ジャック・ニクラウスが語った青木功と松山英樹の違い

レックス倉本のGOLFアメリカンな話”ちょっと聞いて〜や‼︎”/第1回

2021/06/15 ゴルフサプリ編集部



NHKの米国PGAツアー中継の現地レポーターとして、テレビやネットのトーナメント番組でお馴染みのレックス倉本氏の連載がスタート!トーナメント会場や米国在住ならではの、ここでしか聞けない話をお届けする。初回は米国PGAツアー「ザ・メモリアルトーナメント」での出来事。なんと、ジャック・ニクラウス氏に直接インタビューをした時の話だ。

オハイオ州のミュアフィールドビレッジで行われたUS PGA TOUR ザ・メモリアルトーナメント。現地ラウンド解説の仕事で行ってきました。最終日のパトリック・カントレーとコリン・モリカワの激闘は一進一退の展開で見応え十分。転機になったは17番グリーンでの突然の大雨。その雨で湿ったグリーンがカントレーに味方し、下りの長いバーディーパットを決めて一気に流れがカントレーに。そのままプレーオフでもカントレーは決して易しくないパーパットをねじ込み優勝。見ていても痺れましたね。お見事です。惜敗したモリカワも負けずの大健闘。プレーオフまで見届けた多くの観衆からGreat Job!の掛け声と拍手をたくさん浴びていました。

そして、先週はこの地をホームタウンとし、この試合のファウンダーでもあるジャック・ニクラウスさんがずっと勝利の行方を見守っていました。そのニクラウスさんにナント単独インタビューをすることができ、ツアー初勝利をこの試合で決めた松山選手について聞くことができました。『7年前にHidekiがこの試合で勝った時から日本のゴルフ界の歴史を作っていく存在になると思っていたよ。今からもメジャーも含めたくさんの試合で勝っていく選手になるだろう。Hidekiがマスターズというメジャーを勝ったことによって日本の他の選手たちも僕たちにもできる、という気持ちが湧いてきて日本のゴルフ界に新しい道を開いてくれるだろう。僕はAokiとの思い出があるんだけど(ニクラウスさんは1980年全米オープンで青木功選手と激闘を繰り広げ復活優勝を遂げた)、AokiとHidekiでいちばん違うことは、Hidekiがアメリカを主戦場に置いたことだ。それが彼がメジャーに勝ったいちばんの要因じゃないかな。(ニクラウス)』

僕には、”メジャーを制するには、先ずはアメリカツアーで揉まれて、その中を這い上がり、準備をこなさなければ勝てないよ!松山が切り開いた道を次世代の選手も目指しなさい”と言ってる様に聞こえました。

僕はこのニクラウスさんの言葉に松山選手への期待とエール、そして、日本の選手たちへのメッセージも感じました。松山選手のようになりたいならこのレベルの高いアメリカツアーに来い、このレベルの高い中でもまれたらメジャーに勝つチャンスが出てくるよ、という強いメッセージ。もちろん苦労は半端ではないが、日本のプレーヤーがどんどんアメリカツアーに挑戦し、松山選手に続くことを私も願いたい。

今年のメモリアルは初日と最終日の大雨、3日目終わってトーナメントリーダーだったジョン・ラームのコロナ陽性によるまさかの棄権、17年周期ゼミの大量発生などにも見舞われた記憶に残る試合になりました。これらのハプニング、巷ではインディアンの祟りかもしれないと噂されているとかいないとか。

さらに詳しい話は下記「レックス倉本のBYTC GOLF」のYouTube音声動画で引き続きお楽しみください。