まず、グリップが痛んできた場合にどのくらいの間隔で交換していったらよいか?からいきましょう。
僕は、グリップのことを車のオイル交換に例えることがあります。車も定期的にオイル交換をされますよね?
いろいろなオイルがあるので、すべてではないですが、例えば、5000㎞毎とか、半年に一回とか、オイルの耐久性や乗り方によってそのタイミングはそれぞれですが、車を乗り続けている限り、しない方はいらっしゃらないでしょう。
これと同じように、ゴルフクラブのグリップも、ラウンドや練習で打った回数や、数か月経ったらという感じで変えていくのが良いでしょう。
まずは、その理由から書いていきます
へこむまで使っていませんよね?
ショットをすると、力強く握っていますので、グリップに圧がかかっています。そしてショットのたびに、グリップと手の間で摩耗していきます。
親指のところだけへこんでいるグリップなどを見たことないでしょうか? そうなんです。グリップというのはそうやって摩耗して減っていくものだと考えてください。
摩耗してある程度の期間は自分の握り方にフィットしていって、心地よく握れるようにはなりますが、その期間を過ぎますと、グリップ自体の形も変わってきたりして握り心地は悪くなっていくでしょう。
握り心地が変わる=クラブをコントロールしにくくなる、ということにもなりますので、グリップは定期的に変えていくのがよい、となるわけです。
できれば、フィーリングが悪くなる前に、交換することをオススメします。
握り心地はスコアに影響する
この頻度はどのくらいが良いかというと、それはグリップの素材や硬さなどでも変ってきますし、上述しましたように握り方やまた、使用頻度でも変わってくるでしょう。
特に最近では、ゴム製だけではなく、樹脂素材のものや、硬度の違うものもたくさんありますので、一概には言えませんが、ご自身の感覚で、表面が擦れてきたな~と思ったら、早めに交換しましょう。
また、これも素材によって変わるのですが、ゴム製や樹脂製でも、時間が経つと必ず硬化してくると考えても良いでしょう。
そうなると、やはり同様に、握り心地は変わってしまい、握りにくくなってきます。
下手をすると、表面がつるつるになってきて、雨の日などでは滑りやすくなってしまいます。
これは、もちろん、グリップの種類で違うのですが、そうならないためにも最低でも1年に1度くらいは変えた方が良いと考えています。
なぜ、ここまでグリップにこだわってほしいかというと、グリップ性能が落ちてしまうと、クラブの本来の性能や打ちやすさが損なわれてしまうからです。
大げさではなく、グリップが変わっただけで、違うクラブになったかと思うくらいに打ちやすさの変化があります。
グリップはクラブ性能を維持するための必需品と考えていただき、頻度よく、定期的に交換をしていきましょう!
よく言われることがあるのですが、新品のグリップに替えた時に、なんでもっと早く変えなかったんだろう? という感じで、新品のグリップの握り心地の良さに気づく方が少なくないです。
だからといって、毎ラウンドのように、頻繁に変えなくてはいけないというものではなく、やはり、グリップにもなじむという時間が必要ですから、新しくなって心地よいフィーリングになったとしても、慣れるためには少し練習をしてからコースにもっていくことをオススメしますし、毎ラウンドのように変えていくのは、コストも時間も要するのでオススメは致しません。
では、続いて、グリップ交換をする際の注意事項を述べていきましょう。
まずは、どのクラブからやるべきか? ということになります。
実は、理想は、全クラブを同時にやることが良いです。
先ほど書かせていただいたように、新品のグリップにすると、その心地よさを感じることができますが、その違いを感じているということにもなります。
そのため、例えば、アイアンのグリップ交換をしようとした場合、ショートアイアンをたくさん練習するから、ショートアイアンだけ交換するということをやると、新品のグリップの入ったクラブと、交換しなかったクラブのフィーリングに大きな差が生まれることがあります。
使い心地の差が出る=ショットの成否にも差が出ると考えていただけると嬉しいです。
ですから、できれば、最低でも、アイアンセットは同時にとか、ウッド系のクラブは同時にとか、なるべく多くの本数を同時にやることをオススメします。
そして、基本的には、グリップの種類は変えないことをオススメします。
これまでのフィーリングを維持していくことで、それまでに慣れてきた感覚を継続しやすくなります。
