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フジクラ「VENTUS HB」のブルーとブラックを打ち比べ! どちらもユーティリティのショット精度を一段上げてくれる!

野村タケオのゴルフ実験室

2025/12/03 ゴルフサプリ編集部 野村タケオ

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。フジクラコンポジットの「VENTUS」といえばツアーでも人気のシャフトですが、ハイブリット用もラインナップされていることをご存知でしょうか。24VENTUSシリーズと同じキーテクノロジーを採用し、ウッド用と同様に高い安定性を生み出すシャフトとなっているそうです。いったいどんな性能に仕上がっているのか、コースに持ち込んで試打してみました。

〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉

”強振”しても芯を外してもヘッドがブレない!

今回僕が試打したシャフトはVENTUSのハイブリッド用シャフトである「VENTUS HB」。ウッド用のように「BLUE」と「BLACK」が用意されているので(REDはありません)、2種類とも打ってみました。

VENTUSといえば複数の高弾性素材をバイアス層に積層することで、オフセンター時のヘッドの捩れを抑制し、優れたボールコントロール性能を実現したVeloCoreテクノロジーが採用されているわけですが、この「VENTUS HB」シャフトではその高弾性素材を更にアップグレートした、「VeloCore Plus」テクノロジーにより、ドライバーシャフトと同様に更なる安定性とボールスピードの向上を実現しています。

試打したシャフトはどちらも80g台の「8S」。僕はヘッドスピードが41〜42m/sくらいなので「7S」あたりがちょうど振りやすいと思っているのですが、残念ながら「BLACK」が「8」からのラインナップになっているので、合わせるという意味で両方「8S」にしました。ちなみに「BLUE」は60g台から用意されています。ヘッドは自分のタイトリスト「GT2」のロフト21度を使いました。

まずは「VENTUS HB BLUE 8S」からです。見た目はウッド用の「24 VENTUS BLUE」同様に少し光沢のある綺麗なブルー。手元側にはVENTUSシリーズでお馴染みのデザインが施されています。

「BLUE 8S」はカタログスペックで重量が84g、トルク2.6の中元調子ということになっています。

スイングしてみると少し手元寄りの中間部分に少ししなりを感じます。大きくしなるわけではないですが、ゆったりとしていてスムーズなしなり感で、インパクトでしっかりと戻る感覚。走るような感覚はほぼありません。結構しっかりとした振り心地ですね。

弾道は中高弾道という感じで、まあまあ球は上がってくれます。ただ、簡単に高弾道という感じではないかな。つかまりも適度で、フェードヒッターの僕だとほぼストレートか、最後に少し右に曲がるくらいのフェードになります。左に行ってしまうような感じはほぼ感じません。ドローヒッターの人もある程度安心して持ち球が打てるんじゃないでしょうか。操作性という意味ではとてもいいシャフトだと思います。グリーンを狙うシチュエーションでも、弾道の高さもありちゃんと止まってくれますね。これは使い勝手が良さそうです。

ドライバーに「24 VENTUS BLUE」を使っている人にはかなりマッチするシャフトだと思いますし、ある程度のヘッドスピードとスキルのある人にはとても使いやすいシャフトじゃないでしょうか。もう少しつかまり性能の高いものや、ボールが簡単に上がるシャフトがいい人は、同じフジクラの「SPEEDER NX HB」をお勧めします。

次に「VENTUS HB BLACK 8S」です。デザインはウッド用と同じで、全体が黒く、手元にVENTUSでお馴染みのデザインが施されています。僕のユーティリティはヘッドが黒いので、色的にはとてもマッチしていてカッコいいです。

「BLACK 8S」はカタログ数値で、重量86.5g、トルクが2.5の元調子ということになっています。「BLUE 8S」よりも少し重くて、トルクも0.1だけ絞られている感じですね。

スイングしてみると、これは明らかに硬さを感じます。全体がしっかりしていて、どこかがしなるという感覚はあまりありません。かなりしっかりしたシャフトですね。ただ、硬い分ボールに当てやすい感覚があります。シャフトの位置がしっかりと感じられるので、意外と扱いやすい。しかしやはり重さは少し感じますね。

弾道は中弾道という感じで、やはり「BLUE 8S」よりは上がりません。つかまり性能も高くないので、僕が打つとフェードにしかならない感じです。ただ、イメージしたフェードにはなるので、逆球を気にせずに打てるという意味ではいいかもしれません。これならドローヒッターでも左を怖がらずに叩いていけるんじゃないでしょうか。グリーンを狙うショットでは弾道が少し低めなこともあり、少しランが多めになりますね。もっとパワーがあれば球も高くなって止まるのでしょうが、僕くらいのヘッドスピードでは難しそうです。

やはりこのシャフトはドライバーに「24 VENTUS BLACK」を挿れているくらいのヘッドスピードがある人の方が向いていると思いました。当てやすさはあるので、そこまで難しいシャフトという感じはないですが、パワーがないと地面から球を上げるのが少し難しくなると思います。

今回「VENTUS HB BLUE」と「VENTUS HB BLACK」をコースで打ち比べましたが、どちらもウッド用に近い性能の差を感じました。「BLUE」は適度なしなりで、弾道もそこそこ上がって、操作性がいいタイプ。「BLACK」はしっかりした振り心地で、左を消して叩いていける強弾道という感じです。

僕が使うなら、やはり「BLUE」になると思います。そして重量は70g台の「7S」を選ぶかな〜と思いました。そのくらいがちょうど振りやすくて、ティショットにもグリーンを狙うショットでも使いやすそうなんじゃないかと。「BLACK」も使えなくはないのですが、やはり少し思いということと、ちょっと気を抜くと右に行きそうな感じがするのでちょっとしんどいかな。

どちらのモデルもしっかりと特徴があるので、自分のヘッドスピードやプレースタイルに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。