佐久間朱莉 身長155cmで平均250ヤード飛ばす秘密は師匠ゆずりの”足使い”にあり! ドライバースイング連続解説!
一流プロのドライバーのマネどころ
2025年は4勝を挙げて、初の年間女王になった佐久間朱莉。ドライバーでは平均250ヤードを超える飛距離と精度でツアーをリードした。そのスイングには中学3年生の頃から指導してもらっている故・尾崎将司氏の面影があった。
GOLF TODAY本誌 No.643 16~19ぺージより
ジャンボゆずりの“足使い”ダウンスイングで左足を内側にしぼり「下半身をロック」して上半身を回す
ツマ先ではなくカカト側を踏み込んでいる
155センチの小さい体でも平均250ヤード以上飛ばす佐久間選手は、足の使い方がすごく上手い選手です。
1番特徴的なのは左足のツマ先です。アドレスでは左足のツマ先がわずかに開いていますが(写真01)、ダウンスイングからインパクトにかけて左足を内側にしぼるように踏み込んでいます(写真04)。左足をしぼる動きによって下半身の動きに制限をかけて、上半身をスピーディに回している。下半身と上半身が一緒に動くよりも、カカトを踏み込んで下半身に制限をかけることで上半身の回転スピードが上がります。これは全盛期の故・尾崎将司氏もやっていた動きです。
左足のポイントはツマ先が内側に動いているように見えますが、実はカカト側が動いています。故・尾崎将司氏も佐久間選手もダウンスイングで左足を踏み込んだときにカカト側を少し目標方向に動かしていて、その反動でツマ先が内側に入っている。左足のカカトに体重をかけて踏み込むことで下半身をロックさせているのです。
アマチュアは左足の動きが逆になっています。アドレスのときはスクエアに近くても、ダウンスイングからインパクトにかけて左足のツマ先がどんどん開いてしまう下半身に制限をかけるどころか、下半身が流れて体が開いてしまう。
もう一つ、佐久間選手の下半身に注目すると両ヒザの距離がアドレス、トップ、インパクト、フォローまでほとんど変わっていません。ヒザのポジションを安定させた上で、左足を内側にしぼって上半身を回している。それが佐久間選手の飛ばし方であり、故・尾崎将司氏から継承されているスイングです。
1990年代のドライバーで300ヤード飛ばしていた故・尾崎将司氏も、左足を内側にしぼっていた。
女子ツアーでトップクラスの強弾道! インパクト後も起き上がらず、 クラブだけが動くのでボールを押せる!!
超スローテークバックで体を使ったスイングに
佐久間選手は250ヤード飛ぶだけではなく、ドライバーショットの弾道が強い。だから風の影響を受けにくいし、曲がり幅も少ない。この打球の強さが、1年間安定した成績を出す要因になったと思います。
強いボールを打てるポイントは2つあります。1つ目はインパクトで右ヒジを曲げたままボールを打つことで剛性の強い打ち方になっていること。腕が体から離れて伸びきってしまうと手打ちになりますが、右ヒジを体にくっつけていることで体のパワーをボールに伝えることができます。2つ目はインパクトからフォローにかけてしっかりとボールを押していることです。連続写真を見るとインパクトからフォロー(写真06、07、08)まで頭や体がほとんど動いていないのに、クラブだけが動いて最後までボールを押し込んでいます。インパクトが「点」ではなく「線」になっています。
アマチュアゴルファーはインパクト直後に体が起き上がったり、体が開いてしまうので最後までボールを押せないタイプが多いです。
もう一つ、佐久間選手の特徴はテークバックをゆっくり上げること。おそらく今の女子ツアーで最もテークバックのスピードが遅い選手。ゆっくり上げることで手打ちにならず、体全体を使える。それがインパクトでの強さや、フォローまで体が起き上がらないスイングにつながっています。
右ヒジが体の近くを通る
インパクトからフォローまで前傾角度も頭も変わっていない
佐久間朱莉
さくま・しゅり/2002年12月11日生まれ。埼玉県出身。3歳からゴルフをはじめてジュニア大会で活躍。ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー設立前から指導を受ける“0期生”の1人。2021年のプロテストにトップ合格。2025年は4勝を挙げて年間女王に輝いた。大東建託所属。
解説:石井 忍
1974年8月27日生まれ。98年にプロ転向し、現在はツアープロからジュニアゴルファーまで幅広く指導。自身が主宰する「エースゴルフクラブ」を千葉、神保町に展開する。
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