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初優勝のウー・チャイェンが見せた、今季ツアーナンバーワンの強さ
「大王製紙エリエールレディス」最終日
ウー・チャイェンが嬉しい初優勝を飾った!(写真/Getty Images)
日本女子ツアー「大王製紙エリエールレディス」最終日(23日、愛媛・エリエールGC松山)は2打差の首位で出たウー・チャイェンが5バーディ、1ボギーの67(パー71)で回り、通算15アンダーまで伸ばしてツアー初勝利を挙げた。バックナインの31は、今シーズンの優勝者のベストスコアタイ。それを初優勝でやってのけ、女王の佐久間朱莉を振り切ったことは、今後の大躍進を期待させるものだ。
最終日バックナインは31 今シーズン優勝選手のベストスコアタイで女王を振り切る!
前半は1ボギーでバーディなしと初勝利へのプレッシャーに襲われたかと思われたウーでしたが、後半になると別人になりました。
10番から3連続を含む5バーディ、ノーボギーの圧巻の内容で2位以下に3打差をつける見事な勝利。
この「31」は、今シーズン優勝した選手のバックナインのスコアとしては、開幕戦「ダイキンオーキッド」を制した岩井千怜と並ぶ最少タイとなる立派なものでした。
3打差の2位は2日目に年間女王を決めたばかりの佐久間朱莉です。
記録的スコアで女王を振り切ったのですから、素晴らしいとしか言いようのないことです。
16、17番で見せた絶妙なアプローチショット
そのスコアに繋がったのが終盤で見せた見事なアプローチショットでした。
まず実測179ヤードの16番パー3では、ティショットを引っかけてグリーン左に外してしまいます。
ピンはエッジからわずか4ヤード。軽く砲台になっているグリーンに向かって左足下がりのライからショートサイドのピンを狙わなければならないという、絶対に行ってはいけなかったエリアからの2打目です。
この状況でウーはボールを傾斜に当てて“ブレーキ”をかける絶妙なショットを放ちます。
止まりかけるほど勢いが弱まったボールはゆっくり転がってカップ手前1メートルへ。
これを決めてパーセーブしました。
さらにすごかったのは17番パー5です。
3日目まではツーオンを狙わなかったホールでこの日は果敢にグリーンを狙いますが、ここでもボールはグリーン左へ外れます。
左足下がりからショートサイドのピンを狙うのは16番と同じですが、今度は芝生がないライからで難易度は高くなりました。
それでも前のホールと同じように傾斜でボールの勢いを弱めてグリーンオン。
3メートルのバーディパットを決めて勝利を確実なものにします。
いずれのホールもあと1打、2打スコアが悪くてもおかしくない状況でした。
特に16番は2位と3打の差があったことを考えれば無理にパーを狙わずボギー仕方なしのマネジメントをしてもおかしくない状況です。
ここで、キャリーで1ヤードの誤差も許されないショットを選択し、決して緩むことなく絶妙な距離感を発揮。
それが優勝を何度も経験している選手ではなく初優勝を狙うツアー実質2年目のウーがやってのけたのは、今後大物となっていく期待を抱かせるものでした。
会見では今後の目標として「年間女王を狙いたいです」と言いました。
今年の女王は佐久間で決まりましたが、この日のウーのプレーは来シーズン以降の女王争いには絡んでくることを予感させるものでした。
今シーズンの初優勝者は12人目!!
今シーズンの初優勝者はウーで12人目となり、史上最多の記録をさらに更新しました。
優勝者の人数も、史上初めて30人の大台に乗りました。
まさに「大戦国時代」だったシーズンも来週の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を残すだけとなりました。
最後にはどんなドラマが待っているのでしょうか?
(文/森伊知郎)
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