TOUR AD(グラファイト デザイン)|OEMから自社ブランドへ転機を支えた職人技による高品質シャフト
商品開発はドラマ!!!|今だから言える驚きのストーリー[第15回]
ゴルフメーカーの商品開発におけるドラマチックな業界裏話をメーカー勤務経験のフリーライター・嶋崎平人が語る連載企画。今回はTOUR ADが主役のストーリー。
GOLF TODAY本誌 No.598/68ページより
埼玉県秩父にある株式会社グラファイトデザインを取材したのは、今年の1月松山英樹がソニーオープン・イン・ハワイで優勝した日、PGAツアー8勝目を挙げた直後であった。
優勝争いは米国のラッセル・ヘンリーとのプレーオフとなり、18番で行われたプレーオフ1ホール目、松山の2打目は残り277ヤード、3Wの打球はグリーンに乗り、ピンの右80センチという誰もが認めるスーパーショットだった。ボギーだったヘンリーに対し、イーグルを奪い、逆転優勝を決めた。
優勝を決めたセカンドショットの3Wのシャフトはグラファイトデザインの「TOUR AD DI 9TX」であった。
もちろん松山英樹が使用ししていたドライバー・スリクソンZX7に装着していたシャフトもグラファイトデザインの「TOUR AD DI 8 TX」、5Wのシャフトも「TOUR AD DI」であった。
この松山も使っている「TOUR AD」はどのように生まれたのか。このシャフトの成り立ちに詳しいグラファイトデザインの企画部部長の高橋雅也氏にお話を伺った。開口一番「松山英樹が優勝しましたね」とサポートしている選手の優勝に喜びが溢れていた。