神谷そらの予選落ちで決定

年間女王争いが来週の最終戦まで持ち越されるためには、ポイントランキング2位の神谷そらが優勝することが最低条件でした。

その神谷はこの日2バーディ、2ボギーと1ダブルボギーの74とスコアを落として通算5オーバーの76位となり予選落ち。最終日を待たずして佐久間の年間女王が決定しました。

ホールアウト後の佐久間は、まだ2日目ということもあり「あまり実感が湧かないですけど」と言いながらも、大会主催者から花束を贈られるなど「皆さんにお祝いしていただいてうれしいです。今年こそは勝ちたいなと思ったシーズンで4勝も挙げられてうれしいです」と話しました。

昨シーズンは2位が3回と3位が2回。どうしても初優勝に届かず「勝てないんじゃないかと思ったこともあったけど、たくさんの人に『勝てるよ』と言われて、一生懸命練習して良かったです」と話したあたりからは感極まったのか涙をにじませるシーンも。

「2勝目を挙げてランキングトップになってから、年間女王になりたいと思うようになりました」と5月の「ブリヂストンレディス」で目標を定めてから約半年での成就に、涙とともにほっとした表情を見せていました。

ツアー史上でも歴代選手を圧倒する強さを証明するデータが

佐久間は今年4月の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝を挙げると、これまでに4勝しています。

そのうち、5月の「ブリヂストンレディス」と10月の「マスターズGCレディース」は初日から最終日まで首位を守り通す「完全優勝」でした。
これが日本女子ツアー史上初の快挙なのです。

2大会はいずれも72ホール(4日間)で争われました。

最近の年間女王は昨シーズンの竹田麗央。2022年の山下美夢有も同一シーズンに2回の完全優勝をしていますが、72ホールの大会はひとつ。

昨年の竹田の「フジサンケイレディス」と2022年の山下の「ミヤギテレビ杯」は54ホール(3日間)でした。

それぞれのシーズンの72ホール大会での優勝を見ると、昨年の竹田は「ブリヂストンレディス」で4位発進。3年前の山下も「JLPGAツアー選手権リコーカップ」2日目の2位というのがありました。

竹田麗央も山下美夢有も。過去の誰も達成できなかった大記録

4つのラウンドすべてで首位に立つというのは、それだけ大変だということですね。

今年からアメリLPGAツアーに主戦場を移し、いきなり優勝。それも山下は「AIG全英女子オープン」というメジャーの大舞台での快挙を成し遂げた両女王でもできなかった「同一シーズンで複数回の72ホール大会完全優勝」は、日本女子ツアー史上で他にも達成者のいない、史上初の快挙でした。

年間女王決定はランキング2位の神谷の予選落ちという思わぬ形での決定となりましたが、シーズンで積み重ねた成績の内容は、他を寄せ付けないもの、
いや、それどころかツアーの歴史で誰もやったことのない偉業とも言えるものだったのです。

「5勝したい」

首位タイからスタートしたこの日の佐久間は1番パー4で2打目を1メートルにつけてバーディ発進。12番パー3ではもう少しでホールインワンというバーディを奪うなど4つ伸ばし、通算10アンダーで単独首位になりました。

年間女王は決定したとはいえ、大会はまだ折り返し点とあって「この2日間いいプレーができているので、残り2日もいいプレーをしたいです」と気は緩めません。

さらに「5勝したいと思っていて、そのチャンスが目の前にあるので、頑張りたいです」と女王とともに掲げた目標に向かって残り18ホールも突き進む構えです。

そしてこの日も首位をキープしたことで、同一シーズンの72ホール大会での優勝回数をさらに積み重ねるチャンスも継続させました。

女王は決まりましたが、こちらの達成もなるか。残り2日も目が離せません。

(文/森伊知郎)