18番パー5 右ラフから放った渾身の1打

18番パー5で松山のティショットはなんと361ヤードの飛距離を記録しました。

さすがに少し飛びすぎてしまったのか、左ドッグレッグを突き抜ける形でボールは右のラフへ。
つま先上がりで、右サイドのピンに対して右前方の木が気になりそうなという状況で手にしたのはピッチングウエッジ。
もしかして刻むのかと思いきや、渾身の力で振り抜いたショットは左3メートルへ2オンしました。

残り175ヤードでボールが飛んだ距離も175ヤード。

2022年にプレーオフでイーグルを奪って優勝したシーンの再現、どころか、もう少し右にいっていればアルバトロスもあったかも⁉︎という驚異の正確性です。

軽いつま先上がりのラフからカットに打ったようにも見えたので難易度はかなり高く、それを考慮すればスーパーショットといえるでしょう。

ワイアラエの18番といえば、1983年青木功の歴史的イーグル

このホールといえば、1983年に青木功が3打目を入れる逆転イーグルで日本人として初めてのPGAツアー優勝を決めたシーンがあまりに有名ですが、近年ではやはり2022年大会のプレーオフでの松山のイーグルでしょう。

観客は2打目をピタリと付けたスーパーショットの再現を常に期待します。
最終日となればなおさらでしょう。

とはいっても、つま先上がりのラフから木が邪魔ではグリーンを狙うだけでも難しいのに、右サイドに切られたピンに絡むショットを打つのはかなり難易度が高いです。

それでも現地観戦だと、そこまで詳細に状況を把握できる人はほとんどいないでしょう。

多くは松山が18番のセカンドに来た→グリーン狙えよ→イーグル見られるかな? と期待しているのだと思います。

野球なら全打席でホームランを期待されるように

野球のメジャーリーグなら全打席でホームランを期待されるようなものでしょうか。

その状況で本当にイーグルチャンスにつけるのですから、青木功と並ぶ歴史的なショットで勝った選手として何を求められているのかがわかっている。
どんなに困難でもそれに応えるために最大限のプレーをして、期待に応えるプレーをする。

バーディーを取る確率でいえばレイアップした方が高かったかもしれません。
ですが刻んだ瞬間に歴史的ショットの再現が見られなかったことに落胆するファンもいるでしょう。

そんな気持ちにはさせない。
そして期待通りにイーグルチャンスにツーオンさせる。
これはもうレジェンドの域に近づいている、といっていいのではないでしょうか。

「いい形で終われて、次につながる」

惜しくもイーグルはなりませんでしたが、勝利も含めてそれは来年以降のお楽しみ、ということで。

ホールアウト後のU-NEXTのインタビューでは「次につながるようなプレーができました。いい形で最後が終われたので次も頑張りたいと思います」と自身も18番のプレーに満足していたことを明かしていました。

次戦は29日開幕の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」を予定。
その後は2016、2017年と連覇している「フェニックス・オープン」。
さらにはシグネチャー・イベントの「ペブルビーチ」「ジェネシス招待」と続くので、ここでのプレーが楽しみです。

(文/森伊知郎)