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クロスハンドと右手でパットのフィーリングを出す人は相性が悪い!? 「グリップ」変更は慎重に!

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.38

2025/11/21 ゴルフサプリ編集部

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはパットのグリップ。おじさんゴルファーのグリップといえば大方、逆オーバーラッピングかクロスハンド。それも「入らないから」という理由で前者から後者に変えるパターンが多い。でも、それぞれの握り方の特性を知らないと取り入れても無駄。それどころか逆効果にもなるという。

ヘッドアップ防止にも効果があるクロスハンドグリップ

50代以上の人に圧倒的に多い逆オーバーラッピング。30年前はほとんどのプロがこの握り方だったので、それを取り入れたまま今に至っているのだと思います。そんな方がパットが入らなくなった時にまずトライするのがクロスハンドです。

逆オーバーラッピンググリップ。順手で持ったら左手人さし指を右手の上にかけるスタイル。
逆オーバーラッピンググリップ。順手で持ったら左手人さし指を右手の上にかけるスタイル。

でも、やってはみたものの成果が出ない人が多い。それはクロスハンドの特性を知らないからです。クロスハンドは手首の使いすぎを抑えるのに有効なグリップ。右手(利き手)が悪さをするのを防ぐグリップなので、右手でフィーリングを出す人には向きません。

また、ヘッドアップする人にも有効です。クロスハンドで握ると左手が下になって左サイドが前に出ます。ヘッドアップの何が悪いかといえば、インパクト以降でストロークがカット軌道になること。順手でグリップすると右手が下になって右肩が前に出るためカット軌道になりやすい。そんなグリップでヘッドアップしたらカット軌道は確定です。その点クロスハンドだと右肩が前に出づらいのでカット軌道になりづらい。クロスハンドにしただけでそうなる人もいますが、やはり少数派。トライするなら、このような特性を頭に入れておくのがベターです。

クロスハンドは利き手の手首の使用を抑えるグリップ。左肩が開きづらいのでヘッドアップを防止する効果もある。
クロスハンドは利き手の手首の使用を抑えるグリップ。左肩が開きづらいのでヘッドアップを防止する効果もある。

ついでに他のグリップの特性も説明しておきましょう。クロウグリップは右手でストローク面を作る効果が期待できます。スイングで言うならスイングプレーンがイメージできるのでヘッドの軌道が安定しやすい。例えばバックスイングがアウトサイドやインサイドに上がる人などにはいいと思います。

クロウグリップでは、右手はパターの上に添えるように乗せるだけ。右手でストローク面をイメージするとヘッドの軌道が安定する。
クロウグリップでは、右手はパターの上に添えるように乗せるだけ。右手でストローク面をイメージするとヘッドの軌道が安定する。

両手のひらでパターのグリップを挟むようなイメージで、両手を同じ高さで握るグリップもあります。「ストロークではパターを振り子のように動かす」という人もいますが、このグリップだと支点が決まるので文字通り振り子のように動かせます。ただ、左右どちらかの手が強くならないよう、両手を同じ力加減で握ることが求められます。

両手でパターを挟むようにして同じ高さで握るとグリップが支点になり振り子のイメージでストロークできる。
両手でパターを挟むようにして同じ高さで握るとグリップが支点になり振り子のイメージでストロークできる。

オーソドックスな順手グリップは右手(利き手)のひらでボールを押すイメージが出やすいためフェースコントロールという点でメリットがあります。順手で調子が悪くなったら、まず右手のひらとフェースを重ねてストロークしてみるといいでしょう。もちろんショットと同じスタイルで握るのもあり。ショットと同じ感覚で打てます。右手で打つか左手で打つか、あるいは両手で打つかは、それぞれの感覚でいいと思います。

順手のグリップでは右手(利き手)のひらがパターフェースと同じ向きに。右手のひらでボールを押すイメージで打てる。
順手のグリップでは右手(利き手)のひらがパターフェースと同じ向きに。右手のひらでボールを押すイメージで打てる。
勝又優美

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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