逆に言えば、安易に種類を変えてしまうと、そのフィーリングが大きく変わり、せっかく慣れていたクラブが急に使いにくくなったりすることがあります。
なので、調子のよいクラブがある場合には特に、そのクラブのグリップの種類は変えずに、全く同じ種類のものを装着しましょう。
その上で、さらに言えば、実はグリップ重量もこだわってもらえると嬉しいです。
なかなか、ゴルフショップなどで重量管理をしているところは少ないので、お願いしにくいかもしれませんが、もし可能であれば、グリップ重量はそろえてもらいましょう。
ほんの1~2gくらいの差かもしれませんが、振り感に影響はします。
また、下巻きも重要です。
下巻きのやりかたも変えない方が良いです。
例えば、変える前に下巻き2重でやっているのであれば、2重のまま、その他、さまざまな工夫をされているのであれば、それも変えない方が良いでしょう。
それからバックラインありの場合の注意事項です。
職人さんの癖が最も出るのが、バックライン入りの時のグリップの入れ方と言っても良いでしょう。
そのため、もし可能であれば、バックラインありのグリップを入れる際には、1本1本入れた後に、ご自身で確認することをおオススメします。
その方が、入れた瞬間から馴染みやすくなりますし、やり直すなどの二度手間が省けます。
では、逆にグリップの種類を変える際の注意事項にいきましょう。
グリップの選び方は、以前にも書かせていただきましたが、その目的にそって変えていきましょう。また、その際に、これも上記と同様に、特定の番手だけ変えるのはなるべく避けましょう。
お試しということで一本変えていくのは良いですが、もしそれが良かったら、なるべく早めに全番手を変えていくことをオススメいたします。
変える項目として
① 太さを変える
② 硬さを変える
③ 素材を変える
などがあると思いますが、なるべく番手間の差が出ないように変えてくのを基本としてください。もちろん、特定の番手だけ太くしていく、例えば、ウェッジだけ太くする、ドライバーだけ太くする、など、セッティングの中の端のクラブを替えていくのはダメではないですが、あまりにもかけ離れたフィーリングの物するのは、いわゆる「クラブのつながり」がわるくなりますので注意が必要です。
なんと、グリップが痛む原因は……
続いて、今度はグリップを長持ちさせる方法も書いておきましょう。
グリップが痛む要因一番は、実は手の脂です。
ですので、使用した後に、この脂をふき取るだけでも、グリップを長持ちさせることができます。また、使用する前にも、このグリップを拭く、ということをするだけで、フィーリングが良くなります。
そのやり方ですが、長めの雑巾もしくはタオルなどを用意してください。
その半分を水に濡らし、半分は乾いたままにしておきましょう。
そして、まずは濡れた側で、グリップの汚れを落とすようにゴシゴシ拭いてください。
その後に、そこを乾いた側で水気をとるように拭き取ってください。
これをするだけで、グリップのフィーリングがよみがえります。
もし、汚れがひどい場合には中性洗剤などで洗い流すのもありです。
クラブをお手入れする、という意味でも、是非お試しください。
最後に、ここまではグリップは変えた方が良いというお話でしたが、実は、グリップを変える頻度が一番遅くても良いクラブがあります。それが、パターです。
パッティングはフィーリングが一番大事です。
そのため、なじんできたグリップを変えるのは、プロでも抵抗がある場合があります。
パットの名手と言われる人ほど、パターのグリップ交換は慎重になります。
ジョーダン・スピース選手などは、数年変えていないと聞きますし、タイガー・ウッズ選手も1年に一度、それも信頼のおける人に目の前でやってもらう、ということを徹底しているようです。
他のフルショット系のクラブは、定期的に変えることをオススメしますが、パターのグリップだけは、変えないというのを第1の選択肢として、傷んできたから仕方なく変えるというものだと考えていただけると嬉しいです。
まとめ
グリップはクラブの中で非常に重要なパーツです。
特にフィーリングを司るものです。
ですが、唯一、定期的に交換すべきものでもあります。
良いフィーリングをなるべく継続させるためにも、是非とも、今回挙げさせていただいた注意事項をご参考にしていただければ嬉しいです。
ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。




