最近では、インドア練習場だけではなく、トラックマンレンジやトップトレーサー・レンジなど、ローンチチモニターが身近なものになってきましたね!
もちろん、フィッティング時にも必須のアイテムとして活用されていて、ローンチモニターなしでは、クラブが選べないという方もいらっしゃるでしょう。

もちろん、クラブ選びの際は、フィッターさんがこれらの機器は活用して、きちんと選んでくれますが、受ける側としても、ある程度の知識と認識をしていった方がより効果的ですし、また、普段の練習でも活用することができれば、練習も効率的になると考えています。

今回は、そういう前提から、当方が考える、ローンチモニターの活用方法を共有させていただければと思います。

1.ローンチモニターでわかること

まずは、シンプルに、ローンチモニターで何がわかるのか?を述べていきましょう。
実際たくさんの数値が並んでおり、どの数値を見ればよいのか?は非常に難しいところです! そこで、どんなデータが取れていて、どこに注目すればいいのかを述べていきましょう。

いわゆるローンチモニターといっても、数多くありますが、ほぼ共通していていることは、インパクトの前後のみを測定しているということになります。
つまり、ボールが打ち出されてからの数センチから数メートルの間の数値を計測しており、クラブはインパクト直前の数センチから十数センチの動きを計測している、ということになります。これは、ゴルフクラブの全体のスイングの動きからするとごく一部の計測を行っていると言っても良いでしょう。
そんなに短い距離のところを測って何がわかるのか?ということなんですが、ここが重要で、つまりは、ゴルフはゴルフクラブでボールを飛ばす競技ですから、そのボールとクラブが衝突する前後の現象を捉えようとしているのが、ローンチモニターということになります。

他の動きが全く関係ないということではなく、その現象を捉えることで、他の動きなどを予測しましょう。というのがローンチモニターの役割だと思っていただけると嬉しいです。
もちろん、ゴルフではインパクトで起こっていることが最も重要だと考えてもいいと思いますが、そこに至るまでの過程があって、初めていろいろとわかることもあるので、このローンチモニターで取れているデータは、スイング全体のごく一部であるということをまずはご理解いただけますと嬉しいです。

では、そのインパクト前後でどんなデータが取れているのか?というお話に進みましょう~

まずは、ボールのデータですね!
インパクトで打ち出された直後の、ボールの動きを数値化しています。
ほぼすべてのローンチモニターで取れている数値は
① ボール初速
② 打ち出し角度(上下・左右)
③ スピン量

という感じでしょう。
これを、3大初期条件と呼びます。
この数値を用いて、シミュレーションを行い、弾道が予測できるということになります。

実は、ここに至るまでの背景を理解することで、この弾道測定器が表している本質が見えてくることをご説明したいと思います。

実際に、この数値は、何のために計測されたかご存じですか?
例えば、AさんとBさんがボールを打ったとしましょう。
その際に、同じような力を持っていて、二人ともできるだけ飛ばそうと打っているのに、なぜか、Aさんの方が飛んで、Bさんの方が飛ばないということが当然起こりますよね?
また、自身でも、飛んだ時と、飛ばなかったときの違いというのがあると思います。
この差を数値化しようと始まったのが、ローンチモニターの起源だと考えてください。

つまり、ローンチモニターというのは、飛距離の出たナイスショットの時に、果たして、どんな条件で飛び出しているのだろう?というのを把握するために発祥したと言っても言い過ぎではないと考えています。

何が申しあげたいかというと、ローンチモニターのボールデータというのは結果の確認をするためだけの道具であるということになります。
当たり前のことを申しあげていますが、ここは結構重要なので、覚えていただけると嬉しいです。

そして、次にクラブ側のデータを見てみましょう。最近では、様々なデータが取れています!
例えば
① ヘッドスピード
② ダイナミックロフト
③ アタックアングル(進入角)
④ 打点
というのが一般的でしょうか? これに付随して、まだまだ、たくさんのデータが取れていますが、まずは、このくらいから理解していきましょう。

これらの数値はどのように測定されているかご存じですか?
ただし、この辺りは、機械による違いが大きくなります。つまり、計測器によって、そのとっている場所や時間、計測方法が違いますので、全く同じになることはないと考えて欲しいです。
たとえば、単純にヘッドスピードと言っても、ヘッドというのは大きさがあります。
特にドライバーでは、ヘッドの厚みも奥行きもかなりありますから、そのどの部分を計測しているかによってスピードは変わります。
また、ヘッドは三次元に動きますので、どの時点での計測かによって変わってきます。
数値は一瞬の数値でもあるので、それが加速してきているのか?減速してきているのか?まではわからないというのが現状です。
もちろん、進化はし続けているのですが、まだまだ、この辺りは改善の余地があると考えています。

