モーダス105と120はどこがどう違う? どんなゴルファーに合うの?
吉本巧のゴルフギア教室 第102回
アイアン用スチールシャフトの定番、日本シャフトの「N.S.PRO MODUS3(モーダス3)」シリーズ。その中心的存在である「ツアー105」と「ツアー120」は、モデル名の数字だけ見れば120のほうが重くて硬そうに思えます。しかし、実はその認識、少し違うかもしれません。両者は、そのスペックとは真逆とも言える対照的な性格を持っているのです。吉本巧コーチが徹底解説します。
モーダス105が軽カタなら、モーダス120は“重ヤワ”
日本シャフトのN.S.PROモーダス3乗シリーズのツアー105(以下105)とツアー120(以下120)。スチールシャフトあるあるで、数字はその周辺の重量スペックであることを示しています。一見すると数字の大きい120は105よりも重くて硬いと考えがちですが実際にはそうではありません。では、どう違うのかを解き明かしていきましょう。
まずは重さの比較から。105にはR、S、Xの3種類、120にはR、S、X、TXの4種類のフレックスがあります。フレックスごとの重さは後ほど紹介するとして、ひとまずSフレックスの重さを比較すると、105は106.5グラム、120は114グラムです。キックポイントは105が元調子で120が中元調子。ともに手元側がしなるイメージですが、スイング中にしなる感じは105は少なめ、120は多めになります。言い換えると105は硬く感じ、120は軟らかく感じる。このあたりでモデル名の数字とはイメージが変わってきます。
日本シャフトのモーダス120と115、あなたに合うのはどっち? 数字以上に違うのは“振り心地”
モーダス120と115は、数値だけを見ると似たシャフトに思えますが、実際に振ると球のつかまり方やしなりの感じ、弾道の強さに...
そこで、しなる感じではなく、実際にどうしなっているのかを比べてみると、105は元調子でありながらも手元側のしなりが少なく先端側もしっかりしていて、全体的にしっかり感のある硬いシャフトになっています。このタイプのスチールシャフトは、よく言われる“軽カタ”の部類に入ります。今や105グラム前後は軽いとは言えないかもしれませんが、先端側が軽めの重量配分になっているためスイングした時に軽く感じる。ここが105の最大の特徴と言ってもいいでしょう。
これに対して120は中元側がしなりますが、先端側も硬くありません。もちろん硬さはありますが適度にしなります。つまり、シャフト全体がしなるので、すごくしなる感じが伝わるのです。105が全体的にしっかりしていて硬いのに対し、120は全体的にしなって軟らかい感じになります。ここまでの考察で、両者が性格的には対照的なシャフトであることがわかると思います。
操作性の「105」、安定感の「120」。マニュアルとオートマの違い
ではここからは、両者の性格がどんな形でショットに反映されるのかを分析してみましょう。スピン量については105が少なめで120が多めになります。シャフトがしなるぶんスピンがかかりやすいというわけです。ただし、スピンがかかりやすい=サイドスピンも入りやすくなりますから、左右にブレやすくもなります。方向性については120よりも105の方が安定しています。
これはしなりに加えて、ねじれも少ないということでもあるので105の方が操作性も高い。自分でクラブをコントロールしたいゴルファーに向きます。一方120はしなり、ねじれともに大きく、ある意味シャフトが仕事を担ってくれます。105がマニュアル車なら120はオートマ車みたいなイメージだと思います。スピンの入り方によって弾道の高さも変わります。105は低め、120は高めの弾道になります。
シャフトの振動数(硬さ)については、105は通常のこの重量帯のモデルより0.5から1フレックス硬い。Sシャフトを使うとしたらドライバーのヘッドスピードで45m/s必要かなと思います。38~42m/sだとしなりを感じづらいのでRの方がいいかもしれません。
逆に120は通常のこの重量帯のモデルより0.5~1フレックス軟らかい。ドライバーのヘッドスピードが38~42m/sのゴルファーにフィットすると思うので、多くのアマチュアの方にとって適したシャフトだと考えられます。105のニックネームか軽カタなら、120は重くて軟らかい“重ヤワ”といったところでしょう。
多くのアマチュアには「120」がマッチ。フレックス選びのここに注意!
最後に105と120の全てのフレックスを、上から軟らかい順に並べておきますので参考にしてください。
120 R(111グラム)
105 R(103グラム)
120 S(114グラム)
105 S(106.5グラム)
120 X(120グラム)
105 X(112グラム)
120 TX(126グラム)
振動数で2機種を比べると、120のRはダントツで軟らかい。また、説明したように両者とも通常より0.5~1フレックス硬い、もしくは軟らかいので、同じフレックスでも通常より大きな差が出ます。逆に、例えば105のRと120のSは振動数の差がそれほど大きくない、といった面もあります。ちなみに一番硬い120のTXはダイナミックゴールドのX100よりも軟らかいです。
吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
アイアンのシャフトはスチールとカーボン、どっちがいいの? 「重さ・しなり・ねじり・飛距離・ブレ幅」を比較
アイアンのシャフトはスチールとカーボンで性能が大きく異なります。重さ・しなり・ねじれ・飛距離・ブレ幅といった特徴を比...
モーダス105と950ネオはどっちが硬い? どっちがしなる? 吉本巧がわかりやすく解説!
人気のスチールシャフト「N.S.PRO MODUS3 TOUR 105(以下モーダス105)」と「N.S.PRO 950GH neo(以下950ネオ)」。どちらも“...
アイアンとウェッジのシャフトは同じほうがいい? セッティング別の最適7パターンを解説
アイアンセットのウェッジではなく、単品ウェッジをセッティングに加えるのが一般的となっている昨今。アイアンとウェッジの...