同じ重さなのに重く感じたり、軽く感じたりするのはなぜ? メーカーやモデルによって変わるシャフトの「基準」
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第46回
元調子はアスリート向け、先調子はアベレージ向け、中調子は万人向け――。そうやって決まり事のように言われがちだけど、スペックや数値だけでどういうシャフトかを見極められるほど単純じゃない。カリスマフィッターの鹿又さんは、こうレクチャーする。
シャフト特性の見方という観点で言うと、一般的には「重さ」「硬さ(フレックス)」「振動数(cpm)」があり、中でも「キックポイント(調子)」が代表的なところでしょう。しかし今や、これらのスペックだけでは、どういうシャフトかは全く分かりません。少なくとも、カタログのスペックを見ただけでは、どういう挙動をするシャフトなのか、ボクには想像できません。
それはどういうことかを具体的にご説明しましょう。どのメーカーでもブランドでも、絶対的に同じなものは「重さ」です。けれど、シャフトにはバランスポイントやEI剛性があるので、仮に同じ50グラム台のシャフトでも、振ったときに重く感じるモノと軽く感じるモノは存在します。ただ、秤(はかり)に乗せたときの数値は変わりません。