ボールのデータは、比較的、ほぼ統一されている感じはありますが、ことクラブのデータに関してはかなり見方に慣れないと難しいと考えていただけると嬉しいです。

ボールの場合は、変化する内容も分かりやすいですし、今では、ボール初速が上がれば飛ぶとか、バックスピンと打ち出し角の関係性で飛ぶ飛ばない、なども周知されてきていますが、クラブ側の動きは、ある程度大きな変化に関してはわかりやすくなってきていますが、3次元の細かい動きまでは見ることが難しいと認識していただけると嬉しいです。

では、続いて、その中の数値で何を注目して、どう対処していったらよいかのお話に移らせていただきます。

上記しましたように、ローンチモニターの最初の目的は、ナイスショット時の数値の確認です。つまり、この裏を返すと、ナイスショットすればたいがいの人が、世間で言われている理想の数値に近いデータになる、ということなんです!
ご自身のなかでのナイスショットをしたのに数値が良くない、というのは、それは大まかに言えば、クラブスペックが合っていないということになっていきます。

その判定方法をしっかりと持っていれば、クラブ選びが絞れていきますので、その方法を述べていきましょう。

では、皆さんの考えるナイスショットというのは、どんなショットでしょう? おそらく、ヘッドの芯でボールを捉えた感触で、心地よいインパクトを迎えた時でしょう。
はい。それで大丈夫です!
つまりは、ちゃんとボールを捉えられた!ということが重要になってきます。
その結果を数値で表してくれるのが、ローンチモニターの役割です。
上記しましたように、それでもシミュレーションの結果が飛んでいない! という方もいらっしゃると思うのですが、まずは、このナイスショットができたかどうかの判定を気にしてください。

その際に、見て欲しいのが、ボール初速です。
ボールをきちんと捉えられた時、初めて、この値が最大値になります。
この辺りは如実に表れて、ちょっとでもとらえ方が悪いと、数値が落ちます。
ヘッドスピードが変われば、それも変わるのでは?ということを言う方がいらっしゃいますが、そこが実は注意点の一つ目になります。これは後ほど書かせていただきますね!

続いて、これをクラブ側の数値で考えてみると、何がナイスショットの時とナイスショットではない時の差なのかがわかります。
上記しましたように、これは計測器による差が大きいので、Aという機械でこうだったからといって、Bという機械でこうなってほしいという風には考えない方が良いです。
あくまでも相対比較として、いつも使っている機械の中で、どのように数値が変わったか? を把握していくのが良いでしょう。
その中で、最も影響するのがやはり打点でしょう。
打点による影響は非常に大きいと考えてください。

打点がとれないローンチモニターの場合は、音や感触から判断をしていきましょう
芯に当たった時の感触を知っていくというのも、練習の一つの大切な要因です。

もし、ヘッドの軌道やインパクト時のフェースの向きなどがわかる計測器でしたら、それも確認していきましょう。

ですが、改善するために使用するのはレッスンに任せるとして、どうして、スライス回転になったのか?フック回転になったのか?バックスピンが多かったのか?少なかったのか?を知ることは必要です。
フェースとヘッド軌道の関係性による球筋の変化。
それから、ダイナミックロフトとアタックアングルの関係性からのバックスピン量の変化というのを理解するには良いと思います。

この軌道やフェース向きというのがわかるようになったのは良いのですが、この一瞬の動きやデータを見ただけで、それを変化させるのは容易ではありません。
なぜはら、本当に短い時間での現象をとらえているので、そこだけを変えることが不可能だからです。
上記しましたように、ローンチモニターはインパクトの前後の身を捉えているので、スイング全体から見れば、ごくごく一部のデータになります。
ということは、ローンチモニター上のクラブのデータを変更するためには、その現象が起こっているインパクト前後よりもずーっと前のスイングの状態から変更していかないと変わらない、ということになります。
例えば、アタックアングルを1度上からにしたい、と考えたら、厳密に言えば、アドレスから変えて行かないと難しいことだと考えていただけると嬉しいです。

<続く>

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。