キャロウェイの打感、ここまで変わる!?「QUANTUM」の三層フェースが想像以上だった
キャロウェイ「QUANTUM」はここがすごい! Vol.2
キャロウェイのドライバーといえば、「とにかく初速が速い」「弾きが強い」というイメージを持つゴルファーが多いだろう。その一方で、「少し硬い」「乾いた打感」「もう少しフェースに乗る感じが欲しい」と感じていた人も少なくない。そんなこれまでの印象を、いい意味でひっくり返してきたのが、2026年モデル「QUANTUM」だ。新開発の三層構造「TRI-FORCEフェース」によって、“弾くのに、吸い付く”という、これまでにないフィーリングを実現。今回は、その打感進化の中身を、テクノロジーと実打インプレッションの両面から掘り下げていく。
正直、キャロウェイに「やわらかい打感」を期待していなかった
キャロウェイのドライバーを打つたびに感じてきたのは、「とにかく初速が出る」だった。
フェースの反発力は間違いなくトップクラス。ただし、インパクトのフィーリングはシャープで、いわゆる“フェースにボールが乗る”感覚とは少し距離があった、というのが正直な印象だ。弾き感が強い分、「もう少しだけ、しっとりした感触があれば…」と思ったゴルファーも多いはず。
筆者自身もまさにその一人で、「キャロウェイは飛ぶけど、打感は好みが分かれる」という認識を長く持っていた。しかし「QUANTUM」を打った瞬間、その固定観念はあっさり覆された。
「え、これ本当にキャロウェイ?」と思わず口に出そうになるほど、フィーリングがまったく別物だったのだ。
チタンを薄くして、ポリメッシュとカーボンを重ねた。限界を超えるための三層構造
この打感変化の核心にあるのが、新開発の「TRI-FORCEフェース」だ。
「QUANTUM」では、さらなるボールスピードを追求するために、チタンフェースの薄肉化を限界レベルまで突き詰めた。ただ、単純に薄くするだけでは耐久性の問題が避けられない。そこでキャロウェイが選んだ答えが、フェースをマルチレイヤー(多層)構造にするというアプローチだった。
打球面は従来どおりチタンだが、前作「ELYTE」より約14%も薄肉化。その裏側に、ポリマー素材のポリメッシュ層、さらにカーボンファイバー層を重ねる三層構造とすることで、たわみ量を大きく確保しながら耐久性も維持している。しかもこの構造は、5万9000を超えるプロトタイプ製作と、227万回以上のインパクトシミュレーションを経て完成したという数字からも、本気度が伝わってくる。
“薄くしたい。でも壊したくない。その矛盾を、構造で解決した”。これが「TRI-FORCEフェース」の本質だ。
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「VFT」「JAILBREAK」「AI フラッシュフェース」など独創的なテクノロジーでボールスピードの限界に挑戦し続けてきたキャロウ...
河本姉弟も大絶賛。打球感は「ポッ、ダーン!」「グッ、ピョーン!」
この新しい打感は、トッププロの感覚にもはっきり届いている。
「QUANTUM」をテストした河本力は、「初めて打ったとき、すごいやわらかい!と思いました。2度打ちしているわけじゃないんですけど、『2回押す』という表現が一番しっくりくるかもしれません。今まで感じたことのない打感です」とコメント。フェースにボールが長く乗る感覚がありながら、データを見ると初速はしっかり伸びていたという。
河本結も「ボールがフェースに吸い付くような感触で、とても心地良いです。フェースに乗っている時間が長く感じられると、安心感があるし、打球をコントロールしやすい」と評価している。
さらに面白いのは、二人の擬音による打感の表現だ。河本結は「グッ、ピョーン!」、河本力は「ポッ、ダーン!」。示し合わせたわけでもないのに、ちょっと面白おかしいニュアンスになっているのが、やっぱり兄弟なんですね、と思わせられる。
飛距離とフィーリング、どちらも妥協しない時代へ
これまでドライバー選びは、「飛びを取るか、打感を取るか」という二択になりがちだった。
初速を重視すれば打感は硬くなり、フィーリングを求めればスピードが犠牲になる。そんなトレードオフが当たり前だった中で、「QUANTUM」はその常識を一段更新してきた印象がある。
「ELYTE」を含め、これまで築いたスピード性能をさらに押し上げながら、同時にフィーリングまで磨き上げてきた。この進化は、アマチュアゴルファーにとっても大きな意味を持つ。ミスヒット時の手応えがマイルドになれば、ラウンド後半の疲労感も変わってくるし、安心して振っていける。
「QUANTUM」は、“飛ばしたいけど、気持ちよく打ちたい”という、ゴルファーのわがままを本気で叶えにきたドライバーだ。