バックスイングでフェースは“地面に向けない”! 右腰の高さで背中ラインと平行が正解です
飛距離アップレッスン・一問一答 『ゴルフ飛ばしてナンボ!』の小池正次がゴルファーたちの疑問を解消!
飛距離優先型のレッスンで人気の小池正次が、ゴルファーたちの会話に出てくるちょっとした疑問に回答し、飛距離アップをサポートしてくれる新シリーズ。第9回のテーマは「フェースを地面に向くくらいにシャットに上げたほうが飛ぶの?」。最近のプロたちはフェースを閉じ気味に上げている人が多いみたいだけど…。
構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/丸山ゴルフセンター
回答⇒右腰の高さでフェースが背中のラインと平行になれば真っすぐ飛ばせる!
ハーフウェイバックのポジションでフェースが斜め下を指すのがベスト
バックスイング中のフェースの向きはショットの結果に大きく影響します。とくにテークバックの始動から右腰の高さくらいのハーフウェイバックまでの動きを間違えてはスイング全体を台無しにしてしまいます。ボタンのかけ違いのようなもので、最初が肝心なのです。
アマチュアゴルファーの場合、テークバックの始動からフェースを開いてしまう傾向が多く見られます。肩をしっかり回そうとしてクラブがインサイド方向に低く上がりすぎるという点もありますが、フェースを開いて閉じるイメージでスイングしている方はテークバックで両腕を右に回旋しながら上げるためフェースが真正面か、斜め上を向いてしまいます。それとは逆にシャットに上げるイメージが強すぎてフェースが真下を指すのもいけません。
テークバックをスタートし、両手とクラブヘッドがハーフウェイバックの高さに上がったところでいったん止めてフェースの向きをチェックしましょう。その位置でフェース面が斜め下を向き、背中のラインとほぼ平行となるのが理想形です。
感覚としては斜め45度くらいを指しますが、ドライバーのロフト角を10度として厳密には35度くらい地面を向くということです。右腰の高さに上がるまではフェース面がボールを見続けるイメージでテークバックすれば、フェースが正しい方向を向きます。
シャットに上げるように見えるのはフェースをスクエアにキープしているから
ツアープロの多くはテークバックでシャットフェースに上げているように見えるでしょう。でも実際はフェースを全然閉じていないのです。
試しにハーフウェイバックでいったん止めたところで上体を真っすぐ起こしてください。
テークバックの動きが正しければ、斜め下を指していたフェースが真正面を指します。つまり両腕の回旋をなるべく使わなければフェースをスクエアにキープしやすくなるということです。
テークバックで両腕を右側にネジってフェースが開く人は、上体を起こすとフェース面が斜め上を向きます。こうしたタイプはインパクトエリアで両腕が急激に返りやすく、フェースがかぶりすぎてボールが左に飛んでしまいます。
またテークバックで両腕を左側にネジってフェースをシャットに上げすぎる人の場合は、上体を起こしてもフェースが斜め下のほうを指します。その反動でインパクトではフェースが開きやすく、ボールが右に飛ぶことが多いです。
今どきのドライバーは昔のドライバーと違って直進性に優れていて、真っすぐ飛ばせる機能を備えています。フェースの開閉はなるべく抑えて、できるだけスクエアにキープすることがミート率と飛距離アップにつながります。
そんな理由からプロたちはテークバックのフェースの向きを重要視しています。アマチュアの方々もフェース面が斜め下を指すようなテークバックを実行すれば、飛びが劇的に変わるはずです。
小池正次
こいけ・しょうじ
1966年12月28日生まれ、北海道出身。JPDA(日本プロドラコン協会)ツアープロ。ドラコン公式記録は370ヤード。2020年からYouTube『ゴルフ飛ばしてなんぼ!』を配信開始し、現在フォロワーは22万人を超える。関東と北海道を拠点に多くのアマチュアをレッスンしている。親切で分かりやすい指導法で人気。2024年5月、丸山ゴルフセンター(千葉県船橋市)にゴルフスタジオ『ゴルフ飛ばしてなんぼ!』をオープン。