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スイングは良いのにミスが減らない? 原因はアドレス前のルーティンかも?

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.41

2025/12/12 ゴルフサプリ編集部

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはアドレス。とは言ってもアドレスそのものではなく、アドレスするまでのルーティン。おじさんゴルファーともなれば習慣化されている人も多いが、もしそこにミスの原因があるとしたら……。ということでルーティンがショットを台無しにしていないかあらためてチェック!

目標合わせや素振りのやり方が悪いとスイングがよくてもミスになる

今回は少し目線を変え、私がアマチュアの方のラウンドを見ていて「これはちょっとヤバいかも」と思った、アドレスに入るまでのルーティンワークについてお話しします。というのも、年配の方はアドレスまでの動きが何となくルーティーン化されていることが多いですが、そこに間違いがあるとうまく打っても結果的にミスになってしまうことがあるから。そうなるとみんなスイングに原因があると思い、スイングに要らぬ手を加えて崩れることがよくあるのです。

結構よく見るのは、クラブヘッドを使って目標を合わせるルーティン。打つ前にアイアンやパターヘッドのトップラインを打つ方に向け、向けたままアドレスに入って最後にヘッドを所定の位置に置く方法です。目標合わせとは、ボールとターゲットを結んだターゲットラインに対してフェースをスクエアに合わせる作業です。ヘッドがクルクル動くほどスクエアになりづらいですからあまり動かさない方がいいですし、それ以前にヘッドを置いてイメージしたターゲットラインはかなり曖昧。ヘッドをセットしたあとに素振りでもしようものなら、完全にフェースの向きは変わってしまいます。そもそも効果があればプロもやっているはず。でも、やっているプロはいませんよね。

ヘッドのトゥを目標方向に向けたあとヘッドを90度回させてフェースをスクエアに合わせるルーティンは、フェースの向きが変わりやすいのでやらない方がいい。
ヘッドのトゥを目標方向に向けたあとヘッドを90度回させてフェースをスクエアに合わせるルーティンは、フェースの向きが変わりやすいのでやらない方がいい。

素振りをするタイミングにも気を配る必要があります。ラウンドでボールを打つ前の素振りはリハーサルですから、意識する、しないに関わらず意味がなければいけません。例えば適当なところで何となく振るのではなく目標を意識しながら振る。そうなると当然、目標確認をしたあとにターゲットラインに沿った位置で素振りをすることになると思いますが、この順番が逆、つまり素振りをしてから目標合わせをしている人がたくさんいます。また、素振りをしたあとは、その感覚が残っているうちに打たないと効果が薄れますから、素振りのあとなかなか打たないルーティンもよくありません。

ラウンドではどんなショットも目標を意識することが不可欠。素振りは目標確認とターゲットラインをイメージしてからになるのが自然な流れ。
ラウンドではどんなショットも目標を意識することが不可欠。素振りは目標確認とターゲットラインをイメージしてからになるのが自然な流れ。

ボールの先に適当な目印を見つけてスパットとし、そこにフェースを向ける人も多いと思いますが、中にはボールの手前にポイントを決めてそれに合わせる人がいます。言うまでもなく、この位置ではスパットの役割を果たさずフェースの向きが変わってしまうので意味がありません。スパットを見つけるならボールの先で、なおかつそこにフェースを真っすぐ向けやすい距離のところでないと、ターゲットラインとフェースがスクエアになりません。このルーティンは、はじめに挙げたクラブヘッドを使って目標を合わせている人に多いようです。

スパットはフェースの先に見つける。フェースの向きが合わせやすい距離に見つけ、そこにフェースを向けるのが基本だ。
スパットはフェースの先に見つける。フェースの向きが合わせやすい距離に見つけ、そこにフェースを向けるのが基本だ。
勝又優美

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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