距離測定器、競技ではどこまでOK? 知らないと怖いローカルルールの話
ゴルフのルール&マナー
「来週、競技会に出るんだけど、距離計って使っていいんだよね?」とゴルフ仲間の一人がポツリ。最近はツアーでも使っている光景を目にするので、“使用OK”のような気がするが自信がない。皆さんはご存じですか?
アマチュアでも競技に出る場合はローカルルールをチェック
今では使っていない人がほとんどいないというくらいあっという間に普及したゴルフ用距離計。年配ゴルファーの中には、「距離計を使えるのはアマチュアゴルファーの特権」だと思っている人も多いようですが、プロの世界でもその使用が認められているツアーがあります。
例えば、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)では、2022年から全面解禁。また、PGA of Amerika(全米プロゴルフ協会)でも2021年から、同協会が主催するメジャー3大会(「全米プロゴルフ選手権」「全米シニアプロ選手権」、「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」で使用できるようになりました。
それに対し、JGA(日本ゴルフ協会)ではいまなお使用禁止。JGTO(日本ゴルフツアー機構)も、一部認められているトーナメントはあるものの、基本的にはNGの大会がほとんどです。
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なぜ、このようにややこしい事態になっているのか。
そもそも2019年に改正されたルールでは、距離計の使用は認められているのです。それまで、「距離を計測する機器の使用をローカルルールで認めることができる」となっていたのが、新ルールでは、「距離を計測する機器の使用は認められる(但し、使用を禁止するローカルルールを採用することができる)」となりました。
つまり、「原則、使用するのはOK。だけど、ローカルルールでNGにしてもいいよ」ということ。JGTOやJGAはローカルルールで距離計をNGにしているということです。
ただし、“認める”ツアーでも、距離計に備わった機能を「全て駆使していいよ」というようにはなっていません。認められているのは距離の計測のみです。
いまどきの距離計は非常に優秀で、目標までの距離を表示してくれるだけでなく、「立っている位置と目標の高低差を表示する」「高低差を勘案した推奨距離を示す(ピンまでは100ヤード。でも、上りを入れると110ヤードになるという情報の提示)」「距離などの情報をもとに、それぞれの力量にあった推奨クラブなどを教えてくれる」「パッティングラインを教えてくれる」などの機能が付いているものもあり、プロのトーナメントでこれらの機能を使った場合、厳罰が下されます(ツアーによって罰の重さは異なるが、ラウンド後に発覚した場合は、失格になることが多い)。
さて、ここからは皆さんに直結する問題です。アマチュアゴルファーの場合、プレーベートのゴルフならば、距離計を使うのはもちろん、全ての機能を使っても何ら問題はありません。
しかし、競技になると、これまでお話してきたように“ローカルルール”のため、それぞれの競技によって異なります。だから、競技に参加するときは、大会のローカルルールで、「距離計の使用が認められているかどうか」「認められている場合でも、どの機能がOKなのか」を事前に確認することが重要です。
また、距離計を使う場合、認められていない機能がオフにすることができ、誰が見てもその機能がオフになっていることを確認できるモデルを使う必要があります。距離計の中には、距離計測の機能だけを残す“競技モード”に切り替えられるものもあります。競技に出ている人や、将来、競技への出場を考えている人は、普段のラウンドからそれらの点を意識しておいたほうがいいでしょう。
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真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。