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ユーティリティの飛距離の目安|番手・ロフト角やヘッドスピード別

2023/06/20 ゴルフサプリ編集部

ユーティリティ,飛距離

ロングアイアンに変わってユーティリティをセッティングに加えることが一般的になりました。

ユーティリティはロングアイアンよりやさしく打てて、なおかつ飛距離も出ることからアマチュアのみならず、多くのプロも使用しています。

そこでユーティリティの飛距離の目安を紹介し、どんなロフトを揃えるとスコアにつながるのかをアドバイスします。

目次

ユーティリティはどんな飛距離を打つゴルフクラブ?

ゴルフ,疑問

基本的にユーティリティはロングアイアンの代わりとなるクラブなので、190ヤードから150ヤードの飛距離に対応するものと考えてもらえばいいでしょう。

ロフト角によってはパワーがあって200ヤードを狙いたいという人が使っても問題ありません。

ポイント

  • フェアウェイウッドとアイアンの飛距離差を埋めるクラブ
  • ユーティリティは190〜150ヤードの飛距離を打つクラブ
  • アイアン型ユーティリティとウッド型ユーティリティの違い

フェアウェイウッドとアイアンの飛距離差を埋めるクラブ

基本的にユーティリティはロングアイアンの代わりとして誕生したクラブなので、フェアウェイウッドとミドルアイアンの間の飛距離を埋める番手と考えるのがいいでしょう。

3番アイアンのロフト角はおよそ20度、4番アイアンのロフト角がおよそ23度なので、ユーティリティもロフト角が20度のものと23度のものを揃えればアイアンとの流れもよくなるでしょう。

ユーティリティは190〜150ヤードの飛距離を打つクラブ

ロングアイアンより格段にやさしく打てるユーティリティは3番アイアンや4番アイアンの代わりと考えましょう。飛距離的には190ヤードから150ヤードを打つ番手と思ってもらえれば間違いありません。

ユーティリティで200ヤード以上打ちたいのであれば、ロフト角が18度程度のものをチョイスするのがおすすめです。またフェアウェイウッドが苦手という人は、迷わずユーティリティをバッグに入れましょう。

アイアン型ユーティリティとウッド型ユーティリティの違い

一般的にユーティリティはヘッドの形状がアイアンに近いタイプとフェアウェイウッドに近いタイプに分けられます。

アイアンに近いタイプはヘッドの大きさが小ぶりなので任意にフックやスライスを打ち分けたい人に向いています。フェアウェイウッドに近いタイプは飛距離を重視する人、やさしいクラブが好きな人、フェアウェイウッドやロングアイアンが苦手な人にマッチしているでしょう。

ユーティリティの番手・ロフト角と飛距離の関係

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メーカーによって違いはありますが、基本的にユーティリティはUT3番、UT4番、UT5番、UT6番といったラインアップがスタンダードです。UT7番などをラインアップしているモデルもあるため、必要に応じて揃えましょう。

ユーティリティのロフト角ですがUT3番が18度前後、UT4番が20度前後、UT5番が23度前後、UT6番が26度前後というモデルが一般的です。これもメーカーやモデルによって多少の違いがあるため、購入するときは番手表記よりもロフト角をきちんと見る必要があります。

ユーティリティの飛距離ですがロフト角が20度の3番アイアンでキャリー170ヤード打てるなら、ロフト角20度のUT4番ならプラス10ヤード程度と考えるのが妥当でしょう。少しではありますが飛距離が伸びる理由はクラブのレングスが長いこと、アイアンより反発力の強いヘッド素材でつくられていることなどが挙げられます。

ユーティリティの飛距離の目安

ユーティリティ,飛距離

ロングアイアンよりやさしく打てるという評判によって、ユーティリティはポピュラーなクラブとなりました。しかしたいていのアマチュアは方向性より、飛距離をユーティリティに求めています。そこでここからは飛距離の目安を紹介しましょう。

ポイント

  • 番手・ロフト角別の飛距離の目安
  • ヘッドスピード別の飛距離の目安
  • レディースユーティリティの飛距離の目安

番手・ロフト角別の飛距離の目安

現在のアイアンセットは6番からというのが一般的です。そのせいか別売りされている3番アイアン、4番アイアン、5番アイアンを購入するより、ユーティリティを必要に応じて数本購入する人がほとんどです。そうなるとアイアンの流れにマッチしたロフト角のユーティリティを揃える必要があります。

