前作からどう進化?「i540アイアン」の注目ポイント

今回僕が試打したのはピンの「i540アイアン」です。飛距離性能が高くて評判の良かった前作「i530アイアン」の後継モデルとなっています。前作もかなりシュッとした形状とデザインで評判だったのですが、今作はさらにカッコよくなり、打感や打音も良くなっているんです。

まずテクノロジーとしては、少し前に発売となったアイアン型ユーティリティクラブ「IDi」から搭載された 「inR-Air(インナーエアー)テクノロジー」を採用しています。これはヘッド内部の中空部分に「インナーエアー」という空気を封入したパックを配するというもの。このことによりインパクト時の振動が抑えられ、打感と打音が向上するんですね。また、従来のように樹脂を中空内部に充填するよりも、重量が軽くて済むので、そこで生まれた余剰重量を最適な部分に配置することもできるということなんです。

さらに、インパクト時に振動が集中する部分に梁(はり)を配して振動を抑制するという「i-Beamテクノロジー」も採用され、徹底的に打感や打音にこだわった作りとなっています。

フェースには高反発なマレージング鋼C300を採用。前作比で約9%も薄くなっているそうです。さらにフェース全体の高さを低くした「シャローフェース設計」とし、重心を下げつつ、視覚的にもシャープな印象を生み出しています。

4番から7番にはヘッド下部にタングステンを内蔵。前作よりさらに3%低重心化がなされ、ロング〜ミドルアイアンでもしっかりと高弾道でグリーンを狙える構造となっています。
ロフトは前作よりも1.5度も寝ていて、7番で29度となりました。これはロフトを寝かせても同じくらいの距離がしっかりと出るということなのでしょう。正直、前作の7番で27.5度のロフトというのは立ち過ぎかな〜と思っていたので、この変更は大歓迎。

シャープで男前なヘッドデザインと構えやすさ

ヘッドのデザインはかなりカッコいいと思います。前作同様にシャープなデザインで、パッと見はマッスルバックのようにも見えるような感じがとてもいい。ロゴの入り方もいい感じだし、「i-Beam」構造の斜めのバーもアクセントになっていますね。

構えてみると、これが意外と小ぶりでシャープ。いかにも飛び系の優しいアイアンという感じではないですね。トップブレードも結構薄めになっています。オフセットも少なめで目標に対してもとても構えやすい顔をしています。

打ってみると、まずは高弾道に驚きました。打ち出しからパーンと高くなる感じ。そして打感ですが、これは本当に柔らかい。ムチッとした打感で、フェースがたわんでから弾かれるような感覚。打音は少しだけ高めのビシッという音で、これもとても気持ちがいい。前作はガキっという意感じで少し硬めの打感と打音だったので、かなり良くなったな〜と思いました。やはり「インナーエアー」がいい仕事しているんでしょうね。

飛距離性能はかなり高いですね。高弾道でキャリーがしっかりと出る感じ。普段自分が使っているほぼ同じロフト角のアイアンよりも半番手くらい飛んでいました。球が高いし、スピンもしっかり入るのでグリーンでもちゃんと止まってくれます。

慣性モーメントが大きいせいか、ミスヒットした時の曲がりも少ない。ハーフトップ目に当たってもある程度の高さが出るし、飛距離の落ち込みも少ないところが嬉しいです。見た目はシャープでも、このあたりはやはり優しいアイアンなんだな〜と言う感じですね。

そして5番アイアンの打ちやすさにかなり驚きました。地面から何度も打ったのですが、高さも出てくれるし飛距離も十分。ロフトが立っているアイアンなので、正直ロングアイアンは難しいと思っていたので、これには本当に驚きました。

シャープなのにやさしい。“飛ばせる操作系アイアン”

今回、ピンの「i540アイアン」をコースで打ちましたが、柔らかい打感でしっかりと高さの出るアイアンでした。ヘッドは少し小ぶりなので、誰でも優しく打ちやすいと言う感じではないですが、決して難しくはなく、少しスキルのあるゴルファーが優しく飛距離を出したいと言う要望を叶えてくれるアイアンという感じ。正直、僕はこれバッグに入れたいな〜と思いました。だってデザインもカッコいいしね。
カッコよくて飛距離もしっかりと出るアイアンを探している人はぜひ一度PINGの「i540アイアン」を試打してみてはいかがでしょうか。


ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。