えっ!? 足の関節が弾道の打ち分けのしやすさに関係あるの!?
みんなの胸郭コンディショニング【第9回】
みやざわ整骨院院長・ツアーコーチ兼プロトレーナーの宮澤大助氏が提唱する「THPソリューション」。胸椎と骨盤のバランスを整えることでゴルフの上達を促す。今回はインテンショナルショット。
GOLF TODAY本誌 No.628/88ページより
写真/相田克己 モデル/宮澤祐助プロ
右から左から自由自在、弾道を自由に操れるインテンショナルショットを打ちたいと思うことはないだろうか? 普段から弾道を曲げて、ゴルフを難しくする必要はないが、ドッグレッグがきついホールや、前方に障害物があって真っすぐ打てない時、必要に駆られることも少なくはないだろう。
「みなさんは足の関節を意識したことがありますでしょうか? 知っておくとゴルフに役立つ関節が3つあります。ひとつは指の付け根の『MP関節』、ふたつめは甲の一番高い部分の『リスフラン関節』、もうひとつは足首の付け根の『ショパール関節』です」(宮澤氏)。
指と足首の関節はわかりやすいが甲にもあるのか? と思って意識してみると確かに関節がある。
「両足のこの関節を意識することでインテンショナルショットが非常に打ちやすくなります。まずは左足だけで考えてみましょう。切り返して体重が『ショパール』から『MP』へ抜けるのを意識するとインサイドアウトに振りやすくボールはフックめに。切り返して体重が『MP』から『ショパール』に抜けるのを意識するとアウトサイドインに振りやすくボールはスライスめになります」(宮澤氏)
確かに左足でそのようにイメージすると足の荷重に変化が現れ、スイングの軌道にも違いが出るのがわかる。
「もっと強いイメージが欲しいというならクローズスタンスにしてフック系の球を打ちたい場合、左足の『ショパール』と右足の『MP』を合わせて構えます。オープンスタンスでスライス系の球を打ちたい場合は左足の『MP』と右足の『ショパール』を合わせて構えるのです。もう少し緩やかな曲がりにしたい場合はいずれも『ショパール』ではなくて『リスフラン』に合わせればいいでしょう」(宮澤氏)
ただオープンやクローズに構えるのではなく、足の関節の部分までこだわって構え、そこへ体重が移動するように振ることで意図した通りの弾道が出るということです。
「ドローが打ちにくい人は右側の肋骨が、スライスが打ちにくい人は左側の肋骨が、前方回旋しすぎていますのでベルトやタオルを使って肋骨の可動を正常に戻す、外斜腹筋の動作トレーニングをするとよりいいでしょう」(宮澤氏)。