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JLPGAチームが史上初の3連覇! 河本結 菅楓華らのシーズン総括と2026年の決意は? 【日立3ツアーズ選手権】

2025/12/14 ゴルフサプリ編集部

男女のシニアの国内3ツアーによる団体対抗戦「日立3ツアーズ選手権」(14日、千葉・平川CC)は1stステージが降雨によるコースコンディション不良により競技中止に、2ndステージの9ホールの戦いとなった大会は女子のJLPGAチームが史上初の3連覇を達成した。そのプレーや言葉からは、女子ゴルフが2026年もさらに飛躍すること間違いなし、という雰囲気が漂っていた。(写真/Getty Images)

キャプテンの河本結が「女子に有利だから!」と鼓舞

午前に行われた1stステージは、強まる雨でグリーンに水が浮く状態となり、10時19分に中止が決定。勝負は午後の2ndステージのみで争われることになりました。

正午開始の2ndステージに向けてチームメートを鼓舞したのがキャプテンを務める河本結です。

2ndステージはひとつボールを2人が交互に打つオルタネート方式です
1STステージは2人がそれぞれのボールをプレーして、いい方のスコアを採用するベストボール方式だったので、仮に先に打った選手が曲げたら、次に打つ選手は確実にフェアウェイをキープするように、といったマネジメントをするのでスコアは落としにくいです。

それがオルタネート方式では曲げてトラブルになってしまうと、次はそのままプレーしなければならないので、ボギー以上の確率が高くなります。

そのため「オルタネート方式は曲げない女子に有利だから!」と河本がチームメートに対して檄を飛ばしたというわけです。

荒木優奈が「感動した」菅楓華のアグレッシブプレー

河本キャプテンの元、日章学園高(宮崎)の同級生ということですぐに決まった菅楓華と荒木優奈。
神谷そらが「結さんとやりたい」と直訴して決まった河本とのペア。
佐久間朱莉と高橋彩華は同じタイトリストのボールを使っていることでスムーズに決まったチームはラウンド中もいい相乗効果を生みます。

7番パー4は荒木がティショットを林に曲げ「泣きそうだった」状況に。
この場面で菅は「レイアップは考えなかった。木の間の1メートルぐらいの隙間を、もう一度木に当たるかもしれないけど、行くことしか選択肢になかった」というアグレッシブなプレーでグリーン手前まで運んでパーセーブ。
これには荒木も「感動しました」と振り返ります。

「結さんは自信にあふれている」(神谷) 「今日アプローチしなかった」(佐久間)

また神谷も「結さんのプレーは自信にあふれている。キャディさんと相談した所にしっかり打っていける」

年間女王となった佐久間も「寒さと雨で2打目の距離がすごく残りましたけど(高橋は)UTや7Wで乗せてくる。私は今日、アプローチしなかったと思います」と今シーズンのパーオン率1位(75.3030%)の高橋の正確性に感心していました。

個人対個人の戦いとなる普段の試合ではなかなかこうした感情は得られません。
自分とは違うマネジメントなどを目の当たりにしたことで来シーズンのプレーの幅が増すことになるでしょう。

PGA(シニア)チームの藤田寛之と宮本勝昌は「女子は下から打つショット(ティアップしない2打目以降)が上手い!」と称賛していたのも、女子のレベルの高さを現しています。

各選手の2026年の目標は

荒木優奈「ルーキーでどこまでできるかわからなかったけど、思ったよりできて嬉しい。来年は複数回優勝と今年の成績を超えられるようにしたい」

菅楓華「シードを取ることが目標で、シードを獲得した勢いで初優勝までできてすごく充実していました。来年は2勝目と常に安定したゴルフができるように」

佐久間朱莉「初優勝して、年間女王まで行けてすごくいいシーズンでした。来年はメジャー制覇と、“毎年勝てる選手”になりたい」

高橋彩華「今年は久しぶりに優勝できたけど、それ以外はあまり良くなかったのが改善点。来年はそこを修正して年間3勝をめざしたい」

神谷そら「スイングを変えたりで結果は出ないのは覚悟の上でスタートしたのが勝てて良かった。来年も引き続き同じことをして、勝てるようにしたい」

そしてトリを務めた河本結は「全力でゴルフと向き合ってすごく充実したシーズンでした。来年はゴルフ界をもっと盛り上がるように、年間女王をめざすし、弟(河本力)も年間王者をめざしてもらって、ゴルフの魅力を届けられるように精進していきます」と締めました。

勝利の結果とともに、早くも2026年の自分自身への期待やワクワク感がみなぎってきている選手たち。
さらにスケールアップ、バージョンアップしたプレーを見せてくれることでしょう。

(取材・文/森伊知郎)

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