キャロウェイ新ボールの秘密|ノーベル賞の新素材「グラフェン」のボール革命

2018/10/23 ゴルフトゥデイ 編集部



キャロウェイの哲学でもある“明らかに優れていて、その違いを愉しめる”という理念。ボールは外見では進化はわかりにくい。しかし内部には明らかな違いがあった。ボール開発に30年携わる石井氏に聞くと、「ボールの進化は新素材の歴史です。今回のグラフェンはノーベル賞の研究素材で、航空機業界など最先端分野で使われている素材。それを初めてゴルフボールに使いました」

グラフェンを使うメリットは、「グラフェンは、薄くて軽いのですが、強さは鋼鉄の200倍以上で、ダイヤモンドより硬くて、地球上で最も強い素材の1つです。今回は、グラフェンをアウターコアに使用することで、インナーコアを大幅に巨大化できました。通常の素材だとインナーコアを大きくすると硬くなってスピンが増える。しかし、アウター部分にグラフェンを入れたことで、柔らかいまま巨大化できた。それが最大の反発パワーを生みます」

新ボールをテストしたプロは、「同じヘッドスピードでも、ドライバーで8ヤード飛んだ」(深堀)、「アプローチでの“くっつき感”があって操作性が高い」(上田)、「アイアンがすごく飛んでいて、曲がり幅も少なかった」(佐伯)

プロはドライバー、アイアン、アプローチなどで進化を感じていたが、実はそこにも理由がある。石井氏は、「今回はグラフェンだけでなく、2つのコア、中間層、そしてカバーまですべての層を前作から変えています。これはボールの開発では異例のこと。だから、どの番手で打っても進化を体感できるはずです。特にアイアンでのフルショットではよりスピンを抑えたことで、飛距離アップは明らかです」

外見だけでは、ボールの進化はわかりにくい。しかし、内部を見ると、その全てが進化している。あなたも、打てば、“違いを愉しめる”はずだ。