3分間捜してボールが見つからなければティーイングエリアに戻るしかない

右ドッグレッグのホールで林越えを狙ったティーショット。ボールの軌道からして何とか林を越えたような気がするが、落下地点は確認できない。同伴競技者も、「多分越えていると思うよ」と言ってくれたので、とりあえずボールの飛んだ方向へ。

ところが、ボールは見つからず、やがて3分が経過。次第に冷や汗が流れてきて……。そんな経験をしたことありませんか?

本来、ボールの行方が確認できないとき、また、OB方向に飛んでいったり、林の中に飛び込んだりしたときは、念のため「暫定球宣言」をして、別のボールを打つというのが基本の“き”です。でも、「ひょっとしたら見つかるかもしれない」「見つかる可能性が高い」と思いが強いと、ついつい暫定球を打たずにスタスタとボール地点に向かって歩き出してしまうことがあるようです。

さて、もしボールが見つからなかった場合、どうすればいいのか?

皆さんもご存じのように、2019年のルール改正で、ボールの捜索時間は以前の5分間から3分間に短縮されました。2023年の改正により、遠くでボールが見つかった場合は、「確認するためにプラス1分の猶予は認めてあげるよ」ということになりましたが、捜してもいい時間は3分以内。その間に見つからなければ、ロストボール(紛失球)になってしまいます。

一度、ロストボールとなった場合は、1罰打を加え、元の位置に戻って打ち直すしかありません。ティーショットの球がロストボールになった場合は、ティーイングエリアから3打目を打つことになります。

この「打ち直す」という行為に関しては、ルール上決められていることなので、何の問題もないのですが、時間は大変にロスしてしまいます。ティーショットを打ち終わったときは、「見つかるんじゃない?」と言っていた同伴競技者も「暫定球を打つべき」という気持ちになるし、ティーイングエリアで待機している後続の組の競技者には、「何をやってんだか」と、白い目で見られること間違いなしです。

プライベートのゴルフであれば、コースによって設けられている「プレーイング4」からプレーを再開したり、「2罰打を加えてロストした付近にドロップしてプレーを再開」というローカルルールを適用できるので、必ずしもティーイングエリアに戻らなければいけないことはないのですが、競技はもちろん、ルールに厳格なコンペだとそうはいきません。

暫定球は、スロープレーを防ぐための大事な手段です。気持ち良くプレーを続けるためにも、少しでも怪しいと思ったときは、必ず暫定球の宣言をして、別のボールを打つようにしましょう。

文・真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。