米PGAツアーで使用者急増中!キャロウェイ ローグ ST ドライバーをコースで打ってみた!【前編】
世界ランクNo1のジョン・ラームが使用するドライバーはアマチュアでも使えるのか?
キャロウェイの『ローグ ST MAX-D』
2代目となるキャロウェイ『ローグ(ROGUE)』の四種類のドライバーを早速コースで打ってみた。まずはアマチュア用に調整された『ローグ ST MAX-D』と『ローグ ST MAX FAST』でコースをラウンド。どのようなゴルファー向けなのか?ロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が真相に迫る。
(試打感、評価は個人的見解によるものです)
撮影/篠原嗣典
2018年にキャロウェイが初代『ローグ(ROGUE)』を市場投入して4年。2022年春。満を持して2代目の『ローグ ST』が発売される。
『ローグ ST MAX LS』『ローグ ST MAX』『ローグ ST MAX-D』『ローグ ST MAX FAST』のドライバー4種類のラインナップだ。
キャロウェイのプロ仕様のブランドは『EPIC』であるが、欧米のツアーでは新しい『ローグ ST』のシェアが他社の新製品を抑えて上位になっている。
宣伝や契約で、使用クラブを変更することはありえないシビアな世界での動向は、『ローグ ST』が戦えるギアである証明だといえるが、機能面の解説をしても納得できるものではない。
とにかく、論より証拠、だと考えて、まずは、『ローグ ST MAX-D』と『ローグ ST MAX FAST』の2本をコースに持ち込んでラウンドをすることにした。(コースに各ホールでドライバーだけ2回打つ許可をもらい、試打をした)
4種類の中で、この2本を選んだ理由は、『ローグ ST MAX-D』がドローバイバスで調整されたアマチュアの使用を前提というドライバーであることと、『ローグ ST MAX FAST』は日本市場(アジアも含む)向けにパワーが不足していても使用できるように調整されたドライバーであるからだ。
そして、ゴルファーの過半数は、この2本のドライバーのどちらかがベストチョイスになる可能性があると考えた。
『ローグ ST MAX-D』は、ロフト10.5度、シャフトは純正4本のうちの1つの「VENTUS 5 for Callaway」のSRフレックスをコースに持ち込んだ。
名称通りにドローを打ちやすいように開発されたドライバーである。
構えたときに、フェースはストレートになっているが、ヘッドのフォルムはヒールサイドに強いボリュームがあって、良い意味でドロー癖が見える。
振ってみると、ボールをとらえようとする挙動は思いのほか最小限で、邪魔にはならない。
1発目は、少しフェード気味に振ってみた。強いドロー性能があれば、それでも左に行くはずだが、きれいな高弾道のストレートボールが出た。
次に打ったボールは、強いて、もっとフェードするように打ったが、これもほぼストレートなボールになった。
打音は適度な音量で、小気味が良い締まった高音の音質は、音だけ聞いても飛んだ気になる。この部分は、流石キャロウェイ、である。
初速感が強いボールが出る。
飛距離性能は、かなりハイレベルで、平均220ヤード、最高飛距離ホールは240ヤードでした。ヘッドスピード40m/sということを考慮すれば、トップレベルに飛ぶドライバーです。
ミスヒットしても、飛距離はあまり落ちない。この辺りはドライバーの機能だと感心した。
『ローグ ST MAX-D』を使ってラウンドしてみて、明確になったのは、まずは、飛距離がしっかりと出るドライバーだということだ。
そして、右にすっぽけて、更にスライスするようなミスショットに悩んでいるゴルファーにオススメである。ドローバイアスは、スライス防止というより、右にボールを打ち出さないことに機能しているからだ。
左に出球を行かせる能力が高いドライバーなのである。
フェードをコントロールできるゴルファーなら、左に打ち出して戻す、という王道のフェードが打ちやすいドライバーでもあることにも注目したい。
少し気になったのは、やさしいという分類のドライバーとしては、少し浮力が足りないところだ。それが、絶妙に飛距離をプラスする要因になってるのだと推測するが、パワーに自信がない場合は、キャリー不足になって飛距離をロスする原因になるので注意したほうが良い。
『ローグ ST MAX-D』は、ドロー専用というよりも、ボールが右にプッシュしてしまうミスを防ぐことができる以外は、まあまあオールマイティーなドライバーだと考えるとわかりやすい。
同伴してもらった僕よりも少しヘッドスピードが速いゴルフ仲間は、シャフトを変えて(2021年版EPICのシャフトが使える)何球が試打をしただけで、『ローグ ST MAX-D』の購入を決めた。
それぐらい『ローグ ST MAX-D』には、合う人には合うという特別なポテンシャルがあることがわかった。