フレックス選びは「最後の2択」で迷うことが多い

今回のテーマはドライバーのシャフトのフレックス選びについてですが、ビギナーの方を除けば、ほとんどのゴルファーがすでにある程度まで絞り込めている状態にあると思います。例えば、R、SR、S、Xの4種類があるとしたら、4つの中でどれにしようか迷う人は極めて少ないはず。迷うとしたら、RかSRか、SかXか、というように、最後の最後で2つの中から1つに決めるとなった時でしょう。

ということでここでは、最後に残った2つの候補から1つに決める時の目安、という前提でフレックス選びのコツをお伝えします。ちなみに、最後の2つになるまでの選び方はそれぞれの方法でOK。データ重視でもいいし、フィッターに委ねてもいい、好きなブランドで選んでも構いません。

目安①「芯に当たる感じがするフレックス」

目安は2つあります。1つめは「どちらが芯に当たりやすいか?」です。これについては肌感覚でいい。直感で芯に当たっている感じがする、あるいは「芯に当たっている気がする」程度でも問題ありません。

シャフトはしなり、ねじれをはじめとして、複雑な動きをしますが、これらはみなフレックスによって決まります。RとSならRの方が軟らかいので動きが大きく、硬いSは動きが小さくなります。ただ、中にはフレックスの表記が違っても、動き方はそれほど大きく変わらないモデルもあります。そもそもシャフトには全てを統一する基準がありませんから、メーカーやモデルによっても違う。A社のRとB社のSを比べた場合に、SよりRの方が硬い、なんてこともあるので、表記と硬さを短絡的に連動させないことが大事です。

いずれにせよ、しなりとねじれのタイミングが合うものが芯に当たりやすい=自分に合ったフレックスになります。これを感じ取るにはゴルファー各々の感覚に頼るしかありません。ですから何となく芯に当たっている感じがする、くらいでもいい。大事なのは、わずかな違いを見逃さないことです。フェースにシールを貼ってどこに当たっているかを確認するのもやめましょう。

目安②「ボールを包み込むインパクトの感覚」

もう1つの目安は「どちらがボールを包み込む感じがあるか?」です。インパクト前後のヘッドの軌道はインサイドから入って真っすぐ出て、インサイドに戻ります。自分に合ったフレックスだとヘッドがこの感じで動いてボールを包み込むイメージが出ます。言い換えればボールがつかまるということ。つかまることで包むイメージが増幅するとも言えるでしょう。プロや上級者が口にする「厚く当たる」とか「ぶ厚いインパクト」というのもこの感覚のことです。

包み込むイメージは軟らかいフレックスほど出やすくなります。ただ、RとXならRの方がはっきり感じますが、最後の2つから1つを選ぶとなると、残念ながらそこまであからさまな違いは出ません。もし、どちらがいいかわからず決めきれないようなら、ボールが軟らかく感じるかどうかを目安にしてもいいでしょう。同じボールを打ってもフレックスが違うと打感が変わります。ボールが軟らかく感じる方が自分に合ったフレックスです。この場合、できれば同じ環境で同モデルのボールを打ちたいところです。

さらに言うなら、シャフトの情報も入れたくない。先入観は選択の邪魔になりますから、シャフトの情報は極力インプットしない状態で打つのが理想です。「これはSです」と言われて渡されただけで、そのイメージで打ってしまうことが多いですから、あえてランダムにシャフトを出してもらって打つのがベストです。

最後はスペックより“フィーリング”を優先する

いずれにしても僅差の決着になりますから、最後の最後はフィーリングを優先すべき。たとえ芯に当たっていなくても、当たったと感じればその感覚を優先していいし、わずかでもボールを包み込む感じがしたらそちらを優先する。そうすれば極めつけのシャフトに辿り着くことができます。

吉本巧(よしもと・たくみ)

ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。