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女子ツアーのファイナルQTが終了 1位はルーキーの倉林紅 この順位によって何が違ってくる?
倉林紅がトップで終了。1位だと来年出場できる試合は?(写真/Getty Images)
日本女子ツアーのクォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージ最終日(5日、茨城・宍戸ヒルズCC東コース)は4日間の通算スコアを15アンダーとした倉林紅が1位となった。上位には川﨑春花が7アンダーで15位。横峯さくらが6アンダーの18位といった名前がある一方で下位には通算3オーバーの71位に青木香奈子。5オーバーの86位に臼井麗華といった名前も。この順位によって何が違ってくるのか、
川﨑春花15位 横峯さくら18位 同スコアの選手の順位の決め方は?
まず成績表を見ると、4日間のトータルスコアが同じでもタイ(T)の表記はなく、ひとりひとりに順位が付いています。
これは来シーズンのトーナメントに出場する優先順位に「タイ」があるわけにはいかないためです。
同スコアの選手の順位は①第4ラウンド(R)のスコア→②第3Rのスコア→③第2Rのスコア→④第4Rの18番ホールからのカウントバック、によって決まります。
各大会の出場選手はこうして決まる
ところで、各トーナメントの出場選手はどうやって決まるのでしょう。
日本女子ツアーのトーナメントの出場人数は多くが108人。または120人。
日照時間が短くなる10月中旬(2025年は「富士通レディース」)からは人数が96人に減ります。
出場資格の最上位は前年シーズンポイントランキングの50位以内の「シード選手」。
2026年シーズンは、初の年間女王となった佐久間朱莉から、ルーキーながらギリギリの50位となった都玲華までとなります。
2番目は、50位に入らなかったものの前年に優勝した選手で、3月の「Vポイント×SMBC」で勝った吉田優利が該当します。
さらに「東京オリンピック銀メダリスト」の稲見萌寧。
「公式戦(メジャー)優勝者」の資格で三ケ島かな。
「前年度ポイントランキング51~55位」。「前年度下部ツアーの賞金ランキング上位2人」といったカテゴリーがあり、ここまでで60人です。
シード選手、主催者推薦などを除いた「枠」をQT上位者から得る
また各トーナメントには「主催者推薦」の枠があり、こちらは総出場人数108人だと18人。同120人の大会では20人となっています。
つまり108人の大会では残り約30枠。120人の大会では約40枠がQTランキングの上位選手から割り当てられていきます。
ただし上位の資格を持った選手が全員、毎試合に出るわけではないので、この“欠員”の数によって、QTランキングの何位まで出られるかが決まることになります。
“暫定フル参戦”のボーダーは何位?
このボーダーラインが2025年は開幕戦の「ダイキンオーキッド」は36位。最も下がったのは「ソニー日本女子プロ選手権」の68位でした。
ただしQT通過者と前年度ポイントランキング51~55位。下部ツアー上位2人の選手たちは例年6月(2025年は「ニチレイレディス」)に実施される第1回のリランキングまでに稼いだポイントによって以降の試合に出られるランキングが変わります。
2025年は「ニチレイ」までフル出場できたQTランキングは36位だったので、この辺りが目安となりそうです。
昨年のQT経験者たちの成績は?
では昨年のQTを経験した選手たちの2025年シーズンはどうだったのでしょう?
1位は永井花奈。優勝こそなかったものの、「伊藤園レディス」2位など6度のトップ10入りでポイントランキング32位となり、最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」にも出場しました。
36位だったのは吉田鈴で、惜しくもシードを獲得できないポイントランキング51位で来シーズンもリランキングの対象となりました。
QTから優勝の結果を出したのが吉田優利(7位)、入谷響(18位)、菅楓華(20位)、髙野愛姫(23位)、仲村果乃(30位)、荒木優奈(37位)、稲垣那奈子(47位)、工藤遥加(51位)といった面々だったので、ここでの成績が思わしくなくても、オフの調整や成長で勝つチャンスは十分にあることがわかります。
ギャラリーはおらず、関係者も観戦できないという通常の大会とは異なる緊張感の4日間の激闘を経た選手たちが来シーズンどんな活躍をするのかが、今から楽しみです。
(文/森伊知郎)