ロフト角はボールのつかまりにも関係するため、一概に飛距離だけの目安になるものではありません。とはいえ、多くのアマチュアは飛距離をとても気にするため、以下の表で番手、ロフト角、飛距離の目安を紹介しましょう。

番手ロフト角飛距離の目安
3UT19度前後190ヤード
4UT22度前後185ヤード
5UT24度前後175ヤード
6UT26度前後165ヤード

ヘッドスピード別の飛距離の目安

ユーティリティを購入する際、どの番手を選べばよいか、迷ってしまうことも少なくありません。基本的には使っているアイアンとの流れを考えて、ロフト角を基準に揃えるのがもっとも間違いがないといえます。

なかにはユーティリティを多用してロングゲームの精度をアップさせたいと考えるアマチュアも少なくありません。そうなると「ユーティリティの番手ごとの飛距離の目安があればなぁ」と思う人も少なくないはず。そこで以下にヘッドスピードをベースにした、ユーティリティの番手ごとの飛距離表を載せました。ぜひ活用してください。

▼スクロールできます

番手/HS
(ロフト角)
32m/s34m/s36m/s38m/s40m/s
3UT
(19度前後)
135ヤード150ヤード165ヤード180ヤード195ヤード
4UT
(22度前後)
130ヤード143ヤード155ヤード170ヤード185ヤード
5UT
(24度前後)
125ヤード137ヤード150ヤード165ヤード175ヤード
6UT
(26度前後)
120ヤード130ヤード145ヤード155ヤード165ヤード

※ヘッドスピードが遅くなっていくほど、番⼿間の⾶距離の差は⼩さくなっていきます。また、その変化はヘッドスピード36m/s以下から現れます。

レディースユーティリティの飛距離の目安

女性用のアイアンセットは7番からというのが一般的です。ホームコースを持っていて競技に出ているレディースゴルファーは別ですが、一般的なアマチュアレディースゴルファーで別売りされている6番アイアンをバッグに入れている人はそう多くありません。

比較的ヘッドスピードの遅いレディースゴルファーでも、ユーティリティはアイアンより軽量なので振りやすく、また簡単に飛距離をかせぐことができます。そこで以下の表に番手、ロフト角、飛距離の目安を紹介しましたので活用してください。

番手ロフト角飛距離の目安
3UT20度前後150ヤード
4UT23度前後145ヤード
5UT25度前後130ヤード
6UT28度前後125ヤード
7UT31度前後120ヤード

ユーティリティとフェアウェイウッド・アイアンの飛距離の違い

ユーティリティ,フェアウェイウッド,アイアン

基本的にユーティリティはロングアイアンの代わりに入れる番手なので、ロングゲームで多用することになります。とはいえ、月イチレベルのアマチュアゴルファーがパー5で2オンを狙うようなクラブではなく、この場合はフェアウェイウッドが適したクラブといえます。

ユーティリティは長いショートホールで1オンを狙うといったケースで重宝するクラブで、このような場合、ロングアイアンに比べて圧倒的に打ちやすく、また飛距離面でも心配がなくなります。

フェアウェイウッドは長いレングスが災いして苦手にしている人が多いものです。またロングアイアンはきちんとミートできないと飛距離を大きくロスします。その点、ユーティリティは振りやすい長さと、ミスヒットに強い設計のためとても使い勝手がよいクラブです。以下にフェアウェイウッドやアイアンと比較した表を載せていますので目安にしてください。

■フェアウェイウッドの飛距離目安

番手男性(HS40m/s)女性(HS34m/s)
3W210ヤード160ヤード
5W200ヤード150ヤード
7W190ヤード140ヤード
9W180ヤード130ヤード

■ユーティリティの飛距離目安

番手男性(HS40m/s)女性(HS34m/s)
3UT195ヤード150ヤード
4UT185ヤード145ヤード
5UT175ヤード130ヤード
6UT165ヤード125ヤード

■アイアンの飛距離目安

番手男性(HS40m/s)番手女性(HS34m/s)
3I(19度前後)190ヤード
4I(21度前後)180ヤード
5I(24度前後)170ヤード5I(28度前後)125ヤード
6I(28度前後)160ヤード6I(32度前後)120ヤード
7I(32度前後)150ヤード7I(36度前後)110ヤード
8I(36度前後)140ヤード8I(40度前後)100ヤード
9I(40度前後)130ヤード9I(44度前後)90ヤード

