唯一の通算アンダー 最終日60台はひとりだけ
6720ヤードと長く、風も強いコースで最終日の平均スコアは74.8。
そのコンディションを6バーディー、3ボギーで回った菅はこの日唯一の60台でした。
6打差をつけ、通算アンダーでフィニッシュしたのも他におらず、まるで菅だけが違うコースを回っているかのようでした。
2位になったのは昨シーズンの女王で前週の開幕戦も制した佐久間朱莉で、3位にはメジャー覇者の古江彩佳。
さらに6位には元世界ランキング1位で海外メジャー優勝5回の実績を持つツェン・ヤニもいた豪華メンバーを上回っての勝利は「すごくプレッシャーを感じていたけど、難しいコースをアンダーで回ることができて自分をほめてあげたいです。自分のプレーに集中できたことが優勝に繋がったと思うので、この結果は今後に活かされると自信になりました」と話しました。
2日目76が3日目に68を出せたのは
結果的には圧勝も2日目には76を叩くなど、4日間すべてが順調というわけではありませんでした。
それが3日目には出場選手のベストスコアとなる68を出して首位に浮上します。
この日の平均スコアは76。55人がプレーしてトータルのバーディー数は100と、平均するとふたつ取れなかったコンディションで菅は6バーディーを奪う異次元のプレーをしました。
その理由についてホールアウト後は「5番ウッドを抜いて代わりにウェッジを入れたことでパー5の距離感がすごく良くなりました」と説明していました。
長くて風も強い中でのプレーとなるとフェアウェイウッドなど長い距離を打つ番手に意識がいきがちになるところを、あえて5Wを抜いてウェッジを入れ、ショートゲームの距離感を綿密にして結果を出したところには、ゴルフIQの高さが表れています。
「第1回大会は勝て」 レジェンドが師匠から言われ、実践していたように
日本女子ツアーとしては46年ぶりの海外での開催となった今大会は、記念すべき第1回でした。
女子のプロテスト1期生で、日本女子プロゴルフ協会の前会長でもある樋口久子さんは師匠の中村寅吉さん(故人)に「第1回の大会で勝つことが大事。初代女王は永久に名前が残るから」と言われ、その通りに第1回の「日本女子プロ」と「日本女子オープン」で優勝し、それぞれ7連覇、4連覇しました。
第1回大会はいずれも2位に4打差。36ホールの戦いだったことを考慮すると圧勝といっていい結果です。
菅が6打差で初代女王になったことは、ツアー通算69勝の“レジェンド”を彷彿とさせることでした。
1期上は竹田麗央 2期上には岩井姉妹 菅の海外挑戦は
菅は2023年のプロテストに合格した96期生。
1期上には竹田麗央。2期上には岩井姉妹など、すでにアメリカLPGAツアーで活躍している先輩がいます。
気になる菅の海外志向については「自分もそこに行ってゴルフを向き合わないといけないのかなと思うんですけど、今年の結果で考えようと思っています」と言います。
結果、の目安が年間3勝して海外メジャーに出場すること。
開幕2戦目で優勝できたことで、いずれの目標もクリアして、海外メジャーを経験すれば海外志向が強まることもありそうです。
5000万円超!の優勝賞金の意外な使い道は…
今大会の優勝賞金はシーズンで2番目に高い5677万5600円(36万ドル)でした。
「見たら、夢のように感じると思います」と言った賞金の使い道を聞かれると「すごくハマっているお菓子のガチャガチャがあって、それを無限に回したいです」という微笑ましいものでした。
無双の強さを見せたコース上とのギャップが、また魅力なのかもしれません。
(文/森伊知郎)


