最終日は4ホールをプレーして中断→中止に

最終日の畑岡は15アンダーの首位で並んでいた荒木。前週マレーシアで開催された「メイバンク選手権」との2週連続優勝を狙う2打差3位の山下美夢有との3人の最終組で予定通りに午前9時37分にスタート。1番でバーディを奪って単独首位となったものの、4ホールを終えた時点で降雨によるコースコンディション不良のため中断となりました。

約2時間後に最終ラウンドの中止が決定。試合は18番パー5を実測129ヤードのパー3に変更して畑岡と荒木のプレーオフを行う措置が取られました。

プレーオフでは先にティショットを打った荒木がグリーン奥に外し、畑岡はピン右10メートルほどに乗せます。

先に打った畑岡のバーディパットは約3メートルオーバーし、荒木のアプローチも同じぐらいオーバー。
パーパットを先に打ったのは荒木で惜しくも入らず。畑岡が次のパーパットを決めて2022年4月の「DIOインプラントLAオープン」以来となる通算7勝目を挙げました。

2017年からLPGAツアーを主戦場として以降、最長のブランクを経ての優勝に思わず涙を浮かべ「本当に長く感じた3年半でした」と話した勝利は、待望のメジャー制覇につながる期待を抱かせるものです。

メジャー勝者がズラリと並ぶ、アジア開催大会での地元優勝者

今回の畑岡のように、アジアでの大会で“ホーム”優勝をしているメンバーを見ると、軒並みメジャー制覇の経験者となっています。

今年開催された大会、という条件がつきますが、まずタイでの「ホンダLPGAタイランド」歴代優勝者にはパティ・タバタナキット(2024、「ANAインスピレーション」=2021)とアリヤ・ジュタヌガーン(2021、「全英女子オープン」=2016&「全米女子オープン」=2018)がいます。

今年竹田麗央が優勝した中国での「ブルーベイLPGA」を2017年に勝ったフォン・シャンシャンは2012年に「全米女子プロ」を制しています。

秋のアジアシリーズ初戦も中国で開催され、昨年の「ビュイックLPGA上海」に優勝しているイン・ルオニンは一昨年の「全米女子プロ」を勝っています。

翌週に韓国で開催された「BMW女子選手権」で今年優勝したキム・セヨンも2020年の「全米女子プロ」で優勝しました。

2019年に始まったこの大会は3人の韓国勢が優勝しており、2021年のコ・ジンヨンは2019年に「ANAインスピレーション」と「エビアン選手権」でメジャー2勝を挙げました。

この大会のジャン・ハナだけがメジャー未勝利ですが、出身国で開催されたアジアでのLPGAツアーで優勝した7人のうち6人という凄い確率でメジャーにも勝っています。

「メジャーに勝ちたい」

試合後の記者会見で畑岡は「また自信につながる。メジャー優勝がまだないんで、そこを目指していきたい」と口にしました。

畑岡のメジャーというと、2021年の「全米女子オープン」で笹生優花にプレーオフで敗れて、あと一歩で逃したことが思い浮かびます。

ですが本人は首位で最終日を迎えながらバックナインで4ボギーなど76と崩れて4位に終わった2023年の「全米女子オープン」が「最近では一番悔しかったです」と言いました。

最終戦で来季メジャー制覇につながる戦いを

畑岡は次戦をスキップし、最終戦の「CMEグループ・ツアー選手権」が今シーズン最後の試合となります。
ここでも、来シーズンのメジャー制覇を期待させるプレーを見せてほしいものです。

(文/森伊知郎)