AS」をバッグに入れていることを紹介していました。
それが今回はこちらのアイアンに。
ネック部分に「APEX MB」と刻印されているので、今後発表されるかもしれない「APEX MB」の新モデルということでしょうか。
キャロウェイと契約する選手ではミン ウー・リーが使用するプロトタイプと似た雰囲気があります 。ただ、リーが使用しているアイアンのバックフェースにはシェブロンマークがあるのみ。またソールのリーディングエッジ側の バウンスの形状が違うようにも見えます。
ネックの刻印もリーは「APEX MB FORGED」なのに対してスコットのアイアンは「APEX MB FORGED L」となっています。
ウェッジはボーケイの48、54、60度 パターはL.A.B. GOLF
3本のウェッジはいずれもタイトリストのボーケイで、48度が「SM9」。54度と60度は「SM10」という構成になっていました。
パターはL.A.B. GOLFの「OZ.1s HS」となっています。
スコットというと長尺のパターのイメージがありますが、これは通常の長さ(35インチ)。
その理由について「今年のパッティングのスタッツは残念なもの。パターが悪いというのではないですけど、新しいパターにして気分を変えています」と言います。
PGAツアーのスタッツを見ると、「ストローク・ゲインド・パッティング」の115位とはじめとしてパッティング部門のランキングは軒並み100位台です。
昨シーズンが概ね20位台。2022~23年シーズンはパーオンしたホールでの平均パット数が「1.714」で9位だった実績からすると今シーズンの急降下は明らかなので、劇的な変化を求めて長尺から35インチにしたのでしょうか。
今シーズンはトップ10入りがゼロという不本意な成績だっただけに、新たなセッティングで全てが改善されてほしいものです。
存分に撮影させてくれたマネージャー
この撮影の間、すぐそばにはマネージャー氏がいましたが、特に急かすこともせず存分にチェックをさせてくれました。
こういうところにもボス(=アダム・スコット)の人柄と通じるところがあるのかな、と思わせる取材でした。
(取材・文・クラブ写真/森伊知郎)
アダム・スコットのクラブセッティング(2025年10月)
●ドライバー/タイトリスト GT2(ロフト/10度、シャフト/ディアマナWB63TX)
●ミニドライバー/テーラーメイド BRNRミニ (ロフト/13.5度、シャフト/ディアマナWB73TX)
●5W/テーラーメイド Qi10(ロフト/18度、シャフト/ディアマナWB83TX)
●9W/テーラーメイド Qi10(ロフト/24度、シャフト/VENTUS BLUE TR9X)
●3I/タイトリスト T250(シャフト/ツアーAD VF HB105X)
●5~10I/キャロウェイ プロトタイプ(シャフト/PROJECT X 6.5)
●48度/タイトリスト ボーケイSM9(ロフト48度 バウンス10度)
●54度/タイトリスト ボーケイSM10(ロフト54度 バウンス8度)
●60度/タイトリスト ボーケイSM10(ロフト60度 バウンス8度)
●パター/L.A.B. GOLF「OZ.1i HS」
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