ルール上、グリーンではどんなクラブを使ってもOK

「パター以外のクラブでパッティング」と聞いて思い出すのは、2024年の中日クラウンズ2日目。同じ組で回っていた池村寛世とショーン・ノリスがともにパターを破損してしまい、池村がウェッジ、ノリスがドライバーでパッティング。2人とも器用にカップに沈めていました。

このことからも分かるように、パター以外のクラブでパッティングをしても何の問題もないのです。では実際に「ゴルフ規則のオフィシャルガイド」にはどのように記載されているのでしょうか?

実をいうと、グリーン上の使用クラブに関しては、何も記載されていません。「パターを使え」とか「パター以外は使っちゃダメよ」という文言は一切見当たらないので、ルール的にはどんなクラブを使ってもOKなのです。

だから中日クラウンズのように、ウェッジを使う人もいれば、ドライバーを使う人もいるということ。パッティングではパターの使い勝手が最もいいので、プロ、アマを問わず、ほとんどのゴルファーがパターを使いますが、極端な話、パターが破損していなくても他のクラブを使ってもいいのです。

競技会以外はパターの使用を禁じているコースが多数あり

さて、ここからが本題です。アマチュアゴルファーもプロのようにグリーン上でパターを使ってもいいのか?

先ほどもいったように、ルール上はOKです。しかし、アマチュアの場合、その使用が認められないことがあります。

それは、ローカルルールで禁じられている場合です。お手元にスコアカードがあれば、裏面の「ローカルルール(ローカルルールズ)」を確認してください。かなりの数のコースでは、「グリーン上では、パター以外のクラブの使用を禁止する」と記されています。「アマチュアはダメ」というのは、このローカルルールによるものなのです。

とはいえ、ラウンド中にパターが破損してしまうこともあるはず。その場合はどうなるのか。キャディバッグの中に、予備のパターを入れている人なんてほぼ皆無。ということは、パターが破損した瞬間にプレーを止めなければいけないのか?

これに関しては、ほとんどのコースで明言されていませんが、破損の場合は、パター以外の使用を認めているところが多いようです。

そもそもローカルルールで“他のクラブの使用NG”としているのは、「パターが破損していないのに他のクラブを使ってはダメよ」という意味合いが強いとか。実際、「パターを取りにいくのが面倒」などの理由で、アプローチで使ったウェッジをパター代わりに使う人もいるようで、「そのような行為は慎んでください」ということのようです。そしてもしラウンド中、パターが破損した場合、ハーフターンの際、予備のパターを持っていない場合は、コースで借りるなどして欲しいというのがコースの本音のようです。

ちなみにアマチュアでも競技会などでは、このローカルルールが採用されることはあまりなく、プロのように他のクラブの使用が認められているし、クラブハウスに戻った際の交換も認められています。

ただし、パットが入らなかったからカッとしてパターを破損させてしまった場合は、ルール上、交換は不可。ホールアウトまで他のクラブでのパッティングが余儀なくされます。不慮の事故での破損は致し方ありませんが、くれぐれも自分で壊さしたりしないように注意しましょう。

真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。