「飛ぶ=スコアが良い」にはならないのがゴルフ。でも、飛ばないよりも飛んだほうがいいに決まってる!

今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【20】

2025/08/02 ゴルフサプリ編集部



ゴルフはドライバーでドーンと高く、大きな弾道で飛ばせたらすごい楽しい。でも、飛んだからといって、スコアが絶対に良くなるわけではないのがゴルフの難しいところでもあり、面白いところでもある。ここで考えてしまうのが、今以上に飛距離を伸ばすことを考えるよりも、正確性を高めるほうがいいのか? ということ。もちろん両方を追求するという手もあるのだが……飛距離とスコアについて、蝶ネクタイのプロコーチ・今野一哉の考えを聞いた。

 今野さん、月1ゴルフのアベレージゴルファーが飛距離とスコア、両方を求めるのは……ズバリ、難しいですか?
 ありきたりな答えで言えば、努力次第ということになりますね。今回のテーマは、飛距離とスコアの関係についてですか?
 はい。アベレージゴルファーの中でも、ドライバーを含めてすごい飛ぶ人はいるじゃないですか?
 はい。ドライバーが250ヤードくらい飛んで、でもスコアは90台の常連、みたいな方ですね。
 ええ、私の友人でもドライバーは平均240ヤード、3Wは220ヤードくらい飛ばすのですが、スコアは90後半〜100前半といったゴルファーがいます。その友人は、すごい飛距離にこだわるんです。「もっと飛ぶようになりたい!」と、事あるごとに言っているのですが、その飛距離へのこだわりがスコアというか、ゴルフに悪影響を及ぼすということはあるのでしょうか。
 なるほど。でも、飛ぶに越したことはないですよね。シンプルに2打目、3打目に持つ番手が小さくなって、残り距離に対するプレッシャーも少なくなって打ちやすくなるわけですし、何より飛ばさなくてもいい、という選択肢を持てることになりますから。
 飛ばさなくていいという選択肢ですか? 僕は特に飛ぶほうではないので、よくわからないのですが、それってどういうことなのでしょうか。
 説明しましょう。その前に、サプリさんの飛ばせる友人は、どんな場面でも最も飛ぶ番手を選択していませんか?
 そう言われるとそうですね。パー4でもパー5でも、2打目は常にグリーンに届く番手を持っているイメージですけど、それってそんなにおかしいですか?
 平均スコアが100前後ということは、それなりに曲げたり、ミスも多いということですよね。地面から打つクラブはクラブ長さが長くなれば、その分難しくなるということはご存知ですよね。飛ばせる=スコアが良い、とならない人は飛距離を意識したゴルフに偏りすぎてしまいがちなんです。
 たしかに…飛距離はグリーンに届いているけど、パーオンしている友人の姿はあまり見たことないですね。
 飛ばせるということを武器にするのは良いのですが、そこに偏重してはいけません。飛ばさなくてもいい場面というのは、ゴルフにはいくらでもあります。ですから、そこで間違った選択、スコアにならないゲームメイキングをしてしまっているということなのですね。
 そういうことですか。僕は200ヤード先のグリーンには絶対届かせられないから、手前まで運べればいいや、という考えになります。だから、ホールレイアウトにもよりますが、180だったり160だったり、そのくらいの距離を運ぼうみたいな考え方ばかりしていますね。
 そんなサプリさんのスコアは?
 友人とあまり変わらないです(笑) 平均90台ですね。