リストコックとノーコックではヘッドが描く円弧の大きさが変わる

アプローチのタッチの出し方は人それぞれ。また、状況によっていろいろな球を打たなければならないのもアプローチのポイントです。これらを踏まえると打ち方はいろいろあっていい。リストコックをメインに使ってもいいですし、パットのようにノーコックで打つのもありです。もし、今やっている方法がうまくいかなくなったら、前向きに新たな手法にトライするのはいいことだと思います。

ただし、取り入れるにしても両者には違いがあるので、そこは理解しておく必要があります。まず、ノーコックで打った時とリストを使って打った時では、ヘッドが描く円弧の大きさが変わります。ノーコックでは円弧は大きくなり、ヘッドの入射角が緩やかになってスイープに払い打つ感じになります。積極的にリストコックを使ったアプローチと比べるとインパクトでロフトが変わりづらいので、安定した低めの出球になりランが多めになります。それを計算に入れて手前からランニングアプローチで寄せるイメージをもった方がいいでしょう。

打ち方は左腕とクラブを一直線に近い状態にし、左肩からクラブヘッドまでを半径とする円弧を描きます。パットを打つ時のようにストロークする感じ。リストコックを使っていた人はインパクトでボールを上げようとする動きが入りやすいので、ボールを上げようとしないことがポイントになります。

ついでに言っておくと、リストコックを使って打つと支点が手首になるため、円弧は小さく、入射角は鋭角になります。手元の動きに対してヘッドの運動量が多く、ヘッドスピードも上がるためスピンが入ります。ノーコックで打つ場合と違ってボールの落とし所はピンに近づくことになります。

深いラフからのアプローチやボールを上げたい状況では、リストコックを使わないと打てないケースもありますから、この打ち方で当たらなくなっても封印してしまうのではなく、状況によって使い分けできるようになるのがベスト。アプローチはスコアアップに直結するパート、引き出しが多いほどゲームを優位に運べます。

勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。