得意な距離を残して勝負するのがレイアップ。ボギーでもいいやの消極的な考えじゃ乗らない寄らない入らない

今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【9】

2025/05/17 ゴルフサプリ編集部



安全策を選んだはずなのに、乗らない寄らない入らない。今回は、レイアップしたのにパーが取れず、ボギーすら危うい! というあるある。蝶ネクタイを付けたプロコーチ・今野一哉にレイアップについて改めて教えてもらおう。

 今回のゴルフあるあるのテーマは、2打目を刻んだのに3打目でチョロ、微妙な距離が残って結局乗らず寄らず、といった安全策を選んだのにまったく意味がなかった! という、あるあるです。これよくあるんですよね、本当に。
 セーフティに行ったつもりが、全然セーフティじゃなかった。よく見る光景ですね。
 先日も500ヤードのパー5で2打目がピンまで280ヤード残っていて、170ヤード先にクリークが横切っていたんで当たりの怪しいスプーンで越えようとせずに160ヤード打ってクリーク手前に運んだんです。
 2打目はうまく行ったんですね。
 はい。それで、残り距離が120ヤードだったんですけど、そこから打ち上げだったので130ヤードは打たないと乗らない。グリーン手前右サイドはバンカー、左サイドは左に急傾斜していて、外したらボールが落ちていってしまう状況だったんです。
 そこで、もう1度刻んだんですか?
 いえ、130ヤードなら乗るかもって考えて8番アイアンで3打目を打ったら、当たりが薄くてバンカーにつかまりました。で、そこから乗らず、寄らずで、結局ダボ叩きました。
 3打目で選択ミスしてしまったわけですね。普段、130ヤードをグリーンに乗せられる確率はどのくらいですか?
 5回に1回乗れば、というくらいですね……。
 であれば、3打目でレイアップするべきだったかもしれませんね。130ヤード残った時点で、3オン2パットを忘れて、ボギー寄りのパーを狙って4オン1パット、悪くても4オン2パットのパー寄りのボギーという選択肢です。
 考えが足りなかったということですね。
 シングルプレーヤーやプロのレイアップに対する考え方は、バーディの確率を3打目で上げるためのもので、パーやボギーでいいや、とはならないんです。リスクのある選択肢を取らずに、パー寄りのバーディを取りに行く。それがレイアップの考え方です。
 なるほど。レイアップは消極的な選択肢ではなく、どちらかといえば攻撃的な選択肢と捉えるべきなんですね。

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