※ストロングロフト(ロフト⾓が⽴っている)アイアンが⼀般的となった現代においては、モデルによってロフト設定に⼤きな違いがあります。例えば、7番アイアンのロフト⾓ではモデルによって25度や34度と10度もの違いがあります。そうした状況を踏まえ、上記表では各番⼿のロフト⾓を『00 度前後』と記載しています。

ユーティリティで飛距離が出ない原因と見直しポイント

ゴルフ,フェアウェイ

打つのが難しいロングアイアンをバッグから抜いて、飛ぶと評判のユーティリティを加えたものの、思うような飛距離を得られずに悩んでいるアマチュアは少なくありません。そこで飛距離を稼げない主な原因と見直しポイントを紹介します。

ポイント

  • 体重移動が大きくなりすぎる
  • 腕力に任せたスイングをする
  • すくい上げるスイングになる

体重移動が大きくなりすぎる

誰でも飛距離を稼ぎたいと思うと体重移動が大きくなります。大きくなるとスエーが発生してスイング軸がブレてしまい、極端にミート率が低下します。

比較的ミスヒットに強いユーティリティといえどもスイング軸がブレるとフェースの先端やヒールに当たってしまうため、飛距離を大きくロスします。

このことから極端に大きな体重移動は抑えて、スイング軸を中心に回転する意識でスイングしましょう。

腕力に任せたスイングをする

月イチレベルのアマチュアやハイハンデのアマチュアの多くが「飛ばしたい!」と思うと、力任せにクラブを振る傾向があります。

強振することでヘッドスピードを上げて飛距離を稼ごうとすると、ほとんどの人がいわゆる「アウト・サイド・イン」軌道のカット打ちになります。これでは不要なサイドスピンが増すばかりで、飛ばすことはできません。リキまずに振るように心がけましょう。

すくい上げるスイングになる

低い弾道のボールより、高い弾道のボールのほうがキャリーが出るため、結果的に飛距離は伸びることになります。そのせいか、飛ばしたい思いがたかまると、必要以上にすくい上げる打ち方になるアマチュアは多いものです。

こうなると当たりが薄くなり、かえって低い弾道になったり、最悪、トップすることもあります。ユーティリティの性能を信じて、いつも通りのスイングに徹することが大切です。

ユーティリティで目安の飛距離が出る正しい打ち方

ユーティリティ,打ち方

ユーティリティはミスに強く、やさしく打てて、飛距離が出るようにつくられています。そのためリキんで強く振ったりする必要はなく、いつも通りの打ち方をすることがとても大切です。それさえできればクラブの特性を発揮できます。

ポイント

  • ボール位置はアイアン同様、スタンス中央
  • 払い打つイメージは捨てる
  • アイアンよりもゆっくりなテンポで

ボール位置はアイアン同様、スタンス中央

ロングアイアンと比べて、簡単にボールがつかまり、そのうえ高い弾道になるユーティリティは、フェアウェイウッドのように左足寄りにボールを置く必要はありません。アイアンと同じようにスタンス中央に置けばいいのです。

これなら緩やかながらもダウンブローでボールを捉えられるためスピンも入り、飛距離だけでなく、方向性のよいショットになります。

払い打つイメージは捨てる

ユーティリティはフェアウェイウッドほど「深重心」設計ではありません。見てわかると思いますが、フェアウェイウッドのようにヘッドの奥行きが深くないことからも理解できるでしょう。

にもかかわらず、フェアウェイウッド同様に払い打つようなスイングイメージをもっている人が少なくありません。これでは適正なスピン量を得られず、飛距離も方向性もロスします。

アイアンと同じようにダウンブローで打つイメージをもちましょう。

アイアンよりもゆっくりなテンポで

やさしく、そして簡単に打てると評判のユーティリティですが、アイアンよりもレングスが長いため、慣れるまではミートする確率が下がってしまうことがあります。

下がってしまう人はたいていアイアンと同じ速いテンポで振ろうとしていることが多いもの。長いぶん、アイアンよりもゆっくりしたテンポでスイングする意識をもつことがミート率を下げないポイントです。

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※⾶距離の⽬安は、ヘッドスピード40m/s前後の⼀般的な男性ゴルファーと仮定しています。


宮川岳也

■解説者プロフィール

宮川岳也(みやかわ たけや)
ゴルフ雑誌編集記者を経てフリーのゴルフライターに。レッスンやギアはもちろん、ゴルフの歴史などにも精通。また、無類のスイングマニアで、スイング理論が大好き。ここ数年は競技ゴルフに明け暮れ、毎日の練習を自らに課している。