高いパフォーマンスを発揮できる極大MOIのドライバー

強風が吹くことで知られる沖縄の地でも、4日間でボギーは2つに抑えて、2日目は大会レコードタイであり自己ベストの62(10バーディ)をマークするなど、昨シーズンと変わらない安定した強さと爆発力を見せつけた佐久間。
ドライバーは24年からバッグに入れていて、昨シーズンの快進撃を支えた“慣性モーメント1万(10K)超え”のモデル「G430 MAX 10K」(9度)に、絶対的な信頼を寄せる。使って3年目になるシャフトは「NSプロ レジオフォーミュラ MB+」(55・S)を挿して、ヘッドとの相性も◎。
ピンというメーカーは伝統的に、契約選手に対して“ニューモデルを必ず使わなければいけない”という縛りのようなものがない。つまり、それぞれの選手がより高いパフォーマンスを発揮するためにクラブを支給している、いわば“選手ファースト”のスタンスなのだ。そういうポリシーが佐久間の安定したゴルフをさらに引き出しているといっても過言ではない。
大会のスタッツを見ても、パフォーマンスの高さが証明されている。決勝ラウンドに勝ち進んだ51人のうちで「ドライビングディスタンス」は平均256Y(5位)、「FWキープ」は47/56(3位)と“飛んで曲がらないドライバー”で、ティショットのアドバンテージを奪った。

ツアー屈指のショットメーカーとしても知られる佐久間は、この大会で「パーオン率」の高さも示した。こちらは54/72で2位タイ。
今どきの女子プロの中ではアイアンが多め(5I~W)のセッティングだが、特徴的なことは、5Iは「i240」、6I・7Iは「ブループリントS」、8I~Wは「ブループリントT」という、3モデルのコンボセットにしていることだ。
もはや女子ツアーでは珍しい番手となった5Iは“カッコやさしい”のキャビティ、ミドルアイアン(6I・7I)は操作性と寛容性を両立したブレードタイプ、ショートアイアン(8I~W)は操作性と打感を追求したマッスルバックという“適材適所”のクレバーな組み合わせだ。

5Iの「i240」は、もともと入れている「ブループリントS」と構えたときの流れに違和感がないことを重視して、昨シーズンの中盤から仲間入り。シャフトは、スチールとカーボンを複合したハイブリッド(UT)用の「NSプロ モーダス³ ハイブリッド」(S)を挿している。“UT感覚”で振れて、コントロール性を損なわずにやさしくグリーンを狙うための工夫だろう。
そして、オフシーズンに取り組んだ100ヤード以内のコントロールショット強化という課題に対して、抜けが良くてよりスピンが入りやすい、マッスルバックの「ブループリントT」がハマった。

自己ベストのラウンド後にウェッジをリシャフト

ウェッジはニューモデルの「s259」にスイッチした。表示ロフトは50度(S・12度)、54度(S・12度)、58度(E・8度)という4度ピッチのフォーメンションだ。
ただし、当サイトでも既報の通り、50度と54度はロフトを2度立てて48度と52度に、58度はロフトを1度立てて57度にしている。あえてロフトを立てることによって、グースがついて球がつかまりやすくなるし、バウンスが抑えられることを考えて大きめのバウンスを選んだ。

58度のソールは“EYE2ソール”こと「E」グラインドをセレクト。沖縄ならではのボールが芝に浮くようなライでも“だるま落とし”にならず、バンカーでもしっかりとバウンスが使える。そういった的確なギア選びが、この大会のスタッツ「リカバリー率」で1位(約88.8%)につながった。
異例ともいえるのが、大会期間中に50度のウェッジをリシャフトしたこと。大会レコードタイの62を叩き出した2日目のホールアウト後に、50度のシャフトを「NSプロ neo プロトタイプ」から、約5g重い「モーダス プロトタイプ」が挿さるクラブに替えている。
シーズン中にクラブをスイッチすることを避けるプレーヤーが多いなか、シーズンの開幕戦で優勝戦線の真っただ中にリシャフトをするのは、極めてイレギュラーなこと。佐久間の高度な技術に裏打ちされた対応力が成せるワザであり、飽くなき向上心の表れでもある。
2シーズン連続の年間チャンピオンに向けて、鉄壁の女王が最高のスタートダッシュをかけた。
佐久間朱莉の優勝セッティング
ドライバー
G430 MAX 10K ドライバー(9度)
N.S.PRO Regio Formula MB+(S55)
3W/7W
G430 MAX フェアウェイウッド(15/21度)
N.S.PRO Regio Formula MB+(S55/S65)
5U
G430 MAX ハイブリッド(26度)
N.S.PRO PROTOTYPE
#5アイアン
i240アイアン
N.S.PRO MODUS G.O.S.T. HYBRID(S)
#6-7アイアン
ブループリント S アイアン
N.S.PRO PROTOTYPE
#8-9アイアン、W
ブループリント T アイアン
N.S.PRO PROTOTYPE
ウェッジ
s259 ウェッジ(50、54、58度)
MODUS WEDGE PROOTYPE(50度)
MODUS WEDGE 105(54、58度)
パター
DS72 パター











