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グリップのお手入れしてる? スコアがよくなる交換のタイミングと注意点

【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】

2025/11/02 ゴルフサプリ編集部

では、続いて、グリップ交換をする際の注意事項を述べていきましょう。
まずは、どのクラブからやるべきか? ということになります。
実は、理想は、全クラブを同時にやることが良いです
先ほど書かせていただいたように、新品のグリップにすると、その心地よさを感じることができますが、その違いを感じているということにもなります。
そのため、例えば、アイアンのグリップ交換をしようとした場合、ショートアイアンをたくさん練習するから、ショートアイアンだけ交換するということをやると、新品のグリップの入ったクラブと、交換しなかったクラブのフィーリングに大きな差が生まれることがあります。
使い心地の差が出る=ショットの成否にも差が出ると考えていただけると嬉しいです。
ですから、できれば、最低でも、アイアンセットは同時にとか、ウッド系のクラブは同時にとか、なるべく多くの本数を同時にやることをオススメします。

そして、基本的には、グリップの種類は変えないことをオススメします。
これまでのフィーリングを維持していくことで、それまでに慣れてきた感覚を継続しやすくなります。
逆に言えば、安易に種類を変えてしまうと、そのフィーリングが大きく変わり、せっかく慣れていたクラブが急に使いにくくなったりすることがあります。
なので、調子のよいクラブがある場合には特に、そのクラブのグリップの種類は変えずに、全く同じ種類のものを装着しましょう。

その上で、さらに言えば、実はグリップ重量もこだわってもらえると嬉しいです。
なかなか、ゴルフショップなどで重量管理をしているところは少ないので、お願いしにくいかもしれませんが、もし可能であれば、グリップ重量はそろえてもらいましょう。
ほんの1~2gくらいの差かもしれませんが、振り感に影響はします。

また、下巻きも重要です。
下巻きのやりかたも変えない方が良いです。
例えば、変える前に下巻き2重でやっているのであれば、2重のまま、その他、さまざまな工夫をされているのであれば、それも変えない方が良いでしょう。

それからバックラインありの場合の注意事項です。
職人さんの癖が最も出るのが、バックライン入りの時のグリップの入れ方と言っても良いでしょう。
そのため、もし可能であれば、バックラインありのグリップを入れる際には、1本1本入れた後に、ご自身で確認することをおオススメします。
その方が、入れた瞬間から馴染みやすくなりますし、やり直すなどの二度手間が省けます。

では、逆にグリップの種類を変える際の注意事項にいきましょう。
グリップの選び方は、以前にも書かせていただきましたが、その目的にそって変えていきましょう。また、その際に、これも上記と同様に、特定の番手だけ変えるのはなるべく避けましょう
お試しということで一本変えていくのは良いですが、もしそれが良かったら、なるべく早めに全番手を変えていくことをオススメいたします。

変える項目として
① 太さを変える
② 硬さを変える
③ 素材を変える

などがあると思いますが、なるべく番手間の差が出ないように変えてくのを基本としてください。もちろん、特定の番手だけ太くしていく、例えば、ウェッジだけ太くする、ドライバーだけ太くする、など、セッティングの中の端のクラブを替えていくのはダメではないですが、あまりにもかけ離れたフィーリングの物するのは、いわゆる「クラブのつながり」がわるくなりますので注意が必要です

なんと、グリップが痛む原因は……

続いて、今度はグリップを長持ちさせる方法も書いておきましょう。
グリップが痛む要因一番は、実は手の脂です
ですので、使用した後に、この脂をふき取るだけでも、グリップを長持ちさせることができます。また、使用する前にも、このグリップを拭く、ということをするだけで、フィーリングが良くなります。

そのやり方ですが、長めの雑巾もしくはタオルなどを用意してください。
その半分を水に濡らし、半分は乾いたままにしておきましょう。
そして、まずは濡れた側で、グリップの汚れを落とすようにゴシゴシ拭いてください。
その後に、そこを乾いた側で水気をとるように拭き取ってください。
これをするだけで、グリップのフィーリングがよみがえります。
もし、汚れがひどい場合には中性洗剤などで洗い流すのもありです。
クラブをお手入れする、という意味でも、是非お試しください。

タオルの黒い面を塗れた側、白い面を乾いた側と考えてください。まず濡れた側でゴシゴシ拭いて汚れを取る。そのあと乾いた側で水気を拭き取る。

最後に、ここまではグリップは変えた方が良いというお話でしたが、実は、グリップを変える頻度が一番遅くても良いクラブがあります。それが、パターです。
パッティングはフィーリングが一番大事です。
そのため、なじんできたグリップを変えるのは、プロでも抵抗がある場合があります。
パットの名手と言われる人ほど、パターのグリップ交換は慎重になります。
ジョーダン・スピース選手などは、数年変えていないと聞きますし、タイガー・ウッズ選手も1年に一度、それも信頼のおける人に目の前でやってもらう、ということを徹底しているようです。

他のフルショット系のクラブは、定期的に変えることをオススメしますが、パターのグリップだけは、変えないというのを第1の選択肢として、傷んできたから仕方なく変えるというものだと考えていただけると嬉しいです。

まとめ
グリップはクラブの中で非常に重要なパーツです。
特にフィーリングを司るものです。
ですが、唯一、定期的に交換すべきものでもあります。
良いフィーリングをなるべく継続させるためにも、是非とも、今回挙げさせていただいた注意事項をご参考にしていただければ嬉しいです。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。

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