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飛ばなくてもイーグル数6位! 初優勝、仲村果乃のクラブに見る1度、1.5度のこだわり
【「樋口久子 三菱電機レディス」最終日】
日本女子ツアー「樋口久子 三菱電機レディス」最終日(2日、埼玉・武蔵丘GC)は3打差の4位から出た仲村果乃が7バーディ、1ボギーの66で回り、通算14アンダーまで伸ばして逆転でツアー初優勝した。そのクラブセッティングには「1度」と「1.5度」にこだわっているのが見て取れた。(写真/Getty IMages)
年間女王を争う佐久間朱莉、神谷そらを逆転しての初優勝
この日は年間女王争いでトップを走る佐久間朱莉と2位の神谷そらが仲村のひとつ後の最終組に。
3位の河本結も優勝争いに絡み、4位の菅楓華は同じ組。
そんな実力者たちとの戦いを制して、うれしい初勝利を手にしました。
その仲村の今シーズンのスタッツを見ると平均飛距離が238.22ヤードで47位。
パーオン率は70.6349%で23位となっています。
一方でイーグル数は「5」で堂々の6位。
イーグルを奪うためには飛ばし屋が有利そうですが、そうではない仲村のキャディバッグを見ると、細かな調整がされていることが分かりました。
ドライバーと3Wはロフトを立てる その理由は
まずドライバー(ST-G)はロフトを9.5度から1度立てて8.5度に。
3W(F121プロトタイプ、いずれもミズノ)は15度を1.5度立てて13.5度にしていました。
数字だけを見ると平均飛距離47位の選手とは思えないハードなものになっていますが、これはスピン量を最適にするため。
ノーマルのロフトだとスピン量が多すぎて飛距離をロスしてしまう。
飛ばし屋ではないからこそ、一見ハードヒッターのようなスペックにしてスピン量を最適にしています。
ドライバーのウェートはドロー寄りに
またドライバーのソールの二つのウェートは目一杯に近いぐらいドロー寄りにしています。
これはドローヒッターの仲村が、球が右に行くのを避けているのが理由でした。
ウェッジは50度を49度に変更 たかが1度ではないその理由は
3本入っているウェッジ(S18)のうち49度は最近50度から変更していました。
たかが1度、と思いきや本人いわく「50度だと打ちたい距離より5ヤード短くなっていたのが、49度で解消できた」とのこと。
最終18番パー5の3打目は85ヤードを意識的に残し、その49度のウェッジで1メートルに付けてのバーディ。
まさにクラブを替えたことが功を奏しての見事なフィニッシュとなりました。
師匠の吉川なよ子の反対を押し切ってスイング変更 飛距離も正確性もアップ
先週の「マスターズGCレディース」は予選落ちでした。
その後、高校時代から指導を受ける吉川なよ子さんの所に行き「オーバースイングになっているのを直したい」と相談しました。
ツアー通算29勝の師匠は「シーズン終盤だし、今から直さなくてもいいのでは」と言ったものの仲村は「妥協してシーズンを終えたくない」とスイング変更を直訴し、「自分のイメージの中ではハーフショットぐらいで振るようにして」今大会に臨みました。
さすがに初日は違和感があったのか、フェアウェイキープが14ホールで9回でしたが、2日目と最終日は外したのが1回だけ。
各大会2ホールで測定されている飛距離も、初日と比べて最終日は11.5ヤードも伸びています。
大胆とも思えるスイング変更で飛距離も正確性もアップさせることに成功しました。
アマチュアの憧れ、ドローを打つ秘訣は
前述のように仲村の持ち球はドロー。その秘訣は「フォローで止まらないように、振り切ることが大事」なのだそうです。
アマチュアとって憧れの弾道でもあるドローを駆使し、飛ばなくても勝てる。
そのためにしているクラブ調整と、スイング変更で意識したことは、アマチュアのお手本にもなりそうなものでした。
(取材・文/森伊知郎)
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