「i540アイアン」のファーストインプレッションは?

ピン「i540アイアン」は、アスリート好みのシャープな形状と、中空構造ならではのやさしさを両立させた新世代モデルだ。フェース内部には空気のクッションで振動を抑える新構造「inR-Air(インナーエアー)」を搭載。これにより中空アイアン特有の弾きの強さを保ちながら、軟鉄鍛造アイアンのような心地よい打感を実現している。さらに軽量な“空気”を使うことで生まれた余剰重量をトゥ側に配分し、慣性モーメントも向上。見た目はコンパクトで操作性の高い形状ながら、ミスヒットにも強く、飛距離性能や直進性も高いレベルで備えている。競技志向のゴルファーからスコアアップを狙うアマチュアまで、幅広いプレーヤーに対応する“マルチロールアイアン”として注目を集めている。

「弾きが強くて曲がらない(大門さん)」「中空の打感じゃない!(東さん)」

試打は、実戦と同じコースの芝の上で実施。テスト当日は春一番の強風に見舞われ、テスターには過酷なコンディションだったが、「i540アイアン」の実戦力を知るにはまたとない機会となった。ショートからロング番手まで一通り打ってもらった後、「i540アイアン」初見のお二人に第一印象を聞いてみた。

試打アマチュア/アイアン好きの東さん(左)はゴルフ歴4年で昨年夏に100切りを達成、アイアンが得意な大門(右)さんはゴルフ歴15年で平均スコア90前後。

「『i540アイアン』を中空だと思うかどうか」という質問に対し、アイアンが得意な大門景さんの答えは<YES>。その理由について大門さんは「自分の『i230アイアン』と比べても弾きが強く、アゲンストでも飛距離が落ちないし、 ミスヒットに強くて強風でも曲がらないところが中空アイアンらしいと思いました」と話してくれた。

一方、アイアン好きの東直輝さんの答えは<NO>だった。「ゴルフを始めたときから軟鉄鍛造アイアンばかり使って来ましたが、『i540アイアン』の打感はいま使っている軟鉄鍛造キャビティと変わりません。また、5番で打っても球が7番くらい高く上がります。見た目もすごく小さくてシャープ」というのが東さんの理由。東さんからは「これ本当に中空アイアンですか?」と逆質問を受けた。

「自分のアイアン(i230)と打感は変わらず、軟らかいのに『i540』は10ヤード飛びます」(大門さん)
「ユーティリティ代わりに使っている『G700アイアン』よりも小ぶりなヘッドに好感が持てます」(東さん)

「i540」は中空の長所をさらに伸ばし、短所を消した

東さんの「これ本当に中空アイアンですか?」という質問に対する答えはもちろん<YES>だ。アイアン好きの東さんを勘違いさせるほどの打感のよさの秘密は“空気”にある。PINGはクラブメーカーとしてはいち早く“空気”のチカラに着目し、歴代Gドライバーに“空気”の流れを整える「タービュレーター」を採用。そして「i540アイアン」「iDi」にはフェース裏側に“空気”のクッションで振動を軽減する「inR-Air」(インナーエアー)を初搭載。

さらにバックフェースに振動を抑える梁「i-BEAM」(アイビーム)を加えることで、弾きの強さやスッキリした顔、低い重心など中空の長所と中空とは思えないやわらかな打感を両立させているのだ。また、「inR-Air」の中身は“空気”なので従来の振動吸収材料(樹脂やアルミなど)よりもはるかに軽い。その余剰重量をトゥウェイトに配分することでヘッド慣性モーメント3%アップを実現。「i540アイアン」はアスリート好みのシャープな顔なのに打てばやさしいアイアンとなっている。

奥山プロへの質問〜本番でいいスコアを出せるのはどんなアイアン?

解説/奥山ゆうし。アマの悩みがわかる元“手打ち”トーナメントプロ。1983年7月4日、埼玉県生まれ。日本大学ゴルフ部出身。2011年茨城県オープン優勝。YouTubeチャンネル「OKゴルフ」主宰。SNS総フォロワー22万人。ゴルフトゥデイにて苦手&トラブル克服Q&A連載中

テストではいい球を連発していたが、2人のアマチュアゴルファーが気になるのは実戦の場でロースコアを出せるのかどうか。そこでアマチュア・プロでの試合経験が豊富な奥山ゆうしにアドバイスをお願いした。

「競技ゴルフといえばマッスルバックやキャビティでなければ通用しないと思っている人も多いですが、公式戦並みの硬くて速いグリーンでなければ、できるだけやさしいアイアンを使うほうがスコアはまとまります。ゴルフにミスはつきものなのでその幅を小さくすることが大切だからです。ぼくも試合ではけっこうやさしいクラブを使っています」(奥山)奥山によるとアマチュアがいいスコアで回れるアイアンには以下の6つの条件があるという。

「『i540』はコースでいいスコアを出すのを手伝ってくれるアイアンです」(奥山)

(1)飛距離

「飛ばないよりは飛んだほうが有利です。マッスルバックはミスをするとまったく飛びませんが、飛ぶアイアンはミスをカバーしてくれるので縦のブレが小さくなるからです」

(2)球の高さ

「たとえスピンがほどけても高さがあればグリーンに止まります」

(3)直進安定性

「フェースの開閉のミスは致命的。球を曲げたい人は別として操作性はあまりなくてもかまいません。それよりも曲がりが小さく直線的にねらえるアイアンのほうがスコアはまとまります」

(4)打感のやわらかさ

「ソフトな打感のほうがタイミングが取りやすいしスイングリズムもよくなります」

(5)抜けのよさ

「ヘッドを上から入れるのか払って打つのか、自分の打ち方に合ったソールを選びましょう」

(6)構えやすさ

「結果がどうであれ打つ前にターゲットと弾道をイメージできるアイアンを使うことが大事です」

アイアンが得意な大門さんは「i540アイアン」の飛距離と打感を評価

「『i540アイアン』で一番気に入ったのは飛びです。自分のアイアンよりも10ヤードくらい前に行っている感じがします。アイアンマンカップではロング番手も打たないと互角に戦えませんが、『i540アイアン』の5番はちゃんと高さが出ていました。打感にはあまり敏感ではないけれど飛び系のようにラフでどこまで飛ぶかわからない感じはありません。抜けもけっこうよくて傾斜でもしっかり芯で打てたと思います」

アイアン好きの東さんは「i540アイアン」の打感とブレにくさを評価

「最初だけちょっと右に出ましたが、狙った方向にいい感じで打てるようになりました。風が強くなってもけっこう距離が出たし左に巻かないで真っすぐ飛んでくれました。打感は自分の軟鉄キャビティよりもやわらかく、パシッという低めの音が気持ちいいですね。抜けのよさも最初に使った20年前のマッスルバックと変わりません。ぼくは元々距離が出るので『i540アイアン』で左右のブレを少なくできればアイアンマンカップでけっこういい戦いができそうです」

奥山は「i540アイアン」の球の強さ、打感、ソールの抜けを評価

「『i540アイアン』は中空らしい弾きの強さで球に勢いがあるのでアゲンストにも負けません。球の高さもしっかり出ます。ハーフトップでも打ってみましたがしっかり球が上がって前に飛んでくれました。当たりが薄くても右にそれることがないので真っすぐにピンをねらえます。ソールは入れるときに刺さりにくく当たった後も抜けがいいのでダウンブローもレベルブローも打ちやすいです。球離れは早すぎずフェースとボールがくっつく感じがします。音もスパッと鋭く、切れ味のいいショットが打てている感覚があるのでどんどんリズムがよくなります。

「打感と抜けのいいアイアンを使うことでスイングがよくなります」(奥山)

結論:「i540アイアン」はアマチュアの上達を手助けしてくれるアイアンだ!

「『i540アイアン』はキリッとした小ぶりな顔で、ロングアイアンはグースが効いているので右に行きにくく、ショートアイアンはストレートでひっかけにくいイメージ。どの番手もかまえやすく真っすぐ積極的にピンを狙っていきたくなります」といっても難しいわけではなく、球をしっかり浮かせてくれるし、ある程度ミスをカバーしてくれるので、マネジメントができるようになります。競技レベルからこれから100切りや競技参加を目指すレベルまで幅広く使えるアイアンです」(奥山)

今回の試打では、強風という難しいコンディションの中でも「i540アイアン」の安定感と実戦性能の高さがはっきりと確認できた。弾きの強さによる飛距離性能、ミスヒット時でも大きく曲がらない直進性、そして中空とは思えないやわらかな打感。さらにソールの抜けの良さや構えたときの安心感など、奥山ゆうしが挙げた“スコアを作るための6つの条件”を高いレベルで満たしている。見た目はコンパクトで操作性が高そうに見えるが、実際にはミスに寛容で球も上がりやすい。だからこそ競技志向のゴルファーだけでなく、100切りや90切りを目指すアマチュアにとっても頼れる存在になるだろう。「i540アイアン」は、スコアメイクを重視するゴルファーにとって、新しいスタンダードとなり得る一本だ。

CLUB PIN「i540アイアン」https://clubping.jp/product/product2026_i540.html

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