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「トラックマン」「GC4」「スカイトラック」、スコアにつながるローンチモニターの活用法!

【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】

2025/12/07 ゴルフサプリ編集部

もうすっかり定番となった弾道計測器。練習するにしても、クラブの性能を見るにしても、ちゃんとした見方が必要とダグ三瓶。どう活用するのがいいのだろう。正しい活用法、その2回目。

ローンチモニターでデータの見方を覚えたら、そこで得た良い感触のショット時の数値を覚えていきましょう。
そして、ここからが重要です。
では、その数値をどう活用してくかになります。

一般的なフィッティングを見ていると、その数値を改善しましょう!
という流れになると思うのですが、それが間違っているわけではないのですが、その数値になる前にしなければならないことがあります。
やはり、それは、球をキチンととらえられているかどうか?ということです。
ミスショットのデータを見て、これが理想の値から外れています、ということになっても、それは至極当然のことです。
ミスショットだったということは、本人が一番わかっているわけですから、その数値を知る必要はないでしょう。
もちろん、ある程度のミスの許容範囲などを知ることもコースマネージメントでは必要ですが、ここはクラブフィッティング、最適なクラブを探すということを視点に考えて行くと、過剰にそこに反応する必要はないと考えていただければ嬉しいです。

なので、まずは、例えば、自身が出せそうな、最大のボール初速を認識しましょう
ここで、気を付けて欲しいのが、コースと同じように打ってほしいということです
なかなか、同じ心境にはなれないですし、環境も違うので、同じようにと言っても変わってしまいますが、マン振りしてドラコンのように振るのではなく、あくまでもスコアメイクをするためのショットをするということを心掛けてください。

その際に、キチンととらえた時のボールスピードを一つの目安とするといいでしょう
それが、ご自身が持っている、能力の一つ、簡単に言えば、体力測定時の握力や脚力のような指標と考えていただけると嬉しいです。

そして、これは、もちろんヘッドスピードでも変りますから、いつもより速く振れば、ボールスピードは上がる可能性が出てきます。
ですが、ここで立ち戻ってほしいのが、スコアメイクのための、というところです。
つまり、ボールスピードを上げたいからと言って、いつもよりも強く振ろう、早く振ろうとして力んでしまったら、本末転倒で、何のためにクラブを選んでいるのかがわからなくなりやすいです。

飛ばしたいお気持ちは重々わかりますが、一発の飛びよりも安定した飛びを目指しましょう!

そうなると、そのキチンととらえた時のボールスピードを目指して、まずは、振りやすいクラブを探すことからはじめましょう。

シャフトだったり、長さだったり、ヘッドの重さだったり、形だったり、総合的に、振りやすいものほど、安定した結果になりやすいですよね?
それをまず目指したうえで、ボールスピードを確認のために活用する、というのが一番良いです。

例えば、自分なりに振ることができて、いい当たりの感触だったのに、ボール初速が思ったよりも低い値ということがたまにあります。
これは、そのクラブを振るために、自分のスイングのタイミングを変えて合わせたことにより、ヘッドスピードが落ちている、という現象になります。
つまりは、そのクラブは合っていない、という判断をした方が良いです。

第一段階として、自分なりに心地よく振って、それなりのボール初速を確保できるものを探しましょう。
そして、その上で、飛距離を最大化させるために、他の初期条件、スピン量と打ち出し角を見ていきましょう


これはほぼ、ヘッドの性能で決まります。
その中でも、ほぼ、ロフト角で変わると言っても良いでしょう。
適正な打ち出し角度が確保できて、適正なスピン量になるロフト角のヘッドを選びましょう。

キチンととらえられるかとらえられないかには、ヘッドの性能自体も影響します。
大きさや、重心位置は、振りやすさにも影響しますので、それを総じて、自分なりに振りやすく、ボールを捉えやすいクラブを探しましょう。

その上で、ロフト角を適正化していくことをお勧めします。

せっかくいい感じになったのに…

一番やってはいけないことは、シャフト、長さ、重さなどを適正化して、ボール初速がいい感じになってきて、心地よくとらえられるようになったクラブなのに、球が上がらないからや、思ったより右に飛ぶ、左に飛ぶから、ということで、シャフトを変更することです。

もちろん、シャフトの性能で球筋が変わるように設定できます。
が、シャフトを替えてしまったら、最初の振りやすさや球のとらえやすさというのは変わってしまいますので、最初からやり直し、ということになってしまいます
たとえ、それがいわゆる理想の弾道の数値になったとしても、振り心地が悪いものは調子の波ができてしまい、好調さは続かないでしょう。

どうしても、ボール初速をふくめて、飛距離などが数値化されてしまうと、もっともっとという気持ちになります。
が、それのために、振り心地やクラブとしての扱いやすさを犠牲にしてしまったら全く意味がありません。

自身の距離がどのくらいなのか?は、ナイスショット時のボールスピードでほぼ確定します。
そして、それ以上に飛ばそうとするためには、上記しましたように、振り感を犠牲にしなければならず、一発の飛び系になってしまったり、他のクラブとのつながりが悪化したり、ということにつながります。

まとめますと、ローンチモニターはすごく進化しており、いろいろな情報が取れるようになっていますが、その情報が多ければ多いほど、データに振り回されることが起こりやすいです。
1ヤードでも前に行くことが有利であると同時に、自身の距離よりも飛ばそうとすると犠牲にすることがあるということになります。

今回の様に、自分が必要とする情報が何か?をきちんと把握して、うまく活用することをオススメします。

そして、あくまで、データはデータですので、客観的な自己評価のための数値ですので、無理やりデータの帳尻を合わせるようなことはしない方が良いと考えています。

ローンチモニターはうまく活用できれば、非常に便利な道具です。
ですが、その出てくる数値に翻弄されてしまっては、本末転倒です。十分に注意して活用してください!

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。

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