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山下美夢有が8打差大逆転で今季2勝目！　今週は凱旋試合で年間女王を引き寄せる！！

山下美夢有が8打差大逆転で今季2勝目！　今週は凱旋試合で年間女王を引き寄せる！！

2025/11/03　ゴルフサプリ編集部

山下美夢有が「メイバンク選手権」で逆転優勝！（写真／Getty Images）

マレーシアで開催されたアメリカLPGAツアー「メイバンク選手権」最終日（２日）は首位と8打差の11位からスタートした山下美夢有が65で回り、8打差を逆転して今シーズン2勝目を挙げた。今週は地元関西での“凱旋試合”となれば、これはまるで年間女王へのシナリオが出来ているようだ。

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3人のプレーオフを制する

最終日を７バーディー、ノーボギーの65で回り、通算18アンダーで並んだ山下は、チェ・ヘジン、ハナ・グリーンとのプレーオフへ。
その１ホール目でバーディを奪い、8月の「AIG全英女子オープン」に続く今シーズン2勝目を挙げました。

年間女王へ大きな勝利　今週はさらに縮めることが確実

山下は年間女王を争うポイントランキングで3位。トップのジーノ・ティティクルとは「メイバンク選手権」前の時点で1400ポイントの差がありました。

それが優勝で500ポイントを獲得。ティティクルも4位に入ったとはいえ、差を1027ポイントに詰めることができました。

LPGAツアーは残り3試合なので厳しい数字ではありますが、可能性を大いに期待させる状況が揃っています。

凱旋Vなら女王の背中がはっきり見えるように

今週のLPGAツアー「TOTOジャパンクラシック」は滋賀県の瀬田GCで開催されます。
大阪出身の山下にしてみれば、準地元といえる状況で凱旋試合をプレーできることになります。

さらにこの試合にはティティクルがエントリーしていません。
つまり山下としては確実にポイント差を縮めることができます。
ここでも優勝して500ポイントを獲得すれば、1400ポイント差がわずか2試合で500ポイント差になり、ティティクルの“背中”がはっきり見えることになります。

この猛追は追われる側にとっても脅威でしょう。
LPGAツアーでルーキーが2勝したのは奇しくも2022年のティティクル以来です。
その2勝目を今シーズンのLPGAツアーで最大となる8打差の逆転で挙げた勢いは。他ならぬティティクルが誰よりも感じているのかもしれません。

「全英女子」Vの翌週は日本で4位

山下はLPGAツアー初勝利をメジャーで挙げた「AIG全英女子オープン」翌週も日本ツアーに出場しています。
この時は火曜日午前に帰国して、夕方には都内の日本記者クラブで記者会見。その後北海道に移動というかなりハードなスケジュールでしたが、「北海道meijiカップ」では優勝した河本結に2打差の4位になりました。

「メイバンク」優勝後の山下は「本当に勝てて良かったですけど、まだ試合は続きます。これからも調整して優勝めざして頑張ります」と言いました。

この言葉からかるように「TOTO」ははっきりと優勝を意識するでしょうし、それが実現可能なことだというのは夏の成績が裏付けています。

プレーオフを再開できなかったら「TOTO」への影響は必至だった

前述のように「TOTO」は滋賀県での開催なので、「メイバンク選手権」から続けて出場する選手は日曜日の最終日夜にクアラルンプールを出発するフライトに乗り、月曜日の午前に関西空港に着くというスケジュールでした。

もし雷雲接近で中断したプレーオフを再開することができず、プレーを月曜日に持ち越すことになっていたら日本への帰国は丸一日遅れることになっていました。

そうなっていたら木曜日（6日）から始まる「TOTO」でのコンディションに影響があることは必至でした。

プレーオフに出場しない選手は予定通りに移動します。
プレーオフを争った山下以外の2人も「TOTO」にはエントリーしていないので、山下だけが大きなハンデを背負って参戦することになっていました。

35人が出場する日本ツアー勢も、マレーシアからに比べれば移動の負担ははるかに少ないですから山下ひとりが圧倒的に不利な状況となっていたのを回避できたのは、天も味方してくれたということでしょう。

さらにティティクルとの差を一方的に詰められる試合が日本で開催されるというのも、山下の逆転へのシナリオが出来上がっているかのようです。

直近2年の「TOTO」優勝者も稲見萌寧、竹田麗央と日本勢が続いています。
こうなると、快挙を期待せずにはいられません。

（文/森伊知郎）