飛び系アイアンの長い番手は、飛距離は出せるが止めるのは難しい
近年、市場でシェアを伸ばしているのが、ロフト角の立った設定のいわゆる飛び系アイアン。150ヤードを8番などの番手で打てる精神的余裕や、それ以上の長い距離をアイアンで打てるなど、様々なメリットがあります。
しかし180ヤードとなると、アイアンで狙えるとしてもなかなか正確に狙うことは難しいですよね。特に飛び系アイアンはロフト角が立った設定になっており、低重心の効果によって多少高さが出せたとしてもスピンが少なめになりやすく、グリーンにボールを止めるのは難易度が高めです。
では、ドライバーでのヘッドスピードが40m/sぐらいのゴルファーにとって、180ヤード先のグリーンをやさしく狙えるクラブとはいったいどんなクラブなのでしょうか。考察していきたいと思います。
お助けクラブの代名詞「ウッド型UT」は、打ち出し方向の管理が使いこなしのカギ
180ヤードを狙うクラブで真っ先に候補に挙がるのがウッド型UTでしょう。ヘッドスピード40m/s程度のゴルファーであれば、180ヤードを打つのに必要なロフト角は25度前後になります。
【ウッド型UT】
● FWとアイアンの間を埋める位置づけのクラブ
● ヘッドはウッド型の特徴を持ち、長さはウッド類としてはやや短めの設定になっているモデルが多い
● 弾道の特徴としては、アイアンよりは上がりやすくミスに強いが、FWと比べると距離が出にくくボールが上がりにくいといった感じ
25度のロフト角であれば、グリーンに直接キャリーしてもボールを止めることができるでしょう。使いこなすコツは、ウッドとしてはやや短めのクラブ長に対して、アイアンよりも前方に突き出たフェースの違和感に慣れることができるかどうかです。
長さ的にアイアンのようにダウンブローに打ちたくなりますが、アイアンよりもフェースが前方にあるため、インパクトを思ったよりも早く迎えてしまい、フェースが右を向いた状態でボールに当たってしまいがちです。それでいてウッド型UTはつかまりの良いモデルが多いため、ある程度慣れてくると、今度はフックを含めた左へのミスに悩まされてしまうことが多いです。
このあたりはリシャフトや組み方である程度解消することはできますが、楽にグリーンを狙えるようになるには、それなりに慣れが必要でしょう。
女子プロも多用する7Wは、もっと注目されても良いクラブ
個人的にオススメしたいのは7Wです。
ウッド型UTが生まれてきてからというもの、7Wはかなり影が薄くなってしまいましたが、180ヤード前後を打つクラブとしては最もボールが高く上がりやすく、グリーンで止めやすいです。FWですので、それなりのクラブの長さはありますが、ヘッドの奥行きがあり、打点のミスにも強いので安定して飛距離を稼ぐことができます。
欠点としては、構造上ボールがつかまりやすく、左へのミスが起きやすいという点と、悪いライには対処しづらい点です。悪いライに弱いという点は、他のクラブも同じですので大きな欠点にはならないと思います。ですが左へのミスが起きやすいというのは、右へのミスが多い方にはむしろお助け機能ですが、中上級者にはなかなかの問題です。
ですが、これもリシャフトや組み方で解決することができます。
結論を言えば、一般的なアマチュアが180ヤードを最も楽に狙えるクラブは7Wだと思います。
ウッド型UTにも短いのでボールに当てやすいというメリットはありますが、高さという点では7Wに軍配が上がります。それぞれにデメリットもありますが、長い距離を狙うという点では7Wでしょう。
そして『狙う』という目的を、さらに確かなものにしたいのであれば、リシャフトを検討しましょう。
ドライバーではカスタムシャフトを選んでいる方は多いですが、FWやUTは意外と純正のまま使用し、シャフトをカスタムする人は少ないです。FWやUTもカスタムシャフトを選ぶことによって、より扱いやすく、ミスの幅を減らすことができますよ。
